モダンスイマーズの『悲しみよ、消えないでくれ』をテレビで見ました。私にとっては言葉と心の関係を見つめなおす演劇でした。刺激的でした。
作・演出:蓬莱竜太
出演:古山憲太郎 津村知与支 小椋毅 西條義将 生越千晴
今藤洋子 伊東沙保 でんでん
劇団ホームぺージより引用します。
妻を失った男が、 妻の実家に居候。
分かち合おう、悲しみを。
癒し合おう、悲しみを。
乗り越え合おう、悲しみを。
しかし妻の妹は男を見て思っていた。
「この男は違う。この男は、悲しんでいない」
ここは雪深い山荘―。
この男は本当に悲しんでいないのか、この男は妻を愛していなかったのか。それはそんなに簡単な話ではない。
「愛」とは何なのか。「愛している。」という言葉は当たり前のように使われているが、この言葉の意味は実は誰もわかっていない。男が女を「愛している。」と言っても、男女の性愛を求めている時と、人生の連れ合いとしての段階とではまったく違う意味である。「愛」という言葉は偉そうに君臨しているが、見つめ直すと何なのかが実はわからない。
人間は言葉によって生きているが、その言葉こそが人間の姿を見えなくしてしまう。そんなことを訴えている作品でした。見ごたえがありました。
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