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空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

もう四月も半ば。牡丹が咲いた。

2025-04-15 | 花だより

今年のクラス会は藤井寺の近く、道明寺の観桜から始まって三時間。毎年同じようなメンバーで、それでも一年たてば前とは少し違っている。

大阪夏の陣、ここが戦いの場になった。と石碑には書いてある。石川と大和川の合流点。小松山というのは玉手山のことだろうか。地元で育つと子供のころの遊び場を思い出す。幸村(信繁)は遅れて後藤又兵衛は討ち死。引き返した四天王寺で幸村もなくなり徳川時代が始まった。

あちこちに古墳が残っている古いところに来ると子供時代が昔だと思っていたが、ホント時は矢のように過ぎる。

道真公のおばさんのお寺で尼寺が道明寺。道真公ゆかりの品々が納めてある。お正月にはお年玉を持って道明寺門前の屋台を見ながら初詣に行った。日が良いのか赤ちゃんを抱いたお宮参りの人や結婚式の団体、お花見の車で駐車場は混んでいた。

地元にいるひとも多く、関西住まいの友達が集まった。

みんな元気でまた来年ねと言って別れた。今年は一人減った。こうしていつかは消えていくのかなぁなどと思いつつ、まだ行けるだろう。

 

スナップ写真を整理印刷して送って、行事が終わった。

定期検診もあり気が付くともう四月半ば。ポット上げした苗に本葉が出ていて焦る。

 

今日は変なお天気で朝は晴れていたのに曇って雷までなりだした。稲妻が光りどうなることかと思ったら晴れてきた。

風が強かったが食料の買い出しには行ってきた。

 

お米が高い。配達の注文をするたび値段が上がったとオペレーターのお嬢さんが声を低くする。備蓄米はどこに消えたのかなと言いながら、もしみんなが一斉に一か月ほどお米を食べるのを止めたらどうなるかな、というと今度はパンや麺が値上がりするかもなどと冗談になる。

この間新芽が出ていて喜んだと思ったらつぼみが出来てもう咲いた。

つぼみもたくさんついている。横に植えていたシャクナゲは消えたらしい。

また植えようか迷う。

 

元気なタチアオイは本葉が出ていた。背が高くなるでしょう

どこに植える?と面白がられた。夏になったら驚くな、とは言ったが

こんなに元気で沢山芽が出ると思わなかった。厳選して植えてみるつもり。

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年甲斐もなくはしゃいで風邪ひいた。

2025-04-01 | 園芸

新しいホームセンターが出来ていると教えてもらった。

近いのに知らなかったので行ってみた。やっぱり入り口には庭木や花苗が並んでいて、ついふらふらっと寄って行った。

一番前にローダンセダム、それもエルフピンクの優しい色が並んでいた。と、案内のお嬢さんが走ってきて「これ貼ります」とニコニコ顔。

手に夕方のスーパーで貼るような値引き札。それってこれ?

この花今から150円です。買われます? 

私は即、買う買うって二鉢を籠に入れた。嬉しくてついでにタイツリソウの紅白と赤い葉っぱ(喜びすぎてネームプレートをなくした、かレックスの仲間かも)イベリスは白い花が清潔で美しい。丈夫で次々に咲いているのでまた買ってきた。場所も選ばず季節にも負けないのもいい。

 

 

横を見ると種まきした箱で無事に芽を出した双葉が窮屈そうで、頑張ってビニールポットに植え替えた。なんとタチアオイの芽なんかは根っこが10センチほどになっていて、ポットの底に渦巻にして植えた(-_-;)

タチアオイ・ほうせんか・かすみそう

紫陽花畑にサラダ菜いろいろも植え替えた。

育ったらこれを摘んでウサギのように食べる(つもり)

 

小雨と冷たい風の中にいたので風邪を引いた。のどが痛いし

いつもの薬をのんだ。風邪の引き初めはこの漢方薬をのめば風邪だけでなくて

どういうわけかあちこち調子がよくなって翌日は元気が出る。

でもできるだけ自力で治す。年に負けない体力を保てるよう。

記憶力も何とかしないと。少し困ったことになってきているし。

花の名前が💦

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「オットーという男」Netflixを見て、トム・ハンクスを思いだした。

