46年2月21日生まれ・2016年1月14日死去、享年69歳。
イギリス出身。
もっともっと長生きしてほしかった名優リックマン、
リックマンといえば「もちのろん」で『ダイハード』(88)ですが、以下2014年に記した自分のコラムをセルフ引用…
「歳を取る毎にビッグバジェットに対する興味が薄れてきたが、『ダイハード』だけは個人的に別格扱いというかね、
物語の隅々まで考え抜かれていて、また、空間演出といえばいいのか、爆破シーンひとつとっても「この撮りかた以外、考えられない」というアングルで表現されており、21世紀の現在でもアクション描写における最高のテキストなんだと思う。
ブツブツと文句をいいながらテロリスト(じつは強盗)を倒していくマクレーンはもちろん素敵だが、この映画を面白くしているのは、やはり主犯のハンス・グルーバー(アラン・リックマン)のキャラクター性だろう。
(1)学歴、経済的コンプレックスがある
ナカトミ商事の社長室に開発計画中のミニュチュアが置かれていて、
それを見たハンスは「アレクサンダー大王はインドまで来て泣いたそうだ。もう征服する土地がないとね」といい、
タカギ社長に向かって「歴史的素養があるだろう?」と聞く。
タカギ社長が着るジョン・フィリップスのスーツを褒めたあと、「わたしも二着持っている」という。
嘘の要求「同胞テロリストたちの釈放」のなかで「アジアの曙」というテロリスト集団の名を挙げ、「なんだそれは?」という顔をする仲間に向かって「『TIME』誌に出てた」と返す。
ほかに「『Forbes』誌に載っていた」という台詞もあり、ともかく自分が「学のある人物」であることをアピールしたいのだろう。
ダサいが、こういう犯罪者、実際に居そうだものね」
そんな憎めぬ?ハンスに血と骨を注入し「リアル」を作り出したのがリックマンであると^^
<経歴>
ロンドン王立演劇学校出身。
映画俳優デビュー作が、前述した『ダイハード』。
リックマンはもちろん褒められるべきだけれど、これはキャスティング・ディレクターに「オスカーのかけら」くらいあげるべきではないでしょーーか^^
『乙女座殺人事件』(89)、『ロビン・フッド』(91)、
俳優ティム・ロビンスが監督、もうちょっと観られても・知られてもよい気がする知性溢れる快作『ボブ★ロバーツ』(92)、
『いつか晴れた日に』(95)、『マイケル・コリンズ』(96)、『ウィンター・ゲスト』(97)、『ドグマ』(98)、
シガーニー・ウィーバーもそうなんですけど、こんな役柄もこなすの!?とうれしいオドロキが詰まっていたSFのパロディ『ギャラクシー・クエスト』(98)。
『シャンプー台のむこうに』(2000)を経た2001年より、大人気小説『ハリー・ポッター』シリーズの映画版にレギュラー出演、セブルス・スネイプを好演して「より多くの映画ファン」に知られる存在に。
『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)
群像ラブコメディ、こういうの日本産でも出てこないかなぁと思わせる佳作『ラブ・アクチュアリー』(2003)、
『パフューム ある人殺しの物語』(2006)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)、『大統領の執事の涙』(2013)。
2014年には『ヴェルサイユの宮廷庭師』で脚本・監督に挑戦、ルイ14世の役で出演も果たすなどマルチに活躍、
安定感抜群のキャリア構築は「映画ファンを納得させる」に足るものでしたが、2016年1月14日、膵臓癌により死去。
享年69歳、遺作は「声のみの出演」となった『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(2016)。
まだ監督作とか増やしたかったはずなんですよ、惜しいひとをなくしましたよね……。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『令和版・海外俳優列伝(9)アル・パチーノ:前半』
イギリス出身。
もっともっと長生きしてほしかった名優リックマン、
リックマンといえば「もちのろん」で『ダイハード』(88)ですが、以下2014年に記した自分のコラムをセルフ引用…
「歳を取る毎にビッグバジェットに対する興味が薄れてきたが、『ダイハード』だけは個人的に別格扱いというかね、
物語の隅々まで考え抜かれていて、また、空間演出といえばいいのか、爆破シーンひとつとっても「この撮りかた以外、考えられない」というアングルで表現されており、21世紀の現在でもアクション描写における最高のテキストなんだと思う。
ブツブツと文句をいいながらテロリスト(じつは強盗)を倒していくマクレーンはもちろん素敵だが、この映画を面白くしているのは、やはり主犯のハンス・グルーバー(アラン・リックマン)のキャラクター性だろう。
(1)学歴、経済的コンプレックスがある
ナカトミ商事の社長室に開発計画中のミニュチュアが置かれていて、
それを見たハンスは「アレクサンダー大王はインドまで来て泣いたそうだ。もう征服する土地がないとね」といい、
タカギ社長に向かって「歴史的素養があるだろう?」と聞く。
タカギ社長が着るジョン・フィリップスのスーツを褒めたあと、「わたしも二着持っている」という。
嘘の要求「同胞テロリストたちの釈放」のなかで「アジアの曙」というテロリスト集団の名を挙げ、「なんだそれは?」という顔をする仲間に向かって「『TIME』誌に出てた」と返す。
ほかに「『Forbes』誌に載っていた」という台詞もあり、ともかく自分が「学のある人物」であることをアピールしたいのだろう。
ダサいが、こういう犯罪者、実際に居そうだものね」
そんな憎めぬ?ハンスに血と骨を注入し「リアル」を作り出したのがリックマンであると^^
<経歴>
ロンドン王立演劇学校出身。
映画俳優デビュー作が、前述した『ダイハード』。
リックマンはもちろん褒められるべきだけれど、これはキャスティング・ディレクターに「オスカーのかけら」くらいあげるべきではないでしょーーか^^
『乙女座殺人事件』(89)、『ロビン・フッド』(91)、
俳優ティム・ロビンスが監督、もうちょっと観られても・知られてもよい気がする知性溢れる快作『ボブ★ロバーツ』(92)、
『いつか晴れた日に』(95)、『マイケル・コリンズ』(96)、『ウィンター・ゲスト』(97)、『ドグマ』(98)、
シガーニー・ウィーバーもそうなんですけど、こんな役柄もこなすの!?とうれしいオドロキが詰まっていたSFのパロディ『ギャラクシー・クエスト』(98)。
『シャンプー台のむこうに』(2000)を経た2001年より、大人気小説『ハリー・ポッター』シリーズの映画版にレギュラー出演、セブルス・スネイプを好演して「より多くの映画ファン」に知られる存在に。
『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)
群像ラブコメディ、こういうの日本産でも出てこないかなぁと思わせる佳作『ラブ・アクチュアリー』(2003)、
『パフューム ある人殺しの物語』(2006)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)、『大統領の執事の涙』(2013)。
2014年には『ヴェルサイユの宮廷庭師』で脚本・監督に挑戦、ルイ14世の役で出演も果たすなどマルチに活躍、
安定感抜群のキャリア構築は「映画ファンを納得させる」に足るものでしたが、2016年1月14日、膵臓癌により死去。
享年69歳、遺作は「声のみの出演」となった『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(2016)。
まだ監督作とか増やしたかったはずなんですよ、惜しいひとをなくしましたよね……。
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明日のコラムは・・・
『令和版・海外俳優列伝(9)アル・パチーノ:前半』