世界の街角

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愛知・南設楽:ヨコタ博物館#1

2016-12-15 08:13:33 | 博物館・愛知県

ヨコタ博物館へは予てより、一度は行ってみたいと思っていたが、その機会に恵まれなかった。今般、富山市佐藤記念美術館の帰途に立ち寄ることにした。

ヨコタ博物館のHPを見ても、民族関係の展示物が中心で、中世の古陶磁の蔵品は少ないようで、あまり期待していなかった。ところが結果は予想に反して、満足感すら漂う望外の結果であった。とくにクメール陶磁のコレクションが優れている。写真撮影OKであったので、以下紹介したい。

(黒褐釉象頭壺)

 

(黒褐釉象形盤口壺)

 

(黒褐釉線刻文大壺)

 

(黒褐釉瘤牛肖形)

 

 

(黒褐釉兎形小壺2点)

 

(黒褐釉線刻文盤口壺)

 

(黒褐釉水注)

 

(黒褐釉人面合掌壺)


クメール陶の残りは次回紹介したい。今回の紹介は黒褐釉の陶磁であったが、御覧のように様々な黒褐釉が存在し、釉薬の剥離が激しいもの、馴染んで剥離もなく艶があるもの、艶消しのような釉薬等々が観てとれる。
これらは窯によって、あるいは陶工によって異なるとも考えるが、相当の時間的間隔も感じる。
クメール陶にも多くの動物肖形が存在するが、瘤牛の肖形には驚かされた。これは北タイ陶磁で、それなりの量が出土し、特にランパーンのバン・タオハイ古窯出土の瘤牛肖形と極似している。この両者の間には何があるのか?


                                  <続く>