2025-03-29 | 映画

 

ではなくて、28日、大谷の2号ホームランに大喜びのトム・ハンクスが映っていた。眉間の縦皺が懐かしい。

 

トム・ハンクス、ネトフリで見たばかりでまた会った。偶然は面白い。

オットーという男 ラベル に対する画像結果.サイズ: 206 x 206。ソース: makomako24.blog.fc2.com

「オットーという男」癒し系ほのぼの映画で後味がいい。

おひとりさまになった男性、最愛の奥さんが亡くなり定年退職、自殺をしようとしてそのたびに邪魔が入る。

メキシコから向かいに引っ越してきた陽気で開放的な奥さんと家族、親しくはなりたくないという気持ちに反して何かと付き合いが深くなる。この奥さん臨月真近。近くに住む植物状態の旧友。捨て猫を拾う羽目になった雪の日。そんなエピソードに巻き込まれ。

奥さんに男の子が生まれるそのドタバタにも巻き込まれて。

ピッツバーグ郊外の長屋で起きる心温まる出来事が、彼を孤独から解放し、新しい人生も開けてくる。

彼は明るく暖かい人たちに囲まれ猫を抱き、

思い出の中の人になる。

トム・ハンクスの苦虫顔に、滲み出す笑顔が何とも言えず可愛い。

彼も68歳か。「めぐり逢えたら」で共演したメグ・ライアンがキュートで可愛かったころ、「フォレスト・ガンプ一期一会」でアカデミー賞俳優になった。

 

トム・ハンクスさんこんにちは。お久しぶりだった。

 

私のトム・ハンクス メモ

めぐり逢えたら 1993

フィラデルフィア 1993

フォレストガンプ一期一会 1994

アポロ13 1995

プライベートライアン 1995

グリーンマイル 1999

キャッチミー・イフ・ユー・キャン 2002

ターミナル 2004

ダ・ヴィンチ・コード 2006

天使と悪魔 2009

この後は見てないというと、いろいろ時間不足だったということかも。

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今日の記録というか記憶

2025-03-26 | 花だより

昨日見た紫陽花の黒い葉っぱが不思議で

あれは夢が幻か、カメラのいたずらか

見に行ってみると、やっぱり黒い

昨日の夕方から一夜で緑になるわけないか

変な色だけど元気。

 

花が咲くのを待っている、でも何色の花が咲くのかドキドキ

 

タチアオイ(ホリホック)の芽が出てきた。

タチアオイってかっこよくて綺麗。

並んで咲いていると、背が高くて柔らかいやさしい色の花びらが

美しくて、見上げると夏空によく似合う。

それで種をまいてみた。

子供のころは田んぼの隅にある花畑で咲いていたナ。

 

挿し芽の土と培養土が足りなくなったので買いに行ったら

可愛らしい小花が隅の方に固まっていた。

小さい花も可愛いな、と買って帰って眺めていたらお昼になった。

黄砂で近くの山も見えないくらい。

花粉症がひどくならない前に休憩。植えるのは明日にした。

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額紫陽花の新芽が黒い

2025-03-25 | 花だより

日差しが暖かくて花も機嫌よく咲き始めた。

 

紫陽花の新芽も出そろって、小さいヤマアジサイまでたくさん芽を吹いた。

 

ところが一本だけ黒い葉が出ている。このガクアジサイは品よく美しいので大切にしてきた。古くなって挿し芽で更新したりしてもう20年は優に超えている。

文字通り古株。

柊木犀に負けずと大きくなりすぎ。花が終わると剪定して伸び止めをしている。

昨年はピンクの花がたくさん咲いた。いつも白く咲くガクアジサイまで赤かった。

それが今年は黒い葉っぱが出ている。

このガクアジサイだけ黒い芽が出ているので目立つ。気が付かなかった。

ほかの紫陽花はみんな変わらず緑色で、ヤマアジサイも小さい芽は緑色。

どういうことでしょう。

昨年の花がみんな赤かったので今年の寒肥は少し石灰を混ぜて青い花が咲くかなと

楽しみにしていたが黒い芽が出るとは思わなかった。

肥料はみんなに同じように撒いたはずで。

 

