~13年総括シリーズ Vol.4~
総括の第4弾は、書物。
いや訂正、文字のない写真集も含めるので、出版物すべてが対象。
でもまぁ、自分の専門である成人誌は除こうか。
そのくらいのバランス感覚は、持っていますよと。
最近も「若者の読書離れ」がニュースになっていたっけ。
その最大の理由とされているのが、スマホ。
・・・う~ん、まぁそういうことだろうなぁ。
両方手にしてくれたらいいのだけれども、時間は無限ではないし。
液晶画面でも本と同じようにモノを読むことが出来る―とはいえ、それぞれの本質はちがって、、、なんていうとあれかな、うるせぇジジイ! といわれるかな。
はっきりしていることは、本を読むひとは「時代とは無関係に」沢山読んでいる、読んでいないひとは「どんな話題作が生まれようが」徹底して読んでいない・・・つまり「その真ん中」が減少傾向にある、、、そういうわけ。
出版物だけの問題ではないけれどね、これは。
映画観ないひとは徹底して観ないし、
音楽聴かないひとは徹底して聴かないし。
きっかけ。
すべてはきっかけ、なのだと思う。
きっかけ―どこかで、それが生まれればなぁ。
※12年11月~13年10月に、自分が手にした出版物から選出した
(1)『AV女優の社会学』(鈴木涼美、青土社)
AV「超」先進国の日本を、女優の喋りから捉えてみせようとした野心的な社会論。
面白かった。
じつに、面白かった。
(2)『想像ラジオ』(いとうせいこう、河出書房新社)
いとうせいこう、久し振りの小説。
芥川賞は落としたが、3.11と対峙した小説のなかで、個人的には最も胸を打った。
(3)『ゴーマニズム宣言スペシャル AKB48論』(小林よしのり、幻冬舎)
アイドル論として出色。
昔のように熱中して読むことはない漫画家だが、力は衰えていないなぁと思った。
マニアもアンチも、つまり好きも嫌いも、読む価値はあるんじゃないか。
このひとの漫画は『原発論』もそうだったが、意見を異にするもの「双方が読むべき」良質なテキストとして完成されている。
(4)『64』(横山秀夫、文藝春秋)
647ページの長編警察小説。
一気読みはしんどかったが、読後の感想は、ただただ面白かった!
ハリウッドなら即映画化だが、わが国はどうかな。
(5)『自分を好きになる方法』(本谷有希子、講談社)
俊英・本谷の会心作。
ハウツー本のようなタイトルで損をしている気がするが、これは小説。
おんなの一生を、3歳/16歳/28歳/34歳/47歳/63歳、それぞれの1日で描く。
(6)『式の前日』(穂積、小学館)
新人漫画家による短編集。
書店員のポップやツイッターで評判となり、スマッシュヒットを記録した。
いろいろ足りない部分もある気がするが、タイトル作は絶品。
(7)『夜蜘蛛』(田中慎弥、文藝春秋)
現役の作家で、いま、いちばん好き・・・というか、いちばん期待しているひとなのだと、最近気づいた。
父と息子の物語を圧倒的な筆致で表現、一気に読ませる。
あぁ文学、文学がここにある! と感動した。
(8)『キミ色ツインテール』(古谷完、宝島社)
有名人×ツインテールの写真集。
眺めてニヤニヤするだけ・・・それをひたすら繰り返す39歳男子って、どうですか。
(9)『現代用語のクソ知識』(有吉弘行、双葉社)
いっぱいテレビに出てはいるが、それでもテレビでは喋れないことば・話せない内容のことを有吉流に語り倒す。
たいへん読み易く、たいへん面白かった。
(10)『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(門田隆将、PHP研究所)
こういう作品を、読書感想文の課題図書にすべきなんじゃないか―そう思うのだが、どうだろうか。
(次点)『映画にまつわるXについて』(西川美和、 実業之日本社)
(次点)『愛の夢とか』(川上未映子、講談社)
(次点)『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹、文藝春秋)
※これ、おもしろい
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『生ゴミと入浴剤』
