スピンオフ銭明日編集長

モットーは"年を重ねる毎に幸せになる"銭明日編集長の日記

「平泉」世界遺産登録へ再挑戦・其の壱

2010年11月27日 | Weblog
ー プロローグ ー
私は平泉の北隣奥州市江刺区増沢地区にある万松寺という寺で生まれた。
この地区に平安時代末期平泉と関係が深い奥州益沢院があった。

平泉を造営した初代藤原清衡はこの益沢院で「紺紙金銀字交書一切経」制作の大事業を完成させ、平泉金色堂の落成の際に奉納したと言われる。
平和な浄土世界を祈願しての金銀字一切経は5300巻を越す大経典であり、国宝に指定されている。

その歴史遺産「平泉」が世界文化遺産登録に向けて二度目の挑戦をしている。


弁慶堂からのぞむ月見坂



ー 幻の奥州益沢院 ー
この地は清衡の父の舘「豊田の舘」があって清衡も平泉以前はここで妻子と暮らしている。


不動堂

金銀字交書一切経5300余巻を1117年から8年がかりで200人の僧侶によって作られたと推定されている。
いずれにしても膨大な財力と経済力とカリスマ性が備わっていなければ成し得なかった訳で、大規模な天台宗の組織が存在していたと思われる。
平泉へ移転したのは水利の為であろうが、当時益沢院は平泉中尊寺の「鍵持ち寺」と云われていた。

残念ながらいまだ考古学調査で遺跡の存在が明らかにされていない。


金色堂

ー 平泉を含む奥州胆沢地方の歴史観に続く ー

<銭明日二世こと菅村経悦>
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