大きくなるのかな、どんな花が咲くのかな。病気じゃないよねと聞いても

返事はないけど。

 

昨年の紫陽花。

みんな赤かった。

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映画 「最強のふたり」 Netflixで

2025-03-24 | 映画

何度も病気をして療養中は好きな映画三昧、10年ほど前の手術はちょっと重症だったので治るまで時間がかかった。名医ばかりだったせいか苦痛はなくて、術後もほんと痛みはろくに感じなくて、再発もしなくて我ながらしぶとく生きてきた、周りに世話になり感謝しながら、内心の口癖で、治ったら返そうと思いつつ、映画と読書と花生活。

そのころ、偶然格安のレンタルビデオ店が出来たところで、宣伝も込めて二泊三日で100円、時々あるサービスデイは50円で借りられた。家族全員の名前で登録して、もうラッキーで借りまくりww、でも三年くらいで移転してしまった。ぼろっとした古いDVDも混じっていたし四国のTUTAYAと書いたラベルが残っていたりして流通経路が気になったりした。こんなお店は大声で呼んでももう帰ってこないかも。

帰ってこぉいよ~~~♪

それで見たものをさかのぼって忘れないように一覧にしたがパソコンを買い替えるたびにデータ移行に失敗、参考にしたいと探し回ったがついに見失った。

1000本は見たかなと思ったら、思い出しながら680本くらい記録していたのに、残念。

イエスキリストというのを借りてきたら、無声映画で白黒、動きもおかしい、というような古すぎるDVDもあったけど(* ´艸`)。

今でも映画は好きで、近くのシネコンが閉鎖になって横にあった書店もなくなって、好きなポップコーンも食べられなくなった、大きな紙コップに入ったあの味は独特でおいしかったのに。

 

本を読んで映画化されていたら嬉しい、

北欧の特捜部Qヴァランダー刑事は、映画の方のイメージに置き換えた。

 

今はNetflix、Amazon videoを見ているが、ここまで前置き(-_-;)

 

それでNetflixの”最強のふたり”が最高に面白かったので書いておこうと思ったのだが、つい余談が長くなって、、、。

最強のふたり|フランソワ・クリュゼ|GADSX-1874

この映画はずいぶん前に話題になって一度は見ていたのに思い出せない、

あ~ここまで来たかとムキになって見たら、忘れていたのもわすれて面白過ぎた。

これは実話だそうで。後日談もあった。

 

実話といえば「海を飛ぶ夢」という作品もあった。これも感動してもう一度見たいと探している。

海を飛ぶ夢 [DVD]

 

映画紹介の一部が残っている。またなくさないうちに

映画 空耳風耳より

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空は快晴。黄砂で霞んでいなければ。観心寺詣で

2025-03-23 | お寺

朝から暖かくてどこかに行きたい日和。

御無沙汰の観心寺の梅が見ごろとか、久しぶりだし。高速で1時間半くらいだ。と出発した。何度も行っておなじみだけれど、中学生の時そばの土手でぜんざいパーティをしたのも遠い思い出。正成公の庭でバレーボール遊びはもうできない。梅は古木になって一緒に年を経てきた。

行くたびに整備されて、囲い込まれて本殿の赤も美しい国宝になり。

星塚参道もできて赤いのぼりが案内している道を団体の参拝客が昇って行った、私は境内にある塚を通りかかったのでちょっと手を合わせた。

観心寺・公式ホームページ

古木が多い梅林

乙女椿 

初めて行ったときは梅には早くて乙女椿だけが咲いていた。

お寺の横の畑の土手でメンバー(ソフトボールチーム)持ち寄りの

インスタントぜんざいを沸かして食べた。「寒かったね~~」

と、梅が咲いたら今でも話に出る。

ピンクの馬酔木が咲いていた。

星巡りの幟。

国宝の金堂

阿弥陀堂

正成の建掛の塔

湊川の戦いで戦死したため一階しかない。大日如来が祭ってある。

石垣は当時のままかも。

熱い歴史は枯れるが新芽が育つ

鐘楼

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葉つき新たまねぎのシーズンが来た!

