Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

PART2選手権

2013-11-20 00:30:00 | コラム
先週、同世代の映画好き男子2女子2で今年初の忘年会が開かれる。

近況報告は最初の30分だけ、あとは11時間ずぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと、飽きもせず映画談義がつづく。

今年の、それぞれのベストテン発表だとか。
3D映画の未来だとか。
ミニシアターは死ぬのかとか。
やっぱりオオシマは凄かった合掌! とか。

3次会に入ると全員が酒に呑まれちゃったので、真面目な話が出来ない。
そこで、映画版の山手線ゲームもどきが始まった。

『男はつらいよ』『007』全作品を答えていくなど、お題はそれぞれ盛り上がったのだが、皆が早々と答えに詰まってしまったのが「1作目を超えた2作目の映画」というもの。

うん、確かに難しい。
4人で3周しか出来なかったし、挙げた作品によってはブーイングさえ起こったし。

と、いうわけで。
以前もコラムに載せた気がするが、アルコールが完全に抜けた現在の状況で選出する「PART2選手権」を展開してみよう。


※広義の意味における2作目とした


(1)『仁義なき戦い 広島死闘篇』(73)

シリーズすべてが好きだが、物語としていちばん面白いのはこれだと思う。

北大路欣也が、とっても熱い。

(2)『ロッキー2』(79)

誰がなんといおうと、オスカーを取った前作よりも優れていると思う。

スタローン、映画監督としての才能も馬鹿にしたもんじゃないよ!

(3)『ゴッドファーザーPART2』(74)

シリーズで最も長く、最も複雑な構成で、さらにいえば、最も感動的。

寂寥感を湛えたマイケルの表情に、やられた。

(4)『ターミネーター2』(91)

予算や制作規模が大きくなると、物語そのものはつまらなくなる―ハリウッドの定説のひとつだが、本作はそれを覆した。

同じ顔で前作は敵、本作は味方になる、、、という設定がユニークだった。

(5)『カノン』(98)

娘を守るために(勘違いから)男を殺した主人公の「それから」を描く。

前作は短編ゆえ「アバンギャルド」という評価しか出来なかったが、まさかこんなサイテーな男の物語で号泣するとは思わなかった。

(6)『スターウォーズ 帝国の逆襲』(80)

シリーズで最も躍動感に満ちているし、ストーリーテリングも滑らか。

水着姿は3作目だが、レイア姫がいちばん美しく捉えられえているのもこの作品のような気がする。

(7)『鉄男2』(89)

鉄男の「それから」ではなく、「もうひとりの鉄男」の物語。

彼が鉄男「化」するきっかけが強烈に過ぎ、劇場でひとり慄いたのだった。

(8)『エイリアン2』(86)

キャメロンの映画が2作ランクイン。

SFホラーにアクションの要素を加え、さすがの創りである。

(9)『ハスラー2』(86)

厳密には続編ではないが、だから広義の意味だって。

クールな不良ジジイのポール・ニューマンと、坊ちゃんトム・クルーズの対比。そして、スコセッシの映像マジック。

(10)『キル・ビルvol.2』(2004)

前作よりこっちのほうがいい―という意見は、じつは少数派。

香港アクション×マカロニウェスタン÷ロマンス、誰にも真似出来ないQTの世界がここにある。


ちなみに「前作に泥を塗ったPART2選手権」を展開すると100作は出てくるので、上記の映画がどれだけ凄いかっていう話なのだよね。





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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(58)』

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猛々、しい。

2013-11-19 00:30:00 | コラム
~13年総括シリーズ Vol.8~

総括第8弾は「格闘技」。

数年前までは各興行からベストバウトを選出し、ベストバウトofベストバウトのランキングを発表していたのだが、日本で大きな興行がおこなわれることが稀になったため、本年は格闘技のニュースランキングを作ってみた。

総合格闘技MMAが好きなものにとっては、現在の日本の状況は解せない。
解せないことばかり。
というか、飢えている。

なにに?

