シアターコクーンでギリシャ悲劇『オイディプス』を見ました。
[原案・原作]ソポクレス
[演出]マシュー・ダンスター
[翻訳]木内宏昌
[振付]シャーロット・ブルーム
[出演]市川海老蔵 / 黒木瞳 / 高橋和也 / 中村京蔵 / 谷村美月 / 笈田ヨシ / 森山未來 / 他
演劇の古典作品、ギリシャ悲劇の『オイディプス』を現代の神話として上演する作品です。演出のすばらしさと役者のすばらしをを堪能しました。
ストーリーは言うまでもない。知らずに父親を殺し、母親と結婚してしまったオイディプスがその事実に気が付き破滅していくという話です。単純なストーリーですが、フロイトによって「エディプスコンプレックス」という無意識が発見されたことからもわかるように、人間の無意識に宿っている真実がそこにはあります。だからこそいつの時代も上演されるのです。
この作品を現代に置き換えて演出します。しかし現代ではありながら神話的です。森山未來の身体表現は効果的です。「現代の神話」を完成させるのにどうしても必要な役者だったと思われます。市川海老蔵もいい。現代劇でありながら歌舞伎役者です。見事に歌舞伎の演技が現代劇に生かされています。しかも存在感がすごい。いよいよ本物になってきました。
演劇のよさを感じる作品でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます