ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

那須高原は小雨模様で初秋のようでした

2010年08月19日 | 旅行
 栃木県那須町の那須高原は小雨模様でした。
 盛夏から初秋に移ったような天候でした。関東地方山間部の雨模様の影響が那須高原にまで達していました。そして、那須高原は、お盆後のウイークデーなのに混んでいるのです。主要道路の交差点である「広谷地」はかなり渋滞していました。那須高原はやはり観光地そのものでした。

 小雨のため、気温は摂氏25度ぐらいと涼しかったです。でも、これまでの猛暑日が続いた影響で、お目当てのハーブ園のハーブ類は悲惨なことになっていました。ハーブ見物を諦めて、白河市方面に向かいました。すると、ケイトウ(鶏頭)の花が赤や黄色に見事に染めている丘に出会いました。花によるきれいな幾何学模様は、有名な北海道の美瑛を想像させます(まだ行ったことは無いのですが)。




 「那須フラワーワールド」という園芸施設はちょうどケイトウの花期でした。花穗の形がニワトリの鶏冠に似ているので“鶏頭”から「ケイトウ」と名付けられたそうです。

 
 ケイトウは奈良時代と早い時期に中国からもたらされたらしいとのことです。そして、このケイトウの花穗と葉を、アフリカと東南アジアなどの地域では食べるそうです。どんな味なのでしょうか。ケイトウと同時に、サルビアやマリーゴールドの花も幾何学模様をつくって咲いていました。

 実は、ケイトウが咲き誇る前は、多数のルピナスが咲く丘だったそうです。一面にルピナスが咲いている丘を是非見たかったです。実はルピナスの生育に毎年失敗しているのです。そして、盛夏に入ってへメロカリスの咲く丘に切り替えられたそうです。赤色や黄色、白色のヘメロカリスの残党が一部咲いていました。

 ヘメロカリスのきれいな花は残念ながらありませんでした。初夏から盛夏の花に、そして初秋の花へと時間はどんどん進んでいきます。10月には一面コスモスのお花畑になるそうです。「今年の夏は猛暑だった」と語るのも、もうすぐのようです。季節の移ろいを先取りした日でした。
 

クロアゲハなどが群がる木があります

2010年08月16日 | 佐久荒船高原便り
 佐久市の東側にある、標高約1100メートルの佐久荒船高原は涼しい日々が続いています。

 長野県佐久市側から、あるいは群馬県下仁田町側からと、毎朝どちらから霧が上ってきて、涼しさをもたらします。全面的に霧に包まれる日の早朝時は、少し寒いと感じる時があるほどです。

 夏真っ盛りのため、昆虫は盛んに活動しています。ハチやアブ、チョウなどが夏の花に群がっています。カミキリムシやコガネムシなどが花の上にいることもあります。夜は明かりに向かって、ガが乱舞します。このガなどを狙って、クモ(蜘蛛)が大きな巣を張ります。

 その生命活動を活発化させている昆虫の中で、クロアゲハ系の大型アゲハチョウが森の中を飛び回っています。そして、背丈数メートルのある低木の花に群がっています。今年は雨模様のせいか、数匹程度しか群がっていません。花からは、いい香りが漂ってきます。





 数年前には10数匹が群がっていたこともあります。佐久荒船高原は野鳥が多いため、どのクロアゲハも羽根が少し傷ついています。静かで一見平和な高原ですが、その豊かな自然は弱肉強食の世界でもあるのです。

 このクロアゲハ系が群がっている低木は“ウツギ”系と推定しています。ウツギ系とは総称でいろいろな種類の木があります。いろいろと調べたのですが、今回は名前が決められませんでした。

 クロアゲハ系のアゲハチョウが群がる草もあります。濃い黄色い花を咲かせるオタカラコウ(雄宝香)です。キク科メタカラコウ属の多年草で、水場に近い所に群生します。今年はオタカラコウの花の群生地を見つけられませんでした。仲間のメタカラコウ(雌宝香)もあまり咲いていません。数年前はあちこちに咲いていたのですが。自然の営みは予想が付かないところがいいところです。人間の想像を簡単に超えて変化していきます。

 佐久荒船高原には“高原の花”の“エーデルワイス”も咲いています。ウスユキソウ(薄雪草)という花です。エーデルワイスの1種です。


 意外と目立たない花です。以前に比べると、かなり減りました。山道を散策しない限りは気が付きません。スイスなどの欧州のエーデルワイスに比べて、花の幅が少し広いそうでうす。