猛々しさに。

この渇望感を、大事にしたい。

きっと、いつかまた、MMAの波がやってくる。
そのときに「きちんと」爆発出来るよう、飢えを絶やすわけにはいかないのだ。


※「基本的に」12年11月~13年10月に起こった出来事を対象とする

(1)女子MMAファイター、藤井惠の引退…トップ画像

いわゆるジョシカクを牽引した、世界的なファイター。

自分と同年代だから取材もひじょうに楽しかったのだが、腕相撲を挑んだら1秒も要さずに完敗。

翌日まで、腕が痛かった~。

(2)村田諒太、プロ転向

倫敦五輪・ボクシングの金メダリストがプロボクシングの世界に。

デビュー戦は快勝だったが、まだ実力のほどは分からない。

でも逸材であることは確かで、まもなくおこなわれる第二戦が楽しみでしょうがない。

(3)UFCジャパン、2度目の開催

日本で知名度を上げたヴァンダレイ・シウバが「原始的なファイト・スタイル」を貫き勝利、日本のファンを沸かせた。

MMA技術は進化の途中だが、観客を熱くさせるのは、結局はこういう試合だったりするのだ。

(4)立ち技ファイター、ピーター・アーツ引退

K-1で一時代を築いた20世紀の暴君も来月、日本で引退試合をおこなう。

おつかれさまでした。

なおこの引退興行は、フジテレビで放送される予定。

(5)日本のMMA選手、次々に海外へ

青木真也はタイに拠点を置き、
川尻達也と菊野克紀は「大」メジャーUFCへ。

とくに菊野はファイト・スタイルが独特なので、ひょっとすると米国でスターになるかもしれない。

(6)元ボクサー、トミー・モリソン死去

享年44歳、なかなかの面構えをしており、そこがスタローンに気に入られたか、『ロッキー5』(90)に出演。
そのことで、格闘技にあまり興味のない映画ファンにも知られる存在となった。

格闘技ファンのあいだでは、戦績以上に犯罪歴やHIV疑惑などで印象に残るファイターかもしれない。

(7)五輪競技にレスリングが残る

レスリングを格闘技といっていいのかという話もあるが、まぁ広義の意味でね。

ヤフーニュースのコメントなどには「レスリングは残って当然、テコンドーをどうにかしろよ」なんていうのが目立ったが、純粋な格闘技好きからすれば、どっちも残るべきなんだ。

(8)“神の左”山中慎介の連続KO

31歳の山中は、おそらく現在が絶頂期。
このまま神話を作っていってほしいが、ボクサーとしてはけっして若くはない、「左が攻略されたとき」どう対応出来るか―熱心なファンの興味は、いま、そこに向かっているはず。

(9)UFCの絶対王者アンデウソン・シウバ、王座陥落

引退するまで負けそうになかったミドル級の王者がKO負け・・・こういう劇的な展開の場合、ふつうは「ついに!」といった衝撃や「ちょっとした寂しさ」を感じるものなのだが、
負けかたが「なんとなく油断して打たれる」だったため、失望のほうが大きかった―そういうひと、けっこう多かったのでは?

(10)元格闘家、須藤元気が別ジャンルでスターに

今年デビューしたわけではないが、一昨年よりも去年、去年よりも今年「支持を伸ばした」といえるので、10位にランクイン。

えらい人気なのである↓




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瑞々、しい。

2013-11-18 00:30:00 | コラム
~13年総括シリーズ Vol.7~

総括の第7弾は、「映画俳優」。

作品の出来不出来に関わらず、キャラクターに命を吹き込むことに成功し、その瑞々しさで映画小僧を虜にした映画俳優を選出。

瑞々しさイコール若さみたいな感覚があるかもしれないけれど、若手に注目したってわけじゃない。
映画俳優としての可能性に溢れている、未知数、のびしろがあるという意味で使用しており、だから新人さんはもちろん、大御所だって驚きの演技で魅せてくれれば、それはやっぱり瑞々しいということになるのだと思う。


※12年11月~13年10月に「公開された映画に出演していた俳優」を対象とする


(1)ピエール瀧

『凶悪』で鮮烈な殺人者を演じる。

元々「素質のある」雰囲気を漂わせているなぁ・・・とは思っていたけれど、ここまでやれるひとだとは!

