貨客船にスイカを積み込む様子
~1990年3月タヒチ・・ボラボラ島へ~
タヒチに着いてから、イースター島へ行き、あまり落ち着くこともなく、
今度はボラボラ島への船旅を予約した我々・・・。
飛行機だとタヒチ島からボラボラ島まで約10,000CFP(≒15,000円)。
予約した貨客船のクシェット(寝台付きのような感じ)で、2,100CFP(≒3,150円)。
この違いは大きいので迷わず船旅を選びました。
ただし、飛行機なら1時間くらいのところを船なら20時間。
さて、ボラボラ島へ出発の日・・・
船は17時の出港なので、それまで博物館に行ったり、
ちょっとしたレストランに入って、タヒチの味を堪能したりしました。
宿の方はチェックアウトはあまり気にしないでいいよ・・・
という感じで、荷物を置かせてくれていたので、
午後、宿に荷物を取りに行くと・・・
宿のご主人のお友達が港まで車で送ってくださるというのです。
なんだか甘えっぱなしで、日本人の面汚しになるんではないかと
ちょっと心配でしたが、断る流暢な語学力もなく、
また、ご好意に甘えてしまいました。
そのお友達は40代くらいの男性で、俳優の竹中直人さんにちょっと似ていて、
送ってくださるという割にはほとんど笑顔もなく、英語もあまり通じず、
何か魂胆があったらどうしようかとちょっと勘繰りました。
さて、車で港に行く途中、竹中似さんは商店で車を止め、
勝手に惣菜パンなどを買い始めました。
そして、スプライトをおごってくれて、これまたほとんど無言で、
友人クミちゃんと私はちょっと戸惑いつつも、商店の店先で、
スプライトをいただきました。
乗る船、タポロは港の端の方にあり、車で送ってもらい、とても助かりました。
竹中似さんは最後まで笑顔はなかったのですけれども、
船に乗るとき、先ほど商店で買った惣菜パンやジュースを
我々に持たせてくれて、
我々は、まさか先ほどの買い物が私たちへの物だとは思ってもみなかったので
驚いてしまい、また断る言葉もうまく通じないので、
メルシーボクーメルシーボクーで受け取りました。
金額のことを言うと大変失礼なのですが、
これらのパンひとつ200CFP(≒300円)くらいで、高かったような
竹中似さんはお金持ちっぽくは見えなかったけれども、
実はお金持ちなのか・・・?わかりませんです。
いよいよボラボラ島へ出航
竹中似さんにお礼は言ったけれども、うまく伝わったかどうか・・・。
日本の女子学生たちにどうしてこんなによくしてくれたのか??
無愛想ではありましたが、本当にご好意でしてくれたのだと信じてます。
貨客船タポロは現地の方たちはデッキに敷物を敷いて寝っ転がっていて、
我々はその一角にある2段ベッドのような(クシェットという)所で
ほとんど横になっていました。
夕方の出航ですぐに暗くなるし、船酔いにならないように眠るに限る。
内海ではないので、結構揺れたような気もします。
貨客船なのできれいではなく、トイレも壊れ気味で極力使わないようにし、
決して快適とは言えない船旅でございました。
しかしこんな経験は後々できるものでもなく、よかったと思います。
食欲もあまりなかったので、竹中似さんからの差し入れのパンは
翌朝船の中でひとつ食べて、船から下りて残りを頂きました。
惣菜パンはいわゆる日本のパン屋さんで売っている、
コーンマヨネーズとかピザ風とか、キッシュ風パンで、
日本の味を思い出させてくれるようなおいしいものでした。
幸い船酔いもせず、翌日正午頃、ボラボラ島に到着
船を下りると、人ごみの中から、我々の名前が書いてある紙を持って、
おじさんが近づいてきます・・・ひょっとして・・・
パペーテの宿で断ったはずの、宿の方かしら?
・・・そのとおりでした・・・
私もクミちゃんも船旅の疲れもあり、断る語学力もなく、
結局、その宿にお世話になることにしました。
港から宿まで車・・・赤い軽トラ・・の荷台に乗っかって、出発。
着いたところは町外れの「ディスコ・・・?」
週末だけ営業するディスコの裏手が宿泊施設になっていて、
結構清潔そうでした。
これから、ボラボラ島の数日、のんびり過ごせるかな。~続く~