2025-03-21 | 日日是好日

近隣で玉ねぎの収穫が始まったニュースを見た。

お墓参りの帰り道に、いつもの無人の直産売り場の小屋を覗いてみた。

よし!!あるある。今年も農家さん健在。

春菊も菜の花も、どうぞどうぞと書いてある。

葉つき玉ねぎが青々として新鮮でおいしそうだった、二束買って帰った。

葉も一緒にソテーにして、たれとポン酢+大根おろしで食べて大好評、おいしかった。

 

農業振興協議会発行の「葉つき玉ねぎレシピ集」も置いてあった。

参考にしてしばらく楽しめる。近いしもう一度買いに行こう。

 

窓辺で育っている豆苗も散らした。エンドウの葉っぱらしくなってきたが4度めの収穫は伸びすぎ(-_-;)

 

 

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カランコエプミラ どうする

2025-03-20 | 園芸

葉が落ちて茎が長くなったせいか、もう咲いてもいいのに花が見えなくて。

徒長止めに植え替えた。さくさくの土にして、切った枝は挿してみた。

小さい葉っぱも挿しておいたがどのくらい成功するかな。

同じベンケイソウの仲間だったら石垣なんかに生えている元気ものがいるけれど。茂って花も咲き放題で。

近所のピンクで可愛いベンケイソウなんかもう何十年も同じ鉢で咲いている。

 

プミラさんは生まれたところがマダガスカルのような不思議島だそうで、こんなかわいい花が咲いている所だと行ってみたいけど。ユニークな所らしくて、変わった動物が勝手に進化しているそうな。

この「白銀の舞」の様な妖艶な、か愛い花が咲いているなんて思いもよらなかった。SF読みすぎw。

葉っぱは一枚も残さず挿してみたけれど。土など乾かして、ほったらかしでいいそうだ。

大丈夫かなぁ。

切ってしまったらがっかりして枯れたら困るので、長くなった茎も少し

そのまま残しておいた。趣あるあるな曲がり具合(* ´艸`)

今日はまだそのまんま。枯れてはいない。

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これも仲間だったけど二年目に枯れて、あちこち探したが見つからない。

綺麗で可愛かったドリーQ2 どこにいるのかなぁ

「カランコエ・ドリー」を買ってきました。 - 空耳 soramimi

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神かくし 南木佳士 文春文庫

2025-03-19 | 読書
 
神かくし
 
淡々とした日常に流れる日々が、過去であったり今日だったり、会ったこともなかった血縁の老人の話を生々しく感じたりする。病後の不安定な心に映る風景を優しい言葉で語った作品。
美しい「阿弥陀堂だより」を書いた南木さんの作品と長く付き合ってきたが、2005年刊行のこの作品では、病気から立ち直り、まだ不安を残しながらも、診察を続けられるようになった生活が語られている。
身の回りの暮らしや、人との交わり、過去の出来事に繋がる思いなどが深く静かに、それがゆっくりとした生活のリズムを刻んで背後を過ぎていく。
山や川の呼吸が聞こえるような環境を知っているか、一山越えることができるかという心境に立ったことがあっても、まだ迷いがふっきれない思いを共有できれば、そのとき南木さんのこの時の心境がもっと深く理解できるだろう思った。

新進気鋭の医師だった頃から、挫折を繰り返しながらたどり着いた今の生活が、私小説とでもいうような味のある文章で綴られている。

「神かくし」
まだ病気が治りきってない秋、二人の老婆と、なぜかキノコ採りに行くことになる。体調を心配しながら付いていき、山姥のような姉妹と雑木林を徘徊する。姉は外来患者で顔見知りだが、人工的な治療を固辞して、自然にまかせて生きている。
川のほとりで採ったキノコでうどんを煮てくれた。アケビも採って食べてみた。
帰宅して、濡れた服を着替えベッドにもぐりこんでいたら帰って来た妻が
「山って、きのうはそうやって寝てたのに、朝起きたらいなくなってて、私が帰ってきたらまたそうやって寝てて、そのあいだに山に行ってたなんて、それじゃあまるで神かくしじゃないのよ」
 うつを発病して以来の夫の行動半径の極端な狭まりを知りつくしている妻には、一日中山にいたとの証言が信用できないのは当然だった。
「神かくしかあ。それだよ、それ」

