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W杯で団結する日系人と日本人サポーターを支えるブラジル人の思い

2014-06-11 07:30:00 | 報道/ニュース

6月9日 キャッチ!


W杯 日本代表戦開催3都市
レシフェ、ナタル、クイアバ。

ブラジル北東部の都市レシフェ。
レシフェの下町にある家族経営の小さな印刷工場。
中では家族総出でひたすら日の丸を印刷している。
これがただの日の丸ではない。
ナイロン製の袋で両面に印刷しているのがポイント。
手を振るだけで日の丸が揺れて見えるアイデアグッズである。
発注したのは日系人の伊与田明さん。
10代でブラジルに移住し40年近くを過ごしてきた日系1世である。
300世帯を超える日系人が住むレシフェで日系人会の代表を務めている。
もともとは小旗を使って日本代表の応援を企画していた日系人会。
しかしW杯では棒の部分が人を傷つける恐れがあると指摘され持ち込みの許可が下りなかった。
困ったときに生まれたのが手袋型の日の丸。
伊与田さんたち日系人会は表と裏を使える袋の利点を最大限に生かしてある夢を実現しようとしている。
(レシフェ日本文化協会 伊与田明会長)
「応援でウェーブは見るが 旗を使ったウェーブは見たことがない。
 私たちはこれをレシフェのスタジアムで見たいと思っている。」
レシフェの日系人会が寄付などで用意できるのは2万枚が精いっぱい。
そこに一役買ったのが駐ブラジル日本大使館 梅田邦夫大使である。
レシフェの手袋のうわさを聞きつけると自ら日本サッカー協会に掛け合い新たに3万枚を作る予算を取り付けた。
レシフェのスタジアムでW杯を戦う日本代表の姿が見られるとは夢にも思っていなかったと言う伊与田さん。
心に生きている祖国日本の代表を少しでも後押ししたい。
その思いで作った手袋はナタルとクイアバにも送られ
すべての会場でサポーターに無料で配られる予定である。
(レシフェ日本文化協会 伊与田明会長)
「レシフェのスタジアムを日の丸で染めてみたいなと思う。」

日本代表の第2戦が行われるナタル。
海に面した人口約80万ののどかな町には約150世帯の日系人が住んでいる。
ナタル市内の日系人宅で30人以上が集まりW杯に向けた会議が開かれている。
5000人を超えると言われる日本からのサポーターを迎えることになり日系人会が動いた。
きっかけはナタルに住む日系人のブログに相次いで寄せられたサポーターからのメールだった。
トラブルにあった日本人サポーターが日本語で電話できる窓口を作ることを計画。
電話番号を載せたチラシを配ることになった。
問題は日系人会にも日本語をしゃべれる人が少ないこと。
口コミで日本に住んだ経験のあるブラジル人も集まり協力し合うことになった。
その窓口を担当することになったひとりがパウロ・オリベイラさん。
日本語学校の先生である。
オリベイラさんが日本語を学んだきっかけはほのかな恋心だった。
(日本語学校講師 パウロ・オリベイラさん)
「高校のとき日本の女の子とデートした。
 だから日本語を勉強し始めた。」
その恋は長くは続かなかったが学び始めた日本語
そして日本という国へのあこがれは日増しに強くなったと言う。
結局 ブラジルで10年間日本語を勉強し続け留学も経験した。
いまオリベイラさんが教えている生徒は70人。
その多くはアニメなどサブカルチャーを通して日本に興味を持った若者たちである。
オリベイラさんにとっても生徒にとってもナタルの町に来る日本人と出会えるのはまたとないチャンスである。
W杯が来るのを心待ちにしている。
「ナタルで待ってます。」

 


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