2018年3月22日 池ノ谷池
池ノ谷池は愛媛県西条市小松町妙口の中山川水系池ノ谷川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には1913年(大正2年)に妙口北川土地改良区の事業で竣工と記されていますが、竣工記念碑や由来碑などがないためそれ以外の詳細は不明です。
戦前に土地改良区は存在しませんので、前身となる耕地整理組合の事業で築造されたのでしょう。
現在池の管理は小松町妙口北川土地改良区が行っています。
国道11号の四国コカコーラの工場東側を南に折れ町道を交差すると墓地に到着します。その先はダートのため200メートルほど歩くと池が見えてきます。
池ノ谷というくらいなので竣工年度とされる大正2年以前から池はあったのでしょうね。
堤体を斜行する形で天端への道路が続きます。
前日までの雨で水位が上昇し、洪水吐から越流しています。
鱗も見えます。
堤体中ほどに斜樋があり右岸側は屈曲しています。
上流面
草で見辛いですがコンクリートで護岸されています。
斜樋の操作室
交換された部品が放置。
総貯水容量は10万1000立米。
右岸の越流式洪水吐。
洪水吐導流部。
天端の一番端から
フィルダムでは堤体中央に洪水吐は作らないというのが鉄則です。
洪水吐から手前側は地山に接続しているので堤体ではないということなんでしょう。
底樋は確認できませんでした。
隣接する大谷池とは山一つ隔て500メートルも離れていない池ノ谷池ですが、池の規模や周辺整備など彼我の差は大きいものがあります。
土地改良区の規模も違うのでしょう。
2224 池ノ谷池(1266)
ため池コード
愛媛県西条市小松町妙口
DamMaps中山川水系池ノ谷川
A
E
16メートル
122メートル
101千㎥/101千㎥
小松町妙口北川土地改良区
1913年