7~8年前くらいから、、、だろうか、
新作映画のほとんど―約8割―を、試写会で触れている。
周囲も羨む役得だと解釈しているが、だからこそ批評はもちろん、単なる日常会話における感想であったとしても「金、返せ!」とはいえず、まぁそれは当然のことなのだが、しかし、慣れるまでは「―金、か・・・」と口をつくことが多かった。
料金を払う「残り2割」の映画とは、どんな作品?
わが神、スコセッシの新作。
信奉するリンチ、塚本、QT、ポール・トーマス・アンダーソンの新作、
そうして、スケジュールが合わず試写に行けなかった作品と、そもそも試写がおこなわれなかった作品。
神々の映画に関しても「誘惑の試写状」が送られてくるが、先に観たい欲求を殺し、ひとに譲ることにしている。
1円でも神の手に渡ればいい―との切なる思いがそうさせるわけだが、実際に渡っているかどうかは知らない。
最近の試写で「得した感、満点」だったのは、まもなく公開される『許されざる者』か。
内容に関しては伏せるが、監督や渡辺謙(トップ画像)などが舞台上に勢揃いした光景は、それはそれは壮観だった。
試写会には関係者限定のものと、映画ファンも参加出来るものの2種類があるが、
後者の来場者に感想を求め、その映像を繋げたものをテレビ用予告編にするケースが増えている。
自分、これが大嫌い。
「感動しました!」
「超、怖かったー!!」
「○○、最高~!!!」
などなど。
予告編まで凝りに凝っていたヒッチコック、伊丹十三、そして、海外予告編だけでなくテレビ放映時の編集版やポスターにまで口を出したキューブリックは憤慨すると思う。
あれと大して変わらないと思うんだ、有名人がゲーム画面に向かってヒトリゴトをいうCM。
本田圭佑まで出ていて「君もかい!」とショックだったが、
演出家が演出を投げ出しちゃっているように思うのだけれども、どうなんだろうか。
話を戻し。
映画小僧の人生で最も感動した試写会は、パルテノン多摩でおこなわれた日本映画『ユリイカ』(2000)。
日本最速の試写であり、それなのに都心ではなく多摩市というところが「イケてる」し、
自分は最前列で観たのだが、舞台挨拶もあって、そこには、このあと「大」飛躍を遂げる宮崎あおいと彼の実兄・将が立ってくれた。
メディア慣れしていない、あおいちゃん。お兄ちゃんに頼り切っていて、なんかグッときたなぁ。
本編そのものは217分もある「超」長編だが、もっともっと観続けていたいと思わせる傑作だった。
よく聞かれるのが、「無料で観ているという背景は、作品への評価を甘いものにする?」というもの。
否。
つまらなかったら、やっぱり怒りに震える。
いや、つまらなくても「映画している」・・・というのは自分独自の表現だが、映画として成り立っているのであれば、不愉快にはなるけれど怒りは覚えない。
「映画していない」場合は、劇場を放火したいくらいに怒るわけだけれども。
つまり、有料でも無料でも、映画への評価基準は変わらない。
というわけで、今回の初体験は「初めての試写会」。
それは中学3年の秋、まだ自分が映画小僧を自称しておらず、群馬の片田舎で暮らす単なる映画少年だったころのことだった。
小僧と少年のちがい?
どちらかというと、成長した小僧が少年になるんじゃね?
というツッコミは無視して、あのころを思い出してみよう・・・・・。
つづく。
※『ユリイカ』予告編…あぁ、また観たくなった
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(52)』
新作映画のほとんど―約8割―を、試写会で触れている。
周囲も羨む役得だと解釈しているが、だからこそ批評はもちろん、単なる日常会話における感想であったとしても「金、返せ!」とはいえず、まぁそれは当然のことなのだが、しかし、慣れるまでは「―金、か・・・」と口をつくことが多かった。
料金を払う「残り2割」の映画とは、どんな作品?
わが神、スコセッシの新作。
信奉するリンチ、塚本、QT、ポール・トーマス・アンダーソンの新作、
そうして、スケジュールが合わず試写に行けなかった作品と、そもそも試写がおこなわれなかった作品。
神々の映画に関しても「誘惑の試写状」が送られてくるが、先に観たい欲求を殺し、ひとに譲ることにしている。
1円でも神の手に渡ればいい―との切なる思いがそうさせるわけだが、実際に渡っているかどうかは知らない。
最近の試写で「得した感、満点」だったのは、まもなく公開される『許されざる者』か。
内容に関しては伏せるが、監督や渡辺謙(トップ画像)などが舞台上に勢揃いした光景は、それはそれは壮観だった。
試写会には関係者限定のものと、映画ファンも参加出来るものの2種類があるが、
後者の来場者に感想を求め、その映像を繋げたものをテレビ用予告編にするケースが増えている。
自分、これが大嫌い。
「感動しました!」
「超、怖かったー!!」
「○○、最高~!!!」
などなど。
予告編まで凝りに凝っていたヒッチコック、伊丹十三、そして、海外予告編だけでなくテレビ放映時の編集版やポスターにまで口を出したキューブリックは憤慨すると思う。
あれと大して変わらないと思うんだ、有名人がゲーム画面に向かってヒトリゴトをいうCM。
本田圭佑まで出ていて「君もかい!」とショックだったが、
演出家が演出を投げ出しちゃっているように思うのだけれども、どうなんだろうか。
話を戻し。
映画小僧の人生で最も感動した試写会は、パルテノン多摩でおこなわれた日本映画『ユリイカ』(2000)。
日本最速の試写であり、それなのに都心ではなく多摩市というところが「イケてる」し、
自分は最前列で観たのだが、舞台挨拶もあって、そこには、このあと「大」飛躍を遂げる宮崎あおいと彼の実兄・将が立ってくれた。
メディア慣れしていない、あおいちゃん。お兄ちゃんに頼り切っていて、なんかグッときたなぁ。
本編そのものは217分もある「超」長編だが、もっともっと観続けていたいと思わせる傑作だった。
よく聞かれるのが、「無料で観ているという背景は、作品への評価を甘いものにする?」というもの。
否。
つまらなかったら、やっぱり怒りに震える。
いや、つまらなくても「映画している」・・・というのは自分独自の表現だが、映画として成り立っているのであれば、不愉快にはなるけれど怒りは覚えない。
「映画していない」場合は、劇場を放火したいくらいに怒るわけだけれども。
つまり、有料でも無料でも、映画への評価基準は変わらない。
というわけで、今回の初体験は「初めての試写会」。
それは中学3年の秋、まだ自分が映画小僧を自称しておらず、群馬の片田舎で暮らす単なる映画少年だったころのことだった。
小僧と少年のちがい?
どちらかというと、成長した小僧が少年になるんじゃね?
というツッコミは無視して、あのころを思い出してみよう・・・・・。
つづく。
※『ユリイカ』予告編…あぁ、また観たくなった
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(52)』