 逆に目立つのはツキミソウ(月見草)です。背丈の高く、濃い黄色の花を咲かせます。



  このところは夜は曇りがちで、かつ現在は新月から上弦に向かっているため、月とツキミソウの組み合わせがあまり成立しませんでした。秋に向かって次第に月を眺める機会が増えそうです。ススキも大きくなってきます。四季の移り変わりは早いです。

東京湾の大花火大会を見物しました

2010年08月15日 | 季節の移ろい
 花火は夏の風物詩の一つです。
 家族で楽しむ花火をするには、子供が大きくなり過ぎているので、もっぱら花火大会見物です。8月14日に開催された「東京湾大華火祭」(主催は東京都中央区など)という花火大会を見物しました。じっくりと打ち上げ花火をみる花火見物は実に10数年ぶりでした。


 あるご縁で、東京都港区海岸の東京湾に面したビルに入居している会社の花火見物会に参加させていただきました。そのビルの10階の大会議室が花火見物会場になりました。すぐ目の前にレインボーブリッジが見え、眼下に東京臨海新交通臨海線「ゆりかもめ」の線路が見えました。


 まだ明るい午後5時ぐらいから、東京湾には屋形船やクルーザーなどの船が多数停泊し始めました。いい位置を確保しようと、いろいろな船がどんどん入ってきます。

 今回、花火の撮影は難しいと反省しました。小型のデジカメを持って行ったため、フォーカスがあまりうまく合いません。すこしぼけています。以下、その画像です。




 午後7時から花火が約1万2000発打ち上げられ、約1時間20分にわたって多数の花火が大輪の華を咲かせました。東京湾は広いです。大きな花火の“大輪”がある程度の大きさに広がります。

 たぶん、エアコンディショナーが無かった昔は、蒸し暑い夏の夜は夕涼みしか、猛暑の対処法はなかったのだと思います。花火を介した人とのつながりが深まった夏だったと感じました。

佐久市の佐久荒船高原は曇りがちの涼しい日々です

2010年08月14日 | 佐久荒船高原便り
 佐久市の佐久荒船高原は快晴が続きません。

 曇りがちの日々が続くと、夏らしい快晴の空が恋しくなります。今週は、夜中晴れていれば、ペルセウス流星群が見えるはずでした。周囲の市街地から明かりが届かないため、普段でも流星がたまに見えます。

 8月12日は台風4号が本州の日本海側を通過した影響によって、午前は雨模様でした。午後も時々、お天気雨でした。晴れ間が続きません。雲が多い空模様です。8月13日も曇りがちな天気でした。8月14日朝も雨模様です。

 霧が佐久荒船高原を時々覆います。内山峠に向かって霧が上がってきて、荒船山にも時々霧がかかります。



 天気は時々刻々と変わります。このため、気温はあまり高くならず、木陰から涼しい風が吹きつけます。この涼しさにだまされて、今日はあまり暑くない日だと思って、下山して市街地に買い出しに行くと、街中は猛暑です。

  夏草に覆われた草原や道ばたの中で、目立つのはシシウド(猪独活)です。“ウドの大木”と呼ばれるように、背丈が高く、周囲の草から頭一つ抜けた目立つ存在です。


 白い小さな花を多数つけています。一見すると、小さな花が茎から多数伸びているので、大輪の打ち上げ花火が咲いた時のように見えます。この花の形状を「複散形花序」と呼ぶそうです。この“花火”にハチやチョウが蜜を吸いに来ています。このシシウドは食べられないと聞いています。

 食べられるのはウドです。シシウドはセリ科シシウド属ですが、ウドはウコギ科タラノキ属で親戚ではないようです。このウドも直径が数ミリメートルと小さな玉のような花を多数つけます。今が開花期です。


 春の地面から顔を出した、芽吹いたばかりのウドは山菜の主役です。天然物は鮮烈な香りがします。食べるのは天麩羅が最高です。実は、春に芽吹いたばかりウドを見つけるにはなかなか大変な作業です。夏になって、花が咲くと「こんなに所にもあったんだ」と思います。ウド採り名人は夏に目印をつけるそうです。夏でも、花の部分を食べる方がいるそうです。

