2月22日 国際報道2019
1月27日にバンコク郊外で行われた北海道コンサドーレ札幌とタイのプロチームの親善試合。
ファンのお目当ては
“タイのメッシ”と呼ばれる北海道コンサドーレ札幌のチャナティップ選手(25)である。
この日もゴールを決めるなどチームの勝利に貢献。
ファンを沸かせた。
「コンサドーレのファンよ。
チャナティップ選手が大好き。」
「チャナティップ選手がいるからJリーグを見るようになったの。」
昨シーズンはJリーグのベストイレブンにも選出。
タイでは誰もが知る大スターである。
チャナティップ選手の活躍が追い風となり
タイでのJリーグへの関心は急速に高まっている。
(Jリーグ 木村正明専務理事)
「Jリーグが憧れになっていることは大変ありがたいこと。
私ども自信も価値を上げていかなければいけない。」
盛り上がりはスポンサーの日本企業にも波及効果をもたらしている。
チャナティップ選手も参加してタイで開かれたサッカー教室。
選手にスパイクを提供した日本のスポーツ用品メーカーは
タイでの売り上げが1年間で70%も増加した。
チャナティップ選手をイメージキャラクターに起用した日本のアイス菓子メーカー。
バンコク市内で開かれたイベントで
日本ではおなじみのアイスバー4万本を無料で配布した。
Jリーグ人気の勢いに乗って
タイで市場の拡大を目指す作戦である。
(アイス菓子メーカー 現地法人 社長)
「チャナティップ選手を起用してから
元気なキャラクターと結びついて人気が出てきています。」
一方タイのお隣のマレーシア。
選手が現地にいるうちから支援に取り組み
Jリーグに送り出すサポートまでする日本企業も出てきた。
今シーズンからJ2のファジアーノ岡山でプレーするハディ・ファイヤッド選手(19)。
記者会見に同席した飲料メーカーの現地法人の社長は選手の売り込みまでかってでた。
(飲料メーカー現地法人 社長)
「活躍は必ずマレーシアのメディアが報じて
一般消費者の認知にもつながるので
ハディ選手を見れば企業名を想起するようになればいいなと。」
社長の狙いはマレーシアの人口の多数を占めるイスラム教徒の市場である。
すでにハラル認証は取得しているが信頼性のアピールは不可欠。
若い成長株のサッカー選手の起用は同じ次世代の消費者への知名度アップにつながる。
ハディ選手も支援への感謝として企業のPRに協力している。
(飲料メーカー 現地法人 濱田社長)
「彼の活躍や知名度アップがブランドの認知度アップ・価値向上につながっていく。」
東南アジアでも脚光を浴び始めたJリーグ。
日本企業とも連携しさらに現地で輪を広げていけるかが
人気定着のカギとなりそうである。