総括の第4弾は、書物。
いや訂正、文字のない写真集も含めるので、出版物すべてが対象。
でもまぁ、自分の専門である成人誌は除こうか。
そのくらいのバランス感覚は、持っていますよと。
最近も「若者の読書離れ」がニュースになっていたっけ。
その最大の理由とされているのが、スマホ。
・・・う~ん、まぁそういうことだろうなぁ。
両方手にしてくれたらいいのだけれども、時間は無限ではないし。
液晶画面でも本と同じようにモノを読むことが出来る―とはいえ、それぞれの本質はちがって、、、なんていうとあれかな、うるせぇジジイ! といわれるかな。
はっきりしていることは、本を読むひとは「時代とは無関係に」沢山読んでいる、読んでいないひとは「どんな話題作が生まれようが」徹底して読んでいない・・・つまり「その真ん中」が減少傾向にある、、、そういうわけ。
出版物だけの問題ではないけれどね、これは。
映画観ないひとは徹底して観ないし、
音楽聴かないひとは徹底して聴かないし。
きっかけ。
すべてはきっかけ、なのだと思う。
きっかけ―どこかで、それが生まれればなぁ。
※12年11月~13年10月に、自分が手にした出版物から選出した
(1)『AV女優の社会学』(鈴木涼美、青土社)
AV「超」先進国の日本を、女優の喋りから捉えてみせようとした野心的な社会論。
面白かった。
じつに、面白かった。
(2)『想像ラジオ』(いとうせいこう、河出書房新社)
いとうせいこう、久し振りの小説。
芥川賞は落としたが、3.11と対峙した小説のなかで、個人的には最も胸を打った。
(3)『ゴーマニズム宣言スペシャル AKB48論』(小林よしのり、幻冬舎)
アイドル論として出色。
昔のように熱中して読むことはない漫画家だが、力は衰えていないなぁと思った。
マニアもアンチも、つまり好きも嫌いも、読む価値はあるんじゃないか。
このひとの漫画は『原発論』もそうだったが、意見を異にするもの「双方が読むべき」良質なテキストとして完成されている。
(4)『64』(横山秀夫、文藝春秋)
647ページの長編警察小説。
一気読みはしんどかったが、読後の感想は、ただただ面白かった!
ハリウッドなら即映画化だが、わが国はどうかな。
(5)『自分を好きになる方法』(本谷有希子、講談社)
俊英・本谷の会心作。
ハウツー本のようなタイトルで損をしている気がするが、これは小説。
おんなの一生を、3歳/16歳/28歳/34歳/47歳/63歳、それぞれの1日で描く。
(6)『式の前日』(穂積、小学館)
新人漫画家による短編集。
書店員のポップやツイッターで評判となり、スマッシュヒットを記録した。
いろいろ足りない部分もある気がするが、タイトル作は絶品。
(7)『夜蜘蛛』(田中慎弥、文藝春秋)
現役の作家で、いま、いちばん好き・・・というか、いちばん期待しているひとなのだと、最近気づいた。
父と息子の物語を圧倒的な筆致で表現、一気に読ませる。
あぁ文学、文学がここにある! と感動した。
(8)『キミ色ツインテール』(古谷完、宝島社)
有名人×ツインテールの写真集。
眺めてニヤニヤするだけ・・・それをひたすら繰り返す39歳男子って、どうですか。
(9)『現代用語のクソ知識』(有吉弘行、双葉社)
いっぱいテレビに出てはいるが、それでもテレビでは喋れないことば・話せない内容のことを有吉流に語り倒す。
たいへん読み易く、たいへん面白かった。
(10)『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(門田隆将、PHP研究所)
こういう作品を、読書感想文の課題図書にすべきなんじゃないか―そう思うのだが、どうだろうか。
(次点)『映画にまつわるXについて』(西川美和、 実業之日本社)
(次点)『愛の夢とか』(川上未映子、講談社)
(次点)『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹、文藝春秋)
※これ、おもしろい
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『生ゴミと入浴剤』