 今華やかさを感じさせるのはコオニユリ(小鬼百合)です。藪陰から、背の高いコオニユリが所々に姿を見せています。



真夏の佐久荒船高原は時間がゆったりと流れていきます。夏のメインコーラスを務めるアカハラがよく鳴いて、夏から秋へに向かう時の流れを伝えています。

大学発ベンチャー企業に人材流動経験者が集まっています

2010年08月12日 | 汗をかく実務者
 大学発ベンチャー企業には当然、起業家の人材が集まってきます。
 新規事業をつくるイノベーション創出は新規事業づくりは、異分野からいろいろな人材が集まってプロジェクトを推進します。人材流動の経験者が自然と集まってきます。その典型例を聖マリアンナ医科大学発のベンチャー企業であるナノエッグ(川崎市)で確認しました。

 ナノエッグの代表取締役社長の大竹秀彦さんに8月11日午前にお目にかかりました(2010年6月25日のブログにご登場いただいた方です)。大竹さんには、夏休み前の貴重な時間を割いていただきました。


 今回お時間をいただいたのは、東京工業大学大学院のイノベーションマネジメント研究科の方が研究対象として同社を調査するのに同行したのが経緯です。研究調査の脇でお話を伺いました。その時に、ナノエッグの新しい会社案内をいただきました。

  会社案内の「会社概要」に役員プロフィールが載っています。3人の役員、2人の監査役、2人の顧問の略歴が書かれています。今回、改めてしっかり読んでみました。すると、全員が転職経験者でした。数回の転職を経てナノエッグの役員に就任しています。例えば、3人の役員は平均3.7回転職していました。3回目か4回目にナノエッグの役員に就任していました。お一人の監査役は大手監査法人を3回経て、某社の監査役を経て、ナノエッグの監査役に就任されていました。

 日本の多くの組織(企業や大学など)は原則、終身雇用です。中途採用者が珍しく無くなったとはいえ、新入社員からの“生え抜き”が大部分です。例えば、一部上場企業では(子会社や関連企業への出向は計算に含めないで)が2/3ぐらいが生え抜きではないでしょうか。その一方で、最近創業したネット系企業などでは転職経験者が多いことも事実です。会社の成長が速く、自前で人材育成している時間が無いので、中途採用を繰り返しているからです。

 ベンチャー企業の創業期は、最適な経営メンバーを集めることが、新規事業の成功を大きく左右します。このため、自社に最適なCEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)、CTO(最高技術責任者)、CFO(最高財務責任者)をどう集めるかが大事になります。そのベンチャー企業の死活問題だからです。大竹さんは、創業者である取締役の山口葉子さんに口説かれて代表取締役社長になりました。CEOでありCOOとCFOの一部を兼務されている同社のキーマンです。山口さんはCTOの役目を果たしています。同社の取締役経営管理本部長の飯塚幸造さんは、大手銀行からネット系企業2社を経てナノエッグに入社されています。COOとCFOを兼務されていると想定しています。現在の経営陣を集めるには、「あれこれと人脈を使って来てもらった」と、大竹さんは笑います。

 起業家精神に富んだ方は、その時に自分のやりたい仕事をするために、職場を選びます。この結果、その時点での企業に最適な職場が無ければ転職することになります。現在、日本では多くの方が“就社”しますが、自分のやりたい仕事をするために“就職”を貫くと、結果として転職を繰り返すことが増えると思います。最初に就社した企業で、“就職”を貫くにはかなりの幸運が必要になると思います。

 逆にいうと、ベンチャー企業では面白い仕事をつくり続けないと、また別の企業に転職してしまいます。腕に自慢の起業家に面白い仕事をする場を提供し続けるのもかなりの難問でしょう。

 現在の終身雇用制度は、現行の製品・サービスを改良し続けるという点では優れた人事制度です。現行の製品・サービスのユーザーにとって、その時点での最適なモノを提供するには現行製品・サービスを熟知し、改良・改善を続けることが必要だからです。単なる設計変更ではなく、例えば生産工程や販売経路、故障や不具合の修理のやり方などの一連の体系の中で、改良・改善を実施するには安定した雇用制度の方が有効だと思います。終身雇用で安定した身分の方が改良・改善に集中できます。

 これに対して、従来にない新規の製品・サービスを開発するには、何が最適な解になるかはなかなか見通せません。部分最適解でしかない状態の新規製品・サービスはリスクの塊です。プロジェクトチームの中で侃々諤々(かんかんがくがく)の議論をし、うまくいけば市場に出せます。だめなら、また別の新規製品・サービスを開発するすることになります。企業規模が小さいベンチャー企業では、創業当初は終身雇用制度ではない人事制度をとらざるを得ないのです。リスクを取る人材は、人材流動というリスクを取れる方々です。