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歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

築120年の建物で研修

2009-09-09 21:25:34 | Weblog
ここで研修を受けるのは2回目。
(いやア、ん十年前の建物かなあ?)
と内心思っていましたが、それどころではなかったんですねえ!

講師の方から、120年前の建物だって聞き、ビックリ。
床も廊下も階段も木造作り。
黒光りしていて、長い年月に数知れない人が昇り降りした形跡。
階段の真ん中が凹んでいる。
机と椅子は、私の中学高校時代のものと同じ。
エコロジー・・・。
概観は、明治学園大の建物と似てます。
同じ時代なんでしょうか?

前回は、暑く手厚くて、でしたが、今日はちょうど良く。
なにしろエアコンが役に立たない(笑い)
建物の外には動物たちの慰霊碑が建っていました。
お線香が残っていたところを見ると、学生が捧げているのか?
古いけれども、ぴかぴかで塵一つ落ちていませんでした。

やれやれ、これで今回の研修5日間は終了。


昨日は、生活相談を3件受けて勤務後に対応。
入居者2人、家族1人。
1人の方が夕食で半分しか聞けず、明日以降に続きを聞くつもり。

人と人との誤解は年をとっていても変わらない。
親切でしていることが、相手には余計なお世話になるし、
気にかけて聞くと、相手は触られたくなくて返事が出来ないことだったり。
とりあえず誤解だと伝えておいたが、お分かりいただいただろうか。

ご無理ごもっとも、ではないけれど、
何事もご入居者の口から出ると、会社はある程度答えなければならない。
その人の思うようにはこばなかったが、
「頼まれたのよ。」とご入居者から聞いた。
なんとも情けなく哀しい出来事だった。
いつもより肩が薄く感じられた。
毎日を楽しんで暮らしてほしい。

もう1人、
先が決められてしまったら、治療はしないで最後までここで看てほしい。
そういう相談だ。
親1人子1人で長年支えあってきた人だ。
私とは関係の重さが違う。
聞いても聞いても、話しても話しても終われない。
楽しめる間に出来るだけのことはしたい。
経済状態から親戚付き合いまでの悩みを聞く。
もちろん私が誰にも話すことはしない。
施設に対しても遠慮がちなので、
もっと手を煩わせないですむように要求を出してよい、と伝える。
スタッフに対する不信感も聞いているが、
「いわないで」と頼まれた。
しかし、
その言葉の裏を返せば、
毎日のケアでどう接しられるかを恐れているからではないのか。
「検査結果は、意外と、なんともなかったりしてね!」
笑いでごまかして終わりにした。

ご入居者や家族の感じる「カン」は鋭いものがある。


私に与えられた宿題は大きい。