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リーマンショック10年 日本社会に残る爪痕は

2018-10-04 07:00:00 | 報道/ニュース

9月14日 おはよう日本


大手照明機器メーカー 岩崎電気。
授業員は約2,000人。
工場やスタジアムなどで使う照明を製造している。
社長の伊藤義剛さんは
10年前は経営戦略を担う部署の部長だった。
当時の会社の売り上げは700億円余。
海外にも販路を広げていたが
突如リーマンショックが襲い掛かったのである。
売り上げは1年で100億円減少。
海外からの注文はパタリと止まった。
(岩崎電気 伊藤義剛社長)
「急に仕事が冷え込んできて
 先行きどうなるんだろうと。」
危機に直面し会社がまず手をつけたのは最大15%の給与カットである。
その後グループ会社の統廃合なども行なったが
売り上げの減少分は担えなかった。
リーマンショックから3年後
会社は正社員100人の希望退職を募る。
伊藤社長は退職希望者との面談を行った。
(岩崎電気 伊藤義剛社長)
「面接するのはたくさんの先輩。
 昨日まで一緒だった人が辞めていくわけだから
 それはいい感じではなかった。」
なんとか危機を乗り切り
売り上げはリーマンショック前の8割まで回復したが業績は伸び悩んでいる。
国内市場の縮小に加え
LED照明を安く作る新興国のメーカーと厳しい競争にさらされているためである。
伊藤社長は給料を上げたくても十分に社員に還元できないジレンマを感じている。
(岩崎電気 伊藤義剛社長)
「社員の印南さんにはできるだけ給料を払いたい。
 やはり一度縮小したマインドは
 正直言ってまだ完全に戻っていない。」
民間企業の現金・預金を見ると
リーマンショック以降だんだん上がっていって
2017年は過去最高の約260兆円。
大卒男子正規雇用の40代前半の平均月収は
今の40代と10年15年先輩の給料を比べると落ち込んでいる。
リーマンショックが40代にどのような影響を与えているのか。
リーマンショックのあおりを受けてリストラされた40代男性のブログ。
リーマンショックからはや10年
やはり生まれてきた時代が悪かったと言うしかない
このブログを書いている男性。
リーマンショックが起きた当時は広告代理店で働いていた。
ところが1年後
8月20日付でリストラされる
会社は業績不振を理由に男性を解雇した。
「悔しいと言えば悔しい。
 なんとか社会人になって目が出てきたところで
 それなりに頑張っていたけども。」
この10年 男性は度々転職を余儀なくされ
給料も上がらなかった。
結婚し子どもが生まれたばかり。
人材サービス会社に勤めたときの最初の手取りは23万円。
年収は390万円だった。
その後 塗料メーカーに転職し月給は5万円ほど増えたが
“自分たちは報われない世代だ”という思いは拭えない。
「つらいときももちろんあるし
 もう少し時代が変わっていればと思うこともある。
 受け入れるか飲み込むかしてなんとかしていかないといけない。
 なんとか生きていくしかない。」
リーマンショックによる影響を強く受けた40代。
専門家はこう指摘する。
(大和総研 経済調査部 エコノミスト)
「10年経ってリーマンショックの傷痕からかなりの程度回復しているのは事実。
 一方で起業の事業戦略として
 若年層の即戦力を求めるなかで
 固定費が高いミドルシニア層に対して必ずしも目線がいっていない。」





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