10月31日 おはよう日本
市内のあちこちでおばけや骸骨などの装飾が施される
アメリカの秋の一大イベントハロウィーン。
楽しみ方も増え
関連する売り上げは全米で70億ドル8,400億円と言われ
10年前と比べて70%余増えている。
そのハロウィーンの主役となるのがジャック・オー・ランタン。
商店には家庭で飾りつけするためのかぼちゃが並ぶ。
「おばけの顔を掘ってみるんだ。
すごく重いよ。」
いま全米の注目を集めているかぼちゃがある。
製作者は“カボチャ彫りのピカソ”とも呼ばれるレイ・ビラフェインさん。
しわのひとつまでち密に彫り込まれた表情豊かなかぼちゃ。
笑った顔やふくれっ面
それぞれ違った表情がある。
ビラフェインさん(46)は微妙な曲線を描くために自ら作った彫刻用の道具を使う。
下書きもせず一気に彫り上げていく。
もともとは幼稚園や小学校で美術を教えていたビラフェインさん。
子どもたちにせがまれて作り始めたカボチャの作品が評判を呼び
9年前に教師を辞めて芸術家として独立。
毎年この季節には全米から依頼が殺到する。
(彫刻家 レイ・ビラフェインさん)
「木のピノキオに命が宿るように
カボチャに命が宿る瞬間があるんだ。
頭の中で死の中の想像でしかなかったものが
削り始めると徐々に生き生きとした姿で現れてくるんだ。」
先週末 ニューヨークの植物園から
ハロウィーンの目玉となるカボチャアート作品を作ってほしいと依頼された。
使うのはいくつもの巨大なカボチャ。
重さ600キロを超えるものもある。
大人1人が優に中に入れてしまう。
メキシコ版ハロウィーンとも言われる祭りの象徴となっているガイコツをモデルに
かぼちゃで作り上げていく。
仲間と手分けをして作業を進める。
パーツの切り出しは目分量。
モデルの絵だけをたよりにおおよその形に組み立てていく。
しかし思わぬトラブルが発生した。
ガイコツの頭を胴体に乗せてみたところ想像以上に重く
支えきれないことがわかった。
ビラフェインさんは杭を使って頭を支えることにした。
割れてしまえばやり直しの聴かないかぼちゃ。
慎重に作業を進める。
徐々に姿を現すかぼちゃのガイコツに人々の目はくぎつけである。
「ガイコツの掘り方が特に好き。」
「かぼちゃが大きいから彫刻もすごく大きくなりそう。」
作業をすること丸二日。
メキシコ伝統の帽子をかぶったガイコツがかぼちゃから勢いよく飛び出そうとする彫刻が完成した。
(ビラフェインさん)
「最高だよ。
自分が好きな仕事に没頭できてみなも一緒に楽しんでもらえるんだから。
毎年カボチャが大きくなってみんなもさらに大きいものを期待しているから
それに答えたい。
難しいけどやりがいのある挑戦だよ。」