第8作目は、武揚佃島(ぶようつくだじま)です。
東京都江東区永代一丁目
解説は、「葛飾北斎 富嶽三十六景 解説付き」から引用しました。
江戸湾の向こうに富士が見えます。島の右手は佃島、左の森のようなところは
人足寄場のある石川島です。
隅田川の河口付近から眺めたものです。
穏やかな海に、にあちらこちらに向いた舟が散らばっています。
人を乗せたり、荷物を運んだり、釣りをしたりしています。
江戸の入り口で多種類の舟が行きかうにぎやかさを描き出しています。
一方、空は静謐な印象です。
佃島は、摂津国佃村の漁師たちが移り住んできた村で、十一月から翌三月ころまでは、
白魚漁が行われ、江戸風物の一つとされていました。
少し角度を変え、アップしました。
原画です。
次作は、礫川雪ノ短且(こいしかわゆきのあした)で、現在の小石川です。