![]() | コトラーのマーケティング思考法フィリップ・コトラー,フェルナンド・トリアス・デ・ベス東洋経済新報社このアイテムの詳細を見る |
ラテラルマーケティングの定義:
既存の製品や・サービスに適用することで、現状では満たすことのできないニーズ、用途、状況、ターゲットを満足させるまったく新しい製品、サービスを生み出すプロセスのこと。
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[創造性の論理] ラテラルマーケティングの3つのステップ
:イノベーションとは本来あきらかな連結や直接的な連結を持たない2つのアイデアを結びつけた結果生じるものである。
①マーケティングプロセスの中からフォーカスを選ぶ
フォーカスするレベルを選び、いずれかを水平移動することで始まる。
a.市場レベル
why(なぜ)=効用、ニーズ who(だれが)=顧客 when,where/with whom 用途、状況レベルでのイノベーション
→紙おむつ市場の例でいうと、もともと紙おむつメーカーのターゲットでなかった顧客にフォーカスをあて、あたらしい用途を考えるということ。
b.製品レベル
what=具体的なソリューションレベル
→紙おむつ市場の例でいうと、紙以外での素材でのアプローチでターゲットへのアプローチを変えるということ。
c.その他のマーケティングミックスレベル
how=いかに販売するかというレベル
②マーケティング上のギャップを生み出す
ギャップを生み出すスタンス=一時的に論理思考をやめる。
ギャップを生み出す6つの技法:
それぞれ「バレンタインデーに最愛の人にバラの花を贈る」という題材で見ると下記のようになる。
表現として変に感じるギャップを感じるということが、ラテラルマーケティングのプロセスに乗っているということである。
◉代用する
バレンタインデーにレモンを送る
◉逆転する
バレンタインデー以外の日に、毎日バラの花を贈る。
◉結合する
バレンタインデーにバラの花と鉛筆を贈る。
◉強調する
バレンタインデーに何十本ものバラを送る(拡大思考の強調)
バレンタインデーにバラの花を一本だけ贈る(縮小思考の強調)
◉除去する
バレンタインデーの日にバラの花を贈らない
◉並べ替える
バレンタインデーの日に愛されている人の側からバラの花を贈る。
③連結する
上記のギャップを生み出した真の水平移動の狙いは、これまで以上に明確な論理付けを行なうことであり、下記評価技法により、ギャップを解消し実現可能なレベルに落とし込んで行くことである。
評価技法1:刺激として得られた製品アイデアの購買プロセスを順にたどっていく
この技法を用いる際には、刺激としてえられた製品あい出に関して、ニーズの特定から購買後の行動に至る全行動プロセスを、順を追って思い描いて行く必要がある。
評価技法2:効用やポジティブな側面を抽出する
一見不可能と思えるアイデア(刺激)のポジティブな側面を見いだす技法である。ポジティブな側面が見つかったら刺激のことは忘れ、同様の効果をもたらす別の製品を考案する。
例.「客がいつでも返品可能な絵」→一品料金を払うことでレンタルができる絵
評価技法3:利用可能な状況を設定する
刺激として得られたアイデアがなんらかの意味をなすような状況を見いだす。