実家は車で30分くらいの所ですが、しょっちゅうは行っていません。
本当はもっと頻繁に行けば良いのでしょうけれど、
自分て本当にぐうたらだな・・・と、反省する・・・で終わる。
さいわい、両親80歳前後で達者と言えば達者で、末の妹も同居しているもので、
そんなことから、ご無沙汰しがちになるのかもしれない。
さて、父は元気とはいえ、ガンと共存している。
ガンが分かった時、進行が遅いタイプと分かったので、むしろ、
ガンで良かったと本人が安堵した。
父は、例えば動けなくなって、周りの世話になり続けることをとても嫌がる性格なので。
年齢的に、本来の寿命が先か病死(ガン)が先か、・・・という父の論理。
何年か前から、両親にはエンディングノートを書くことを勧めてきた。
それにはまず自分から書いてみようと思って買ったのだけれど、
・・・まだ書いていない。ぐうたらな性格がここにも。
母は昔ながらの気質で、「縁起でもない」などと言って、真剣には取り合わないのだが、
先日、実家に行ったら、父は「エンディングノート書き始めたよ。」と見せてきた。
書いた内容ははじっくり見なかったが、
ついでに父が、「これを棺桶に入れてくれ。」と見せてくれたものは、
父が小学校5年生の時に同級生が描いてくれた、父の似顔絵のスケッチだった。
これが、ものすごく素晴らしい出来映えなのだ。
小学生が描いたとは思えない描写で、ノートの1ページに鉛筆で描いたものが、
70年たってこんなに人を感動させるとは。
ちなみにその同級生の方は、後に九大に進み、医師になったそうですが、
頭がいい人はスケッチもすごい・・・と二重に感激した。
そして、その似顔絵が、真ん中の妹(自分は3姉妹)の子ども時代とそっくりなのだ。
真ん中の妹は父に似ていると言われたことはないのに、である。
もう、三重に驚いた。
父が他に見せてくれた、今で言うサイン帳(卒業の時に書いてもらうような)も感動した。
中学卒業時に先生方が書いてくださったものである。
みな、筆書きで、達筆、言葉の深みもあって、
文字を見るだけで涙が出そうだった。
こうしたものは、色々と父が片付けをしはじめたことで、自分の目にも触れることになり、
時代を越えて感動をもらえた。
感動に浸っていたその時に、「家庭菜園で採れたけど、持ってくか?」とくれたのが、冒頭のだいこん。
形は微妙だが、家庭菜園できる元気に感謝。