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ハナイカダ
ハナイカダ(花筏)を録るのに山に登った、雨のそぼ降る悪天候で、風邪をひいた。聞いたことがある名前の花が咲いているというので矢も盾もたまらず出かけたのだが。帰って聞くところ、生命力の強い木で、挿し木で育てられるという。植えるなら上げるよ、雌雄異株だから2種類あると実ができるし。
そんなことならもう少し早めに・・・いや待て、育っている環境を見ることが花が好きということでしょう。もらって育てるなんてもってのほかだと思いつつ、 やっぱり庭に植えてしまっているけど('-'*)
名前のいい花も多いが気の毒なものもある。この花は地味な色と目立たない形なのによく知られている。
いつかどこかの花の好きな人が山歩きの途中で「ヨッ」と腰を降ろしたところ、脇をくすぐる木があって(これ低木だし)良くよく見たら葉っぱの中ほどに花みたいなものがついている。ちぎって前の小川のせせらぎに流してみた「オ!風流ではないか、まるで花筏!」といったに違いない。とかく一人旅は珍しいものに気がついては独り言を言う、とか。
私はすこし(とても)マイペースなので、この花の名前を聞いた時は、勝手に二つの和歌が浮かんだ。
御垣守衛士の焚く火の夜は燃えて昼は消えつつものをこそ思へ
わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人のつり舟
所は須磨離宮あたり、門にかがり火、遠く海に釣り船の灯が、という絵だけど、須磨離宮は跡を訪ねただけだし、門などあったのか、衛士などいたのか、かまわず勝手に作った絵に「花筏」の響きがぴったりあっただけのこと。
ちょっとしたヒントがあると好きな歌や言葉が出てくる。
今日は三カ月に一度の検診日。「ヤダネッタラ、ヤだね」演歌に乗って出かけるのだ♪