(2)北乃きい…トップ画像

『爆心 長崎の空』『上京ものがたり』『ヨコハマ物語』―という具合に、本年は映画づいていた。
『僕は友達が少ない』の公開も控えているし、来年も躍進が続きそう。

演技力抜群というわけではないが、きいちゃんを見ていると「なぜか」がんばれ! と応援したくなっちゃっうのだ。

(3)星野源

ミュージシャンとしても注目株だが、『箱入り息子の恋』『地獄でなぜ悪い』の両方で好演し、映画小僧のあいだでも知られる存在に。

見た目も虚弱体質っぽいが、実際もそのようで、今年は大病を患い最近まで活動を休んでいたという。

ゆっくり、ゆっくりでいいからね、源くん。

(4)江口のりこ

『戦争と一人の女』でハダカを披露する。

なかなかに芸歴の長いひとだが、当たり役というのは初めてだったのではないか。
不感症というキャラクターは、「なんとなく無愛想」と捉えられるこのひとにぴったりの役で、つまりこの映画はキャスティングのセンスというのも光っていたのだ。

(5)トミー・リー・ジョーンズ

『リンカーン』で、奴隷解放急進派のタデウス・スティーブンス共和党議員を熱演する。

スピルバーグの演出もダニエル様の憑依的演技も素晴らしいが、いちばん得をしているのは「常に」主演を喰ってしまう、「助演者のキング」トミー爺だったと思う。

(6)ジェニファー・ローレンス

『世界にひとつのプレイブック』でオスカー主演賞を受賞。

日本におけるハリウッド映画の不振は相変わらずだが、そんな流れのなかでも、彼女に恋をした映画小僧は多かったことだろう。

『スターウォーズ』の最新作に、登場するとかしないとか?

(7)真木よう子

硬質な映画に「積極的に」出演する傾向があることから一部の映画小僧のあいだでは「ミューズ的」存在であるが、本年も『さよなら渓谷』『そして父になる』という二大傑作できっちり結果を残してくれた。

とくに『さよなら渓谷』の、苦悩を引きずる人妻役は絶品、おそらく来春の映画賞に深く関わってくることだろう。

(8)ホアキン・フェニックス

『ザ・マスター』で、フィリップ・シーモア・ホフマンと「過剰なる」演技合戦を繰り広げる。

過剰さは「ときに嫌気が差す」ものだが、「過剰なんてことばは俺の辞書にはない」みたいな感じの演技を続けてくれるので、次第にそれが気持ちよくなっていくのだった。

(9)ニコール・キッドマン

『イノセント・ガーデン』もよかったが、女優魂を感じさせたのは『ペーパーボーイ 真夏の引力』のビッチ役のほう。

キャリアウーマンもお姫様もアバズレも演じられる器用なひとだが、いちばん輝くのはアバズレ・・・って、ニコールさん、これあくまでも「褒めことば」だからね!

(10)クリストフ・ヴァルツ

QTの傑作『ジャンゴ』で怪演し、2度目のオスカー助演男優賞受賞。

この俳優が居なければ、あるいはQTは『イングロリアス・バスターズ』(2009)のナチス親衛隊大佐も、『ジャンゴ』の賞金稼ぎも、ハーベイ・カイテルに演じさせたかもしれない。

そのくらい大事なキャラクターをヴァルツは、「簡単そうに」演じているように見える。そこがすごい。




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にっぽん男優列伝(212)竹中直人

2013-11-17 00:30:00 | コラム
56年3月20日生まれ・現在57歳。
横浜出身。

公式プロフィール


死んだかーちゃんは正統派が好きで、あおい輝彦のファンだったはずなのですけれど、
異端というかなんというか、けっして正統派ではなかった竹中直人(たけなか・なおと)さんのことも好きで、「出てくるだけで笑える」なんていってました。

受けつけないというひとも居るでしょうが、よく分からないのに、なんか面白い。
それでいて真面目なキャラクターもソツなくこなし、なかなかな芸達者じゃないかと。

ただ、このひとが出てくるだけで、そこは「ふつうじゃない空間」に変わってしまうところはあります。
それはコミカルな場合もありますし、スリラーな場合もあります。

かーちゃんは間違いなく前者の竹中さんが好きだったのでしょう、逆に自分は後者の竹中さんを支持するものです。
下痢で漏れそうな力士(=92年の『シコふんじゃった。』)も面白いけれど、日常と地続きな感じで妻子を殺める『GONIN』(95)のサラリーマンとか最高です。
あの異様な佇まいは天性のものでしょう、だからこそ「笑いながら怒るひと」なんていう芸が出来るのだと思います。

※面白いと感じるひとにとっては、最初から最後まで面白い




<経歴>

俳優・コメディアンとしてだけでなく、現在では映画監督としても著名な存在に。
夫人は元女優の木之内みどり。

多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科を卒業、その縁でしょう、現在は同学科の客員教授を担当しています。

