世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

謎のトライアングル

2016-12-31 12:54:01 | 日記
謎のトライアングルとは、コラート高原ーマレー半島ー北タイ・チェンセーンのことである。古代から中世にかけて、この間にトライアングルが存在したのでは?・・・と、思わせる何がしかがある。今回その一端を紹介したい。
コラートやピマーイからドヴァラバティー王国時代の古代モン語碑文が出土する。加えてコラート高原でモン(MON)族は、仏像やヒンズー像を製作するが、インドの同時代の製作様式を継承しながら、9世紀頃より左右の眉毛がつながり目、鼻、口等がモン人の特徴を表すようになる。
(ドヴァラバティー様式(7-10世紀)の如来立像 ブリラム県出土 青銅)

同時期、パレンバンを都としたシュリービジャヤ王国の一部がマレー半島に存在した。そこからはインド・パーラ朝からの大乗仏教の影響を見ることができると云う。その事例の一つが、タイのビーナスと呼ばれる菩薩像で、シュリービジャヤ様式といわれている。
(タイのビーナス BKK国博)
このタイのビーナスの工人集団の出自を知らないが、インド系であろうか、それともモン族そのものか、或いはモン族と繋がりのある人々の集団であろうか?
モン族の足跡は分からない点があるが、チェンセーンに痕跡をみることができる。チェンセーン様式なる仏像が存在する。チェンセーンでは多くの仏像が鋳造され、工人が作業していた。この工人集団がモン族であったと云われている。
(チェンマイ国博:チェーンセーン様式)
これらのコラート、マレー半島、チェンセーンのトライアングルは結びつくのであろうか?その傍証の一つにシュリービジャヤ様式の仏塔がある。以下2つの仏塔の写真を掲げておく。
(スラタニー県チャイヤー郡:ワット・プラポーロマタート グーグルアースより)

(チェンライ県チェンセーン郡:ワット・パサック グーグルアースより)
これら二つの仏塔の時代背景はやや異なり、形も変化しているようにみえるが、シュリービジャヤ様式の仏塔だと云う。チェンセーンの鋳物師集団とシュリービジャヤの鋳物師集団との関連を暗示しているのであろうか、その影にはモン族が見え隠れするのだが・・・。



京都・桂の中村軒

2016-12-31 07:51:27 | 日記
過日、京都へ行った際に桂の中村軒にて、正月用の餅を購入した。桂には定年前の10年間居住していた。正月前には必ず餅を購入していたので懐かしい。京都では必ずしも有名な菓舗ではないが、甘すぎず重宝していた。

右端の麦代餅は花びら餅と同じような形で、これが好物という人も多い。

店内は写真のような椅子席と座敷があり、店内でお茶と共にいただくことができ昔風の茶店になっている。桂離宮を訪れた際、立ち寄られることをお薦めする。