Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

「ネガキャン」から解放されようぜ

2022-06-27 00:10:00 | コラム
先月某日―。

ドキュメンタリー映画『東京2020オリンピック』のSIDE:AとSIDE:Bを両方鑑賞出来る試写に招待される。

ときを同じくして、本作を監督した河瀬直美への風当たりが強くなり、

観てもいない時点で「国家に魂を売った」とか、
過去の撮影現場におけるパワハラ・暴言暴行のトラブルなどが報じられ、

それらの真偽は置いておいて、タイミング的に「いかにもネガティブキャンペーンっぽいよな」と感じたものである。


さて肝心の映画のほうは、、、というと。


競技のほうのアレヤコレヤを捉えた「SIDE:A」はソツなくまとめられ、まぁ記録モノとしては及第点。


問題、、、というか観るべきなのは舞台裏のアレヤコレヤ―反対派のデモ、組織委や食事係、開会式・閉会式の演者など―を捉えた「SIDE:B」でしょうね。


「SIDE:A」に比べて、時間がなかった?のか構成はメチャクチャ、もっと時間をかけて編集すべきだろう…とは思ったけれど、五輪におけるゴタゴタと妙に符合し、これがめっぽう面白い。

フレームに収まり切らない森喜朗の顔面ショットとか、悪意120%だし。

国の金を使ってアッカンベーをしているようにも見えて、ちゃんと観れば河瀬監督が「国家に魂を売ってはいない」ことがはっきり分かる。

しかし。
ここまでの覚悟がありながら、バッハ会長に対する毒が「ほぼゼロ」なのが気になった。
これが、五輪「公式」記録映画の限界だろうか。


ともあれ。
この世には「触れなくとも分かること」もあるかもしれないが、
基本的には「まずは、触れてから」だと思います、どんなことであっても!!



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明日のコラムは・・・

『日本女優別10傑(10)大竹しのぶ』
コメント (3)
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