学生のころから8mm映画制作に熱中し、『燃えよタマゴン』などのパロディ映画を創る。

77年、TBSのバラエティ『ぎんざNOW!』のコーナー『素人コメディアン道場』で王者となり芸能界デビューを果たす。

映画俳優デビュー作は、84年の『痴漢電車 下着検札』。
そう、ピンク映画です。しかも監督は、のちに職人監督としてオスカー外国語映画賞を取ることになる滝田洋二郎。
ただ竹中さんは俳優としてというより、コメディアンとして起用されているといっていい扱いです。
なにしろ痴漢の役ですからね、しかも松本清張であろうモノマネのまま痴漢行為をおこなうっていうふざけた展開で。

この映画、単にクダラナオモシロイというわけではないです。
性器の内部から外の世界を捉えるという「どえらい」実験的ショットが登場するので、それだけでも観る価値はあると思います。

『夕ぐれ族』(84)、『薄化粧』(85)、『吉原炎上』(87)、『私をスキーに連れてって』(87)。
80年代後半より「演技も出来るコメディアン」から「どちらかというと、俳優」というポジションへと変化を遂げ、
石井隆の『天使のはらわた 赤い眩暈』(88)あたりで「はまったら、すごい演技を披露するひと」という評価を得るようになります。
『226』(89)、『ファンシイダンス』(89)。

91年、つげ漫画の代表作『無能の人』を自らの手で映像化し監督デビューを飾る。

以降、『119』(94)、『東京日和』(97)、『連弾』(2001)、『サヨナラCOLOR』(2005)、『山形スクリーム』(2009)、『自縄自縛の私』(2013)とコンスタントに監督作を発表。

かなりこじんまりとした創りのインディーズですが、佳作が多いですね。

映画俳優としてのキャリアに戻ります。

『ヒルコ 妖怪ハンター』(91)、前述した『シコふんじゃった。』、『死んでもいい』(92)、
おそらく俳優としての代表作であろう『ヌードの夜』(93)、
江戸川乱歩を演じた『RAMPO』(94)、『夜がまた来る』(94)、『EAST MEETS WEST』(95)、そして『GONIN』。

『写楽』(95)、『Shall we ダンス?』(96)、『のど自慢』(99)、
小島聖とのからみが単純に羨ましかった『完全なる飼育』(99)、
『日本黒社会 LEY LINES』(99)、『双生児』(99)、『フリーズ・ミー』(2000)、殿山泰司を演じた『三文役者』(2000)。

『RED SHADOW 赤影』(2001)、『ウォーターボーイズ』(2001)、『助太刀屋助六』(2002)、伊藤晴雨を演じた『およう』(2002)。

「変わった師匠・指導者」を演じる機会も多く、とくに『ピンポン』(2002)のバタフライジョー役は素晴らしかったと思います。

『カタクリ家の幸福』(2002)、『あずみ』(2003…2005年の2作目にも出演)、『スウィングガールズ』(2004)、油すましを楽しそうに演じた『妖怪大戦争』(2005)、
『それでもボクはやってない』(2007)、『グミ・チョコレート・パイン』(2007)、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』(2008)、『まぼろしの邪馬台国』(2008)、『新宿インシデント』(2009)、『僕らのワンダフルデイズ』(2009)。

主役から端役まで―という量産型キャリアは近作でも変わらず、
『シュアリー・サムデイ』(2010)、『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』(2010)、『一命』(2011)、『電人ザボーガー』(2011)、『ロボジー』(2012)、『謎解きはディナーのあとで』(2013)、『ジェリー・フィッシュ』(2013)、
そして最新作は、公開されたばかりの『天心』・・・という具合に、竹中さんの演技をスクリーンで観ない年はないです。

