春草廬は三畳台目の茶室です。
有楽作の国宝「如庵」は二畳半台目ですから、
半畳ほど広くなっています。
夏の公開中なので、障子は開けられ、一部外されていました。
九つの窓と床が開放的な空間を作り出しています。
夏は 涼しく
風が 窓から窓へ
戯れながら吹き抜けて
季節の匂いを運んだことでしょう。
冬は 小間ゆえ温かく
障子に差し込む淡い光は、
色や影のうつろいを
朝な夕なに映したことでしょう。
刀掛けがにじり口近くにあり、
ガイドのAさんに教えていただくまで
「これは何なのかしら?」と思うほど簡単な作りでした。
台目席が見にくく、かろうじて釣り棚が見えました。
今回の公開で、春草廬に近づくことが叶いましたが、
茶室はそこに座して一服の茶を味わってこそ、
その良さがわかるのでは・・・と思いました。
重要文化財ですが、貸出施設となっていますので、
茶会などして使いながら桃山時代の茶室を味わいたいものです。
春草廬の周りに配置されている石や石造物が見事です。
露地の苔むした手水鉢は、京都天竜寺にあったもので、
禅僧・夢窓国師の手洗い石と伝えられています。
広間の方には、四方仏が浮彫りされた石に水穴を穿った
手水鉢があります。
他にも奈良東大寺・大仏殿の礎石であったと伝えられる伽藍石、
奈良海竜王寺付近で出土した大きな石棺、法華寺付近で
出土された舟形石棺蓋などが置かれています。
春草廬には一本の大銀杏があり、黄葉に埋め尽くされて、
これらの石が生き生きと存在感を主張しだす、
秋の終わりもステキです。
(前へ) (次へ)


写真は「春草廬」と「夢窓国師の手洗い石」
有楽作の国宝「如庵」は二畳半台目ですから、
半畳ほど広くなっています。
夏の公開中なので、障子は開けられ、一部外されていました。
九つの窓と床が開放的な空間を作り出しています。
夏は 涼しく
風が 窓から窓へ
戯れながら吹き抜けて
季節の匂いを運んだことでしょう。
冬は 小間ゆえ温かく
障子に差し込む淡い光は、
色や影のうつろいを
朝な夕なに映したことでしょう。
刀掛けがにじり口近くにあり、
ガイドのAさんに教えていただくまで
「これは何なのかしら?」と思うほど簡単な作りでした。
台目席が見にくく、かろうじて釣り棚が見えました。
今回の公開で、春草廬に近づくことが叶いましたが、
茶室はそこに座して一服の茶を味わってこそ、
その良さがわかるのでは・・・と思いました。
重要文化財ですが、貸出施設となっていますので、
茶会などして使いながら桃山時代の茶室を味わいたいものです。
春草廬の周りに配置されている石や石造物が見事です。
露地の苔むした手水鉢は、京都天竜寺にあったもので、
禅僧・夢窓国師の手洗い石と伝えられています。
広間の方には、四方仏が浮彫りされた石に水穴を穿った
手水鉢があります。
他にも奈良東大寺・大仏殿の礎石であったと伝えられる伽藍石、
奈良海竜王寺付近で出土した大きな石棺、法華寺付近で
出土された舟形石棺蓋などが置かれています。
春草廬には一本の大銀杏があり、黄葉に埋め尽くされて、
これらの石が生き生きと存在感を主張しだす、
秋の終わりもステキです。
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写真は「春草廬」と「夢窓国師の手洗い石」