「濃霧」
叔父さんの叙勲祝賀会が鄙びた山奥の旅館で開かれた。濃霧に閉ざされた会場は世間から離れた秘境のようなところだった。何かしらつながりがある人たちだろうが、人間関係を説明されてもさっぱり理解できなかった。
一族が集まった中で、隣に座った老人が、祖母と異父弟だと知ったり、叔父からは早く墓を整えろと言われたり、血縁の集まりは知らないことも煩わしいこともあった。

病院の老医師のことを思い出した。望みとは違った道に進んで医師になったと言う話に
「後悔はしておられないんですか」
「起きてしまった出来事はそれをそっくり身に纏うしかありません、そうやってみんなとんでもない老人になってゆくんです」
と、嬉しそうに笑い続けていた。

隣の席の老人が
「本を書くっつうのは怖えことだ」
と背をさすってくれた。「おれのおやじはなぁ、うけをねらって村の後家の浮気の噂を本にしただ。それでみんなに笑われて温泉の源泉井戸に飛び込んで死んだ女がいただ。酸の強え湯でなぁ、引き上げられたときにはにゃあ、はあ骨になってただ。それっきり本なんぞ書かなくなっちまってこの宿におさまっただ」
「なにをおっしゃりたいんですか」
「たぶん、おめえのおばあさんはそういうこんを教えなかっただんべから、教えておくまでだ。おれだってここでおめえに会わなきゃあ語るまでもなかった。先に死ぬもんが語ることを語るのは仁義だ」
老人の表情は喜怒哀楽のいずれにも分類不能で、語りの単調さだけが印象に残った。

帰り道には濃霧が立ち込めていた。

「火映」
高校の同級生だった山内が亡くなった後、その妻から手紙が来て。書いてあった小説が送られてきた。山内には運動でも勉強でも勝てず、彼は東京の医学部に現役で合格し、論文を発表して肩書きも上がっていた。
高校時代、英文を完璧に和訳して見せた山内が書いたその小説「火映」は、下手な小説だった。
淡い思いを抱いた看護婦と見た火口のうえに火が映っていた。爆発の前触れだと看護婦が言ったので、車を発進させて大急ぎで逃げた。と言う風景が書かれていた。原稿は山内の息吹をまざまざと感じさせた。
ふと着替えをして電車に乗り新幹線で高校まで行ってみた。街はすっかり当時とは変わっていた。

「廃屋」
生家の屋根が飛んで崩れたので、なおすからと親切な隣人から連絡があった。任せきりにも出来ないと、訪ねることにした。体調がいいので、山を越えて歩いてみた。いつの間にか視線が下に向いており、意識して顔を挙げるとそのたびに軽い浮遊感をおぼえる。仕方なくほんの数歩前の地面ばかりを見て道を登っていった。いつか下りになる、いつか下りになる、いつか下りになる……。
空白になった頭の中におなじことばが回転し始め、呼吸が同調し、身体が極めて単純な歩く機械と化す。目的はいつか歩くそのものになっている。

川は綺麗に護岸工事され、家の庭は防護壁も壊れ後ろの森の木々に呑まれそうになっていた。

「底石を探す」
岩魚つりに熱中していた頃、ポイントの場所でいつも乗っていた石があった。川の水が減ったときにその石に、つり大会で準優勝したときの釣果の数17を彫り付けた。病気が治りかけた十数年後、またその川で釣りをした。つれなかったので諦めたが、昔いつも近くで元気に釣りをしていた老人が、車椅子に乗って現れた。カンテラつきの「水面」を貸してくれると言う。それで水の中を覗きながら石を探した。思った場所ではなかったが苔の生えた石が見つかった。