自分が信奉する塚本晋也と親交が深いようなので、いつか塚本映画の主演を務めてほしいです。


次回のにっぽん男優列伝は、竹野内豊さんから。

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にっぽん男優列伝(211)武田鉄矢

2013-11-16 00:30:00 | コラム
49年4月11日生まれ・現在64歳。
福岡出身。

公式サイト


馴れ馴れしいファンが嫌いだという武田鉄矢(たけだ・てつや)さんは、「金八世代です」といわれる度に腹が立つといっています。

「なんだ金八世代って。そんなもの、ないよ!」

バラエティ番組でそう発言した際、自分は笑いながらも「あぁでも、実際に会ったらそう発言しそうだなぁ」と思いました。

自分のテレビドラマ視聴歴? を思い返してみると、TBSが圧倒的に多いことに気づきます。

少年期に欠かさず観るほど夢中になった作品は・・・

『スクール☆ウォーズ』(84)
『男女7人夏物語』(86)
『男女7人秋物語』(87)
『想い出にかわるまで』(90)

そして『3年B組金八先生』の第1・2シリーズ・・・

という具合に、すべてTBSだったのでした。

だから歌手ではなく「主演ドラマで歌も担当した俳優さん」という認識でしたし、
山田洋次の映画などで好演しても「金八さんが、映画に出ている」という感じで真面目に演技を評価していなかったところがありました。

それだけインパクトがあったということです、
ほかのジャンルに挑戦するには「おおきな足枷」だったにちがいありませんが、寅さん同様、これはすごいことなんじゃないでしょうか。


※しかし時代は変わりました。
1作目では金八先生、職員室で煙草吸ったりしていたのにねぇ。

好きなエピソードは…1作目はマッチの学ラン騒動、2作目はやっぱり「腐ったみかんの方程式」かなぁ。




<経歴>

俳優としてだけでなく、フォークグループ「海援隊」のボーカルとしても有名。
『母に捧げるバラード』や『贈る言葉』などが代表作とされていますが、個人的には『人として』がいちばん好きです。

福岡教育大学を中退後、72年に「海援隊」のボーカルとして芸能界デビューを果たす。
翌年、母への私信を歌で表現した『母に捧げるバラード』がスマッシュヒットを記録し知名度を上げる。

映画俳優デビューは77年、山田洋次による『幸福の黄色いハンカチ』。
主演・高倉健の対になるよう徹底した軽薄さを全面に出すキャラクターを好演し、俳優として注目されるようになりました。

殺人を犯し投獄していた男が出所後、待っているかどうかも分からない女に手紙を出す。「もし待っていてくれていたなら、黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ」と。

自分の世代は『元気が出るテレビ』(85~96、日本テレビ)の「告白に対し、黄色いハンカチで答える」コーナーでオリジナルの存在を知ったひとも多いでしょう、現に自分もそうでしたし。

ともかく、山田洋次アレルギーの自分でも、この映画は割と好きです。
そして、とっても気持ち悪かった武田さんも悪くなかったと思います笑

79年―テレビドラマ『3年B組金八先生』が当たり、なんと2011年の第8シリーズまでつづく長寿ドラマとなりました。


映画のキャリアに話を戻して・・・。

『男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく』(78)や『遙かなる山の呼び声』(80)など、山田洋次の監督作に連続出演、
ドラマよりも主題歌が有名になった『思えば遠くへ来たもんだ』(80)、
『駅 STATION』(81)。

82年―脚本も担当した主演作『刑事物語』が好評を受け、シリーズ化される。

2作目『りんごの詩』(83)
3作目『潮騒の詩』(84)
4作目『くろしおの詩』(85)
5作目『やまびこの詩』(87)

ダサい刑事が格好よく見える不思議な映画でしたが、お薦めは鈴木保奈美のレオタード姿が拝めるという点で第5作目でしょうか。


『だいじょうぶマイ・フレンド』(83)、『幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬』(86)、『子象物語 地上に降りた天使』(86)、『二十四の瞳』(87)。

武田さん原作による漫画を映画化した『プロゴルファー織部金次郎』(93)、
これは5作までつづくシリーズ―2作目『パーでいいんだ』、3作目『飛べバーディー』、4作目『シャンク シャンク シャンク』、5作目『愛しのロストボール』―となる。

ワルノリに過ぎて笑えなかったコメディ『とられてたまるか!?』(94)、『ヒーローインタビュー』(94)、『バースデイプレゼント』(95)、
『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』(2005)、『私は貝になりたい』(2008)、『降りてゆく生き方』(2009)、『ストロベリーナイト』(2013)、最新作は本日公開の『くじけないで』(2013)。


うん、なかなか充実したキャリアだと思います。

作詞や原作、脚本など多才ですから、いつの日か自身による主演・脚本・監督・主題歌の4役を担当する映画を発表しそうですよね。

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