masumiノート

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補助金の元は血税です

2012年11月17日 | ガソリンスタンド

群馬県伊勢崎市の多田稔市議会議員さんが、「ガソリンスタンドの危機」という記事をアップされていたので、コメントさせて頂きました。http://blog.goo.ne.jp/kucctada/e/3d053e93900064cab4e242e005a0d3e8

ガソリンスタンド過疎地について調べて記事にしてくださっていることを、大変有難いと思いました。


ただ仕切り格差についてはご存知なかったご様子で、やはりこれを知って頂かないことには業界は良くならないでしょう。

いくら補助金で地下タンクの工事を行い規制をクリアしたとしても、来年以降も仕切り格差がなくならないなら、ガソリンスタンド倒産の危機は継続します。

そうなれば、折角の補助金が無駄になってしまうということです。
補助金は血税です。


皆さん、よく考えてください。

例えもしも全額補助金で施設を改修したとしても、仕切り格差がこのままなら売値には10-25円もの価格差が付いたままです。

消費者はこれまでと同じように安値店に車を走らせるでしょう。

経営が苦しいままで、結局は廃業倒産となれば、税金の無駄遣いで終わるのです。

今回の補助金には一応8年間は営業を続ける事が受給条件として付加されていますが、倒産となれば同じ事です。


ガソリンスタンド過疎地問題、灯油難民問題は、地下タンクの法規制の問題ではありません。

全ては仕切り格差が問題なのです。


*****

以前かっちんさんがくれたコメントを再掲します。


ガソリン、軽油、灯油は私達の生活にとって、無くてはならないものです。
少しでも不足すれば、大パニックになることは、大震災でも証明されました。
燃料不足のニュースが流れるや、人々はこぞってガソリンスタンドに並び、喧嘩や交通事故も多発し、被災県はもとより隣県でも社会は異様な空気に包まれました。
当店でも朝から電話は鳴りっぱなし状態でした。
あるお客さまには泣きながらガソリンを入れて欲しいと懇願されました。

電気や水に並び、この石油燃料は人の命にも関わる最も大切なライフラインだと思います。

ですから、政府はこれを、住んでいる場所に関係なく、安定的にしかも適正価格で供給する義務があると思うんです。
だからこそ、石油製品には、他商品では考えられないような、高額な税金が掛けられているのではないでしょうか?

逆に、納税している人達、すなわち石油燃料を消費しているお客さまは、いつでもどこでも、安定的にしかも適正な価格で買うことが出来る、権利を持っているはずです。

このライフラインとも言える石油燃料の供給において、不平等であると言うことは、大げさなようですが、憲法第14条の「法の下の平等」に反することにも当たるのではないでしょうか?

あそこはルートが違うから、製油所から離れていて、輸送コストが高いから、ブランドが違う等々の理由で、私達の命を繋ぐ大切なライフラインの価格に差を付けて良いのでしょうか?

企業側のコストの違いの問題は分かります。
しかし、石油燃料はそういうたぐいの商品ではないと思うのです。
やる気になれば、全国の価格を統一させることは出来るはずです。

現に全国規模で販売されている商品で同一価格のものはいくらでもあります。

業界が正常化することはすべての人々にとって、必ず利益のあることだと思います。
一日も早い正常化を望みます。

(かっちん)

 

 ↓この記事に頂いたコメントです。
 「誰にとっての適正価格?」2012年06月01日
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/055d012a933f8a3ccfadfff9ccd4229c


系列内業転

2012年11月17日 | ガソリンスタンド

業転と言えば“他社買い”のイメージがあるけど・・・

<※ちょっと説明>
販売店(3者)は通常、正規ルートの系列特約店(2者)から、系列玉を仕入れますが、その同じ特約店から系列外の業転玉を仕入れることを系列内業転と言います。

こうちゃんも特約店担当者との価格交渉時に時々冗談(厭味)で、「無理やったら自分とこの安い玉を卸してくれてもええねんで」と言うことがありますけど、
ウチの特約店は決してそれはしませんでした・・・。

・・・
今日の記事は、それが原因で揮油計画維持認定(軽減措置)を取り上げられた販売店のお話です。
(※いつものように青文字はmasumiさん)

*****

平成24年11月17日 燃料油脂新聞より
「系列内業転が原因」 責任問われる3者店

元売2者店が系列の3者店に業転を供給することが、これほど多い地域無いも無い。
特約店側が正規の系列玉とともに業転玉を届ける。
こうした取引が以前から常態化している。

他社からの業転ルートの開拓が困難な3者店が2者店に相談して始まった取引だが、これまでは系列より2-3円安かったが最近では20-30銭しか差が無く、
「業転と呼べるシロモノではない」と不満をもらす販売店も少なくない。

もともと「系列の仕切り価格が高すぎて買えない(買いたくない)」のが原因で、卸店(2者)と仕切りの見直しなり、値引きなどの対応がないケースが多く、
2者店は卸しマージンをリットル当たり4円以上、販売店から徴収している事が「卸価格のご案内」(FAX)でも周知している。
(※仕切り改訂のFAXを送るだけでね)

それでも、(販売店にも)一定のマージンがあればまだしも、マージンがない状態で販売店が苦しみ続けてきた背景がある。

・・・

民族系販売店は「系列より少し安い程度。ろくに安くもないのに、これが元で揮発油計画維持認定書を取り上げられた」と明かす。
「1年間でガソリンを18キロ買っただけ。少し厳しすぎる」

一社の民族系元売が厳しく業転購入を制限している。
3年ほど前から、とくに業転購入店には神経を尖らせ、締め付けの強化を図っている。

業転と認定書発行、
この狭間で揺れる他社買いならぬ系列内業転購入者の多くが、今年は特にこの問題で頭を抱えた。

業転を届ける側の2者店(特約店)には何の指摘(お咎め)もなく、3者店(販売店)にだけ責任を問う、
このようなやり方に疑問を呈する販売店も多い。

数量的に1-2割に満たない事実を突きつけて「もう少し違う措置に切り替えては」とも提言するが、
今後元売がどういう判断を下すか注目されそうだ。

*****


「量が少ないのに」とか文句を言っても、“業転”を取った事実には変わりはないでしょ。

昔から書いてきたように、この「流れ」は元売の思惑通りです。

「思惑」2011年01月27日
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/c5e2557385ddebc7b8b672f0679b82c1



厳しいようですが、自業自得です。

弱小3者店が身を守るためには「系列100%仕入れを貫く」ということも一つの選択肢なのです。

「自己防衛」2012年10月13日
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/35639545b295b4f2deea74747af9455c



そして・・・・

業界紙でも「悪者は元売」という表現が多いですが、

特約店の功罪も考えなければいけませんね。




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