「濃霧」と「廃屋」が好きで静かな雰囲気に浸ることができた、時の流れは、病んだ時間も健やかだった時もこんな形の跡を残しているのだろう。

「廃屋」にたどり着く話の中に息子の破れたスニーカー、散歩の途中で探した四つ葉のクローバー、赤い花が咲く満天星のこと、「歩く坊さん」、物置にあった古いランプにまつわる話、広辞苑で読んだあおぞら「青空」のこと、どれも小さなエピソードになって文中に埋まっている。どの言葉も物語の中にしっくり馴染んで忘れがたい、健康を取り戻したことで、周りのそういったものが目に入ってきて、呼応する精神的な状態が、淡々と書かれている。
 

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やっと咲いたクリスマスローズ

2025-03-17 | 花だより

昨年植えたクリスマスローズが咲いた。

よその花はずいぶん前に咲いていて、今年は駄目かなと思っていたら、今頃になって咲いてビックリ

可愛らしい。

葉っぱが一枚しかない幼苗までつぼみが出来た。

名前が分からないので、どれもクリちゃん。

キナクリ(四国では黄色いを”黄ない”といいます)、シロクリ。

クロクリもいるけど今年は領地拡大(歴史本読みすぎ)に忙しいらしい、咲かないがあちこちでクロクリの群れが元気がいい。

ほっといたらクリちゃん畑になりそう。庭狭いし。

 

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冬越しシレネ復活作戦

2025-03-16 | 園芸

小雨だったが、雨で濡れている土の上から週一のハイポネックス散布をした。

空が明るくなって薄日が射しているのに雨はやまないし今日も寒い。

 

シレネ ユニフローラ バリエガータ

無事冬越ししたシレネは葉っぱが痛んだままだった。

それでも元気そうなので、植え替えた方がいいのか悩みながら、

取りあえず日当たりがよさそうなところに移動。

調べるとこんな風に葉が枯れたのは水のやり過ぎで蒸れだそうだ。

短く切り戻して植え替える。挿し芽で更新するやり方もあって、

水捌けのいい土に植え替えて肥料も少なめ、乾いたら水をやるくらいで

放置して育てるのがいいそうだ。この花は可愛いスズランのような花が咲く。

何年も育ててきたのに初めてこんなになった。びっくりがっかり。

晴れたら土つくりをして植え替えよう。

 

フランネルフラワー リトルエンジェル

このフランネルフラワーも何度も枯らした。がっかりしながら

朝日だけが当たる北側の軒下に置いて水やりも控えていたら

毎年元気に咲く。こうやればいいのかな。シレネも。

 

匂いスミレ

いい香りがしてくるので見ると日の当たらない隅の鉢で小さい花が咲いていた。

一緒になってハナニラの細い葉や、手ごわいカタバミまで生えていた。

溜まっていた枯れ葉も整理して明るいところに移した。

 

散歩で通りかかった人がネコヤナギが咲いていると教えてくれた。

今年は少し遅いな。この頃散歩にも行かないけど見に行ってきた。

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梅の花が美しかった

2025-03-15 | 花だより

雨で寒いので梅の写真を整理し、積読山を久しぶりに眺めている。春霞に煙った山が高くて向こうが見えない。

白梅

紅梅

 

メジロがいました

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今村翔吾と読む 真田風雲記 (中公文庫 い 143-1)

絶賛 読書中 

まだ61ページだがわくわく、

沼田城は渡すまじ、昌幸激怒中。(海音寺潮五郎篇)

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いけてる園芸ラベル

2025-03-14 | 花だより

ユニークで楽しいラベルがありました。

 

ラベルにあるように最高傑作の「リルピンク」は昨年の秋に植えた苗。

カッコイイ株を作るには花の終わりの時と冬越し前(秋に)二度狩りこむ

注意1 のように霜に当てないで冬越しし

注意2 毎年花を咲かせるため夏は加湿に注意

注意3 花が終わったら風通しがよくなるように刈り込み、秋にも刈り込んで形を整え水切れに注意して管理すれば、春に見事な花を咲かせる。

ということで、今はつぼみだけれど、カッコイイ花が咲くでしょう、たのしみ。

最高傑作のリルピンクを植えたが、王道の白もいいな、植えよう(^▽^)/

 

