Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(517)

2024-10-21 00:10:00 | コラム
す「し」→「し」どびしゃす

それが受け継がれて? いないのは倫理的?? にもよいとは思うけれど、

一時期、ミュージシャンの27歳絶命説っていうのがありましたよね。

通称「27クラブ」―ブライアン・ジョーンズ(69年7月3日溺死)もジミ・ヘンドリックス(70年9月18日窒息死)もジャニス・ジョプリン(70年10月4日オーバードーズ)もジム・モリソン(71年7月3日心臓発作)も、そして自分の世代でいうとカート・コバーン(94年4月5日自死)も。



さらにいえば、この説が忘れられた?ころに、エイミー・ワインハウスが2011年7月23日にアルコール依存症を直接的原因とする死を遂げる。




年齢で「こっちのほうが、、、」というのも妙な話…であることを承知でいえば、シドはもっと若く21歳で旅立っている。

活動期間は3年にも満たないが、その波乱の人生は強烈なインパクトを残し、10代でこのひとを知ってしまうと、令和を生きる中高生だって感化されるところがあると思う。

自分がシドの存在を知ったのは高校1年時。

ときはバンドブーム、クラスメイトの多くは休み時間中にギターを練習していて、そのなかのひとりの大槻くんが突然話しかけてきた。

「まっき~、『シド・アンド・ナンシー』って映画は観た?」
「ううん、聞いたこともない」
「マジかよ、映画の世界を目指してるんだろ。すぐに観なよ」
「どんな映画?」
「とにかく、かっけーんだよ。とりあえず観てみて」
「わかった」
「俺、あんなミュージシャンになりたいんだ」

大槻くんは、映画に明るいというわけではなかった。

いやむしろ、知らない・興味ないタイプだろう。
そんな彼が好きだっていう映画って?

すぐにレンタルビデオ店で借りて、その晩に鑑賞したのだった。。。


パンクバンド『セックス・ピストルズ』の(2代目)ベーシスト。



しかしバンド間の仲はひじょうに悪く、諍いは絶えない。
加えてシドはドラッグ中毒によりライブでは立って演奏すら出来ないこともあった。

ボーカルのロットンがピストルズを脱退するとシドもそれにつづき、ソロ活動をおこないながらロットンと新たなバンド結成の計画を進めるが、そこにヨコヤリを入れたのが恋人のナンシー・スパンゲンだった。

78年10月13日、ナンシーの死体が発見される。
凶器はナイフ、それがシドのものであることから殺人容疑で逮捕されるものの疑惑は疑惑のまま。

翌年の2月2日、シドはオーバードーズで返らぬひととなる。


いくらなんでも、生き急ぎ過ぎでしょう。

でも、繰り返すけどシドを10代で知ってしまったら(すべてのものとはいわないが)感化される。


映画『シド・アンド・ナンシー』(86)は、この恋人の関係を主軸に置いてシドの短い生涯をパンキッシュに描く。

監督は「この手の映画」に強いアレックス・コックス。
そしてシドを演じたのが、本作から注目されたといっていいゲイリー・オールドマン。


滑稽で、だけれどいとおしく、
ただ真似出来ないな、、、令和のアンチャンネーチャンには、そんな風にしてこの映画に触れてほしいかも。。。



あすのしりとりは・・・
しどびしゃ「す」→「す」ーざんさらんどん。

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セール(繁忙期)で死にそうなので逃げのコラム(^^;)⑤ これから観たい映画

2024-10-20 00:10:00 | コラム
第五夜(最終夜)…『ゆきてかへらぬ』

逃げコラム、とりあえずの最終回です^^

根岸吉太郎監督、なんと16年ぶりの新作! は、詩人・中原中也(木戸大聖)と女優・長谷川泰子(広瀬すず)、そして文芸評論家・小林秀雄(岡田将生)のどろどろした三角関係を描いたドラマ。

脚本は根岸の盟友・田中陽造、
すずちゃんも女子高生ばかり演じるわけにもいかない歳になってきたもんね、たぶん本人の気迫もそーとーなものなのでしょう。

ただ物語的におそらく、中也を演じる木戸大聖にかかっているような気がします。


2月21日公開!



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セール(繁忙期)で死にそうなので逃げのコラム(^^;)④ これから観たい映画

2024-10-19 00:10:00 | コラム
第四夜…『敵』

逃げコラム、とりあえずあすでラストです^^
(たぶん来週も、少しだけやります)


原作は筒井康隆、このひとの小説って(意外にも)映画との相性がよく、これも期待出来ますね。
監督は吉田大八ですし、
全編モノクロームなのかな、出来たてほやほやの予告編を貼っておきます^^

主人公は元大学教授の老人。
「脳髄」に「敵」が出現し、、、という物語。

1月公開です!




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セール(繁忙期)で死にそうなので逃げのコラム(^^;)③ これから観たい映画

2024-10-18 00:10:00 | コラム
第三夜…『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』

厄介者・トランプの半生を描き、本人から上映阻止の圧力がかかったのだとか!?

強姦の場面とかもあるらしいですからね、思い切るよなぁ!!


このタイミングで、こういう映画が制作・公開出来るところ、
ナンダカンダいって芸術的フリーダムのある国だと思います、向こうは。

日本も安倍総理の銃撃云々とか、Amazonセールのからくりや余波だとか、和歌山カレー事件の裏側とか、描けるようになってきてはいるけれど・・・。


1月公開です


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セール(繁忙期)で死にそうなので逃げのコラム(^^;)② これから観たい映画

2024-10-17 00:10:00 | コラム
第二夜…『メガロポリス』

本コラムで何遍も取り上げている、巨匠コッポラの最新作です。

ワイナリーを売り払って臨んだ入魂の作品なのに興行的に大爆死、
割と批評面も? かな。

ほぼ同時期に公開された『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』も同じく苦戦していることから、
監督トッド・フィリップスとコッポラが傷をなめ合っているのだとか??

笑えないジョークはさておき、
なんかそういうのも含めて観たいなぁ、ロマンがあるなぁ、、、と。

前もいったかもだけど、受け手って残酷よね。


米在住の映画監督・溝口友作がすでに観たようなので、ツイートを載せておきます。

「メガロポリス鑑賞。コッポラが構想40年、私財1億2,000万ドル費したインディー映画。日本公開は未定で賛否両論あるため内容には触れない。今何を観たんだ?と衝撃を受けた一方、久々にコンテンツではなく「映画」を観たという感覚を与えてくれた。私の映画人生はゴッドファーザーから始まった。頑張れ!」


日本公開は、まだ決まってません。


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