
アップが大変遅れましたが、久しぶりに五葉会だよりです。
2015年5月15日の初回以来、ほぼ毎月第二金曜日に開催していますが、
今年に入り初めての五葉会でした。
1月は年始休会、2月は腰痛のため臨時休会、弥生3月になって開催できてほっとしています。
さて当日、春雨の中、N先生はじめ4人の会員とFさんが来てくださり、感謝です。
科目は、仙遊之式、投げ込み花月、昼食をはさんで香付花月でした。
皆で分担して仙遊之式の準備をします。
仙遊之式は、廻り花、炭(本炭所望)、香(本香と次香の二種)、濃茶(全員)、薄茶で花月です。
本来は客4名ですが客5名だったので、八畳への席入りは鍵畳を通って畳一畳に正客以下3名が座り、
四客は真直ぐ進んで直角に曲がり畳半畳へ、五客はまっすぐ進んでそのまま半畳に座ります。
いつものように迎えつけをしますが、帛紗はつけません(濃茶が終わり、「薄茶は花月で」で帛紗をつけます)。

いろいろ書いておきたいことばかりですが、大好きな香付花月について記しておきます。
香付花月は、香を聞き、花月で薄茶、香銘に因んだ和歌や俳句などを詠み、奉書にしたため、自作の歌を朗詠して皆で楽しみます。
水屋で折据を廻し、Yさんが花(東)を引きました。
迎え付けのあと、客は帠紗を腰に付け、四畳半へ進みますが、
今回、N先生のご指導で香は八畳のままでしました。
香盆に折据を載せて正客前へ運び出し、末座に座り、
「どうぞ折据お回し」で、月(暁庵)と花が名乗り、
月が香を焚き、花は花月の初花です。
香盆が月に運ばれ、重香合から香包みを三つ左手に取ります。
香銘は「春霞」「春雨」「花衣」より「春霞」を選びました。
香を焚き、香と香包みを伏せて順次廻し、香を聞きます。
香元が本聞きを終えると、
「どうぞお香そのままに」と東は挨拶し、香盆を床脇に荘りました。
東が盆を荘って水屋へ下がる時に同時に客は四畳半へ入りました。
この時月は折据を持って入り、定座(五目)へ置きます。
東は茶碗と棗を置き合わせ、建水を踏込畳に置き、仮座へ入ると、
初花が点前座に進みます
以下花月と同様ですが、三服点ての間に香銘に因む和歌などを考えます。
花月之式との違いは折据は返さずに、
東が水次で立つと同時に正客は折据を持ち、一同八畳へ戻ります。
正客は定座(七つ目)へ折据を置きます。
東は二つに折った奉書(二枚重ね、わさが左)と重硯をのせた文台を運び出し、
重硯を正客へ運び出します。
正客は重硯を下から縁内へ取り込み、縁外で順次廻します。
東は奉書を広げ、墨をすり、右端に「香付花月之記」と書き、
名前を順番に書いていきます。
日付、開催場所、出香(香元の名前)、香銘を書いてから、正客へ文台を運びます。
正客以下、自分の名前の上に和歌などを書き、文台を次客へ廻します。
東は再び文台を正客へ運びます。
自作の歌をニ回ずつ朗詠しました・・・「春霞」の情景や作者の気持ちを味わいながら、春の歓びでいっぱいになりました。
文台が東まで戻ると正客は折据を廻し、春なれば「花」が、
秋なれば「月」が名乗ります・・・ステキな趣向ですねぇ~。
最後に、東は奉書を巻いて(反物を巻くように)端を折留め、
「花」の客(この日は宗智さん)へ奉書を手渡します(尺八を吹くように縦にして)。
重硯を文台にのせて下げ、再び折据を取りに正客前へ進み総礼。
折据を持ち帰り、送り礼、客は袱紗を懐中し退席します。


香付花月之記
吉野山まとふ衣は春霞
白桃紅のお色直しつ 宗曉
花の色は霞にこめて見せづとも
香ただよう春の山風 宗智
春霞まばゆく見ゆる富士山を
遠くにかすめ暖かさ増す 宗里
水ぬるみ山にたなびく春霞 宗厚
春霞緑のかすみ紅かすみ
ひろがるふる里菜の花の野辺 宗悦
春霞うたかたの夢に酔いしれる 宗澄
平成二十八年三月十一日
於 暁庵
出香 暁庵
香銘 春霞
・・・・だいぶ時間が経っているので間違いがあったら教えてね・・・


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