なんかラベルの表側は前衛的でふつうある写真がない、それに比べ裏側の特徴・注意書がなんだか微笑ましくて、ヨシ!夏越し頑張ろうと思い、ついでに中国園芸のページを訪ねてみた。

ローダンセマム挿し木で増やせるらしい、山のように育った苗床が見事。

花首が長くすっきりした花姿も綺麗で可愛い。

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活力剤を撒きました。

2025-03-13 | 花だより

活力剤散布、昨日の予定が今日になって、ますます忙しかった。

今年は自治会の役がまわってきたし(入居順)いつものクラス会をお花見を兼ねて四月にするとかで、長電話。

暖かくなったら気持ちも膨らむのか、冬眠から覚めたみたいに姦しくなった。春ってうつらうつらと暁になっても船をこいでいるものでしょう、何たる落ち着きのなさ。

あまり外歩きや立ち話をしないので、近所のニュースが入ってこない。それでも暮らせるし、その方が主婦ペースでいいような。

のに、です、そんな話をどこから仕入れるのか、今になって不幸な話なんか聞きたくないけど。

移動するごみネット(カラス除けの大型ごみ箱)は隣のブロックは一か月ごとに移動して今月は(道を隔てた)前に置いてある、うちのブロックは少しの空き地に固定なので問題がない。ゴミ捨てに来た人があいさつ代わりの声をかける(かけてくれる?)、最近のニュースというのが耳に入る。何しろゴミ回収車が午後なので三々五々ニュースが入ってくる。近所でもこの時くらいしか会わない人もいるし。

門の脇の庭にできるだけ近づかないつもりが、活力剤を撒くのに花さんたちのご機嫌をうかがって、、、いる?いらない?聞いても返事がないのでまぁ分け隔てはよくないからと咲いているのも春に芽を出したのにも活力を分け与えた。まぁやる気はそれぞれだけれど。

無理やり近所の噂話を聞く身にもなって、体隠れるくらい伸びてね。今年は少し背が高い花を植えたから、、、他愛はないけど実験的に?。

昨年ひまわりの種を撒いたらメキシコヒマワリ(びっくりして調べた)というのが種に混じっていて、なんか変だなと思っているうちにぐんぐん見上げるくらいに伸びてあれよあれよという間に黄色いひまわりに似た小花がもう溢れるほど咲いた。お隣の奥さんが遠目に「あのいっぱい咲いてる黄色いのは何の花?」と驚くほど。先端を切って脇芽を残したが脇芽から脇芽が出て枝垂れてくるので支えをして、下の花はひっそり咲く始末。

そんなことで今年はミニひまわりでも撒かないことにした。

My First Time... | planting these flowers in my garden and d… | Flickr

すみませんお借りした画像です。

夏のあまりの暑さでカメラの出番がなくて写真(もう撒かないから遺影💦)もないので。

 

そういえば黄色い万両とライラックの鉢植えが枯れた。これから気に入った幼木を買ってくるのはちょっと不安。花もうまく育てられないのに。幸い生き残っているのは新芽が出ているけれど。「ツリバナ」を植えたいと探しているが、また枯らしてしまうかもしれないけれど、こういう時に限って見つかったりする。プロでも植木屋さんはエライ、となんか納得してしまった。

 

 

山紫陽花

 

牡丹

 

ウツギ

 

山椒

 

さらさうつぎ(だったかも?)

 

一昨年だったか山椒に花が咲いた。花が咲いたら実がなる。「君は実山椒だったの」と喜んで待っていたら散ってしまった。あれ?

調べてみると花が咲くだけの山椒もあるそうで、まぁ山椒の実なんてそうたくさんいらないし、粉にするわけでもないし、イイのイイの、と言って木と自分を慰めたけれど、幼すぎたかな、大きくなったら間違って実がなるかも、なんてたまに思ったりする。

 

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