やまぎん県民ホールで開催されたオペラ『竹取物語』を見ました。
新作オペラで作曲は沼尻竜典氏。原作にできるだけ忠実にオペラにしているようですが、強調しているところに製作者側の意図も明確にあらわれています。かぐや姫に五人の求婚者が現われるのですが、それによって命を落とすものもいます。大けがを負うものもいます。女のために命を落としたり、大けがを負ったりすることが、かぐや姫の無理な注文に原因があったのではないかと思わせるような筋に感じます。帝が不死の薬を焼く場面を強調しているようにも感じられます。かぐや姫と結ばれない世の中で不死であることがなんの意味があるのか。人生の意味を考えさせられます。
普通のオペラとは違い、オーケストラは舞台の上にいます。映像を用いて、きれいな舞台になっています。話もわかりやすく、日本人にとってなじみやすいオペラだと思います。私はオペラ初心者ですが、こういう作品なら入門にうってつけだと感じました。
指揮は阪哲朗さん。山形公演は山形交響楽団が演奏します。楽しめる作品でした。
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