まだ夏なのに冬の茶事のお話で恐縮です。
それに記事とは関係ありませんが、今日は誕生日です・・・。
平成20年2月17日に横浜市長屋門公園にて正午の茶事をしました。
その後の茶事の原点となった、貴重な体験をさせていただきました。
今でも思い出すと、なぜか目がウルウルしてきます・・・。
茶事に興味がありましたら、どうぞお付き合いください。
この茶事を行うにあたり、
① 長屋門公園の築三百年の古民家は私のお気に入りの場所で、
ここで茶事をしてみたいと長年思っていたこと
② 平成19年3月に丸三年かかった四国遍路が結願したので、
「遍路(早春)」をテーマにした茶事をしたかったこと
③ お客さまはインターネットのお仲間で、ご縁があった茶事同好の
方々をお招きしました。
始めてお会いするお客さまが多かったのですが、
どんな時にもどなたにも平常心で、おもてなしの心に
徹することを自らの目標としました。
背伸びせずに今の自分にできる精一杯のおもてなしを・・とも。
④ 敬愛する師匠がかつて言われた、「楽しい、笑いのある」茶事を
目指しましたが、これはとても難しい課題でした。
さて、実際は・・・・?
藁葺き屋根の母屋の前庭には白梅の古木が五分咲きくらい、
品の良い花をつけていました。
赤々と炭火が焚かれた囲炉裏ばたが待合です。
その日は晴れていましたが、とっても寒い日でした。
古民家なので隙間風も入り、
「着物を一枚余分に着ていらしてください」とお願いしました。
待合の掛物は大徳寺前管長の教堂和尚の筆で「喜無量」、
お客さまを長屋門公園の茶事へお迎えできた喜びを表わしています。
板木の音が聞こえてきました。
さあ、茶事のスタートです。
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