空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

「ワニの町に来たスパイ」 ジャナ・デリオン 島村浩子訳 創元推理文庫

2018-03-21 | 読書



面白かったです。
なんといってもCIAで訓練された万能(たぶん)女性のスパイがいけている。いけすぎて任務途中で、闇の元締めの弟をプラダのヒールで殴り殺してしまった。当然罰を受ける。「保護システムは嫌です」どこまでも強気。
事もあろうに弟を殺された憤怒のボスが高額の賞金を首にかけた。

上司の恩情で、飛ばされて着いた所はルイジアナのミシシッピの河口に広がる湿気た街だった。
「ミスコン女王で自信をつけて街から出て行った女性の偽物になってこい。住む家もある」亡くなったばかりの大叔母の遺品整理という名目でもある。

そこで息をつめて暮らせということで、ルイジアナ観光の穴場という湿地帯に落ち着いた。
裏庭の先にバイユーと呼ばれる川が流れていた。
彼女どこまでもついている。大叔母の飼い犬だった老犬がじゃれていると見たのは咥えているのが古い人間の骨だった。

というので、とりあえず小さな町で蓋がされていた未解決殺人事件に巻き込まれてしまった。
なまじCIA時代の訓練が邪魔をする。骨の分析から事件が匂う。上品な令嬢の化けの皮が剥がれては危ないのだが。

町を二分する勢力がある。教会のふたつの会派に分かれて争って来た歴史にまで巻きこまれる。
町のレストランの席取り合戦で得意のダッシュを決め、バプテスト派の仲間入りをしてしまった。これに幸か不幸か、長年会を取り仕切っている二人のおばあさんと気が合ってしまった。

この二人はひそかに昔の事件を調べて、状況証拠崖で犯人にされかかったかわいそうな女性をかばっている。事情を聴くとなるほど殺された男はそれなりの憎い奴だ。
とうとう事件に両足を突っ込んでしまった。

という展開。あれやこれやと事件にまつわる出来事もあって、かわいく見えた二人のおばあさんたちの活躍が意外な方向に飛んでいき、突拍子もない過去がでてくる。

美しいヒロインのつもりが、貼り付けたロングヘアが忍び込んだ先で犬にむしり取られる。飼い主がまたそこの保安官助手だった。彼は実直一点張りだが見かけはわるくない。



頭の中が快晴で、難解なパズルでも解こうかというときなどは少し物足りないかもしれないけれど。
今日は春の嵐で気温も冬に戻っています。読書日和かも。






クリックしてください↓↓↓↓

HNことなみ
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地上の青 <オオイヌノフグリ> | トップ | 「詩人 菅原道真 うつしの... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
メール送りました (おしん)
2018-03-27 21:13:56
枚方 読書の会のおしんです。

パソコンの方にメールを送ったので、ご確認お願いしますm(_ _)m
返信する
返信しました (misako)
2018-03-28 21:11:59
出かけていて遅くなりました。
こちらの方が早いかもですね。
返信する

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事