昨日のFCカードのお客さん(常連さん)との会話
「ここは夫婦2人でやってるん?」
「そうです」
「2人だけで?」
「そうですよ」
「・・・・・」
「昔は従業員が5人くらい居たんですけどね」
「そうなんだ」
「はい」
「・・・スタンドの数がどんどん減ってるね」
「そうですね」
「なんかアレだろ?地下タンクを触らなきゃいけないんだろ?」
「そうです。消防法改正でね」
「その金が大きいんだろ?」
「まぁ補助金も出ますけど、結構な自腹切らんといけないですね」
「それで、みんな店を閉めるねんな」
「違います!!」
「?」
「そこにセルフあるでしょ?」
「ああ」
「あの看板価格ね、あの値段がウチの仕入れの値段なんですよ」
「?」
「お客さんたちはね、セルフは人件費が要らんから安いと思ってはるでしょ?でも違うんですよ。最初から差、付けられてるんですよ」
「???何で?」
「元売さんの方針みたいですよ。ウチみたいな古い店は漏洩の心配もあるし消えてもらいたい。コストが掛からないように大型のセルフだけで良いと思ってるみたいです」
「へぇー。酷いハナシだね」
「そうです。酷いハナシです」
「・・・・」
「(あ!)ウチも地下タンク工事予定してるんですけどね」
「そうか!」
「はい。儲からへん言うても簡単に店は閉められませんから、食べていけたらイイかと思いながらやってくしかないですわ」
「ホンマやな」
・・・・・
本当はもっともっとしゃべりたかったけど店頭ではこれが精一杯。
これもたまたまこの一台だけだったから話せた。
きちんと利益が出せる業界なら、地下タンクの設備投資も補助金に頼らずにやります。
普通に営業していれば利益の出せる商売なら、息子が継ぐ。
もし直系家族に継ぐ者がいなくても、そこで働いている社員が跡をやらせて欲しいと言うでしょう。
誰が何千マンも掛けて建てた店、その後も設備投資や維持管理にお金を使ってきた、愛着のある自分のお店を畳みたいでしょう。
不公平な仕切りで潰そうとされながらも、それでも必死で店を続けてきたけど、低燃費車の台頭に今回の地下タンク消防法改正です。
公平な仕切りで公平な競争が出来るならまだしも、「もうアカン」と思うのは当然でしょう。
同じ土俵で戦って敗れるのなら納得もできますが・・・
地下タンクや後継者問題、また、低燃費車や電気自動車のせいでもない。
店を閉鎖する、一番大きな原因は、「仕切り格差」にあります。
※PM3:20 追記
11月13日
読売新聞に「ガソリンスタンド 2月危機 廃業相次ぐ」の記事が出ていました。
本当の原因は、上に書いた通りです。
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