11月21日 国際報道2016
安くておいしい魚としてタイの庶民に親しまれているティラピア。
塩をたっぷりまぶして炭火で焼き上げる。
身は柔らかくくせのない味わいである。
数人で分け合える大きさが200バーツ(約600円)で楽しめる。
実はこのティラピアは日本ともとても深い関係がある。
プミポン国王が亡くなり追悼ムードに包まれるなか
バンコク近郊である展示会が開かれた。
ティラピアは亡くなったプミポン国王がタイに残した贈りものとして
あらためて注目されている。
タイ全土に流通しているティラピアの歴史をあらためて知ろうというものである。
そこで紹介されたのがティラピアが広まるきっかけを作ったプミポン国生。
そして天皇陛下のお姿。
1964年 当時皇太子だった天皇陛下が初めてタイを公式訪問された。
タイの人々が食糧難に苦しんでいることを知り
翌年 育てやすく栄養が豊富なティラピアを50匹
プミポン国王に寄贈された。
とても喜んだプミポン国王は王宮の池で繁殖させた。
そして自ら「プラー・ニン」と名付け
タイ各地の養殖業者に無料で配ったのである。
こうしてこの魚はタイの食卓に欠かせない存在となった。
(バンコク市民)
「買いやすい魚が日本から紹介されたことに感謝しています。
プラー・ニンを食べるたびに
プミポン国王
そして日本のことを思います。」
プミポン国王は
「まるでわが子のような存在だ」として
一切口にはしなかったということである。