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進化する生体認証 現状と課題

2014-05-27 08:00:00 | 報道/ニュース
5月22日 キャッチ!

最近著しく進んでいる生体認証=バイオメトリクス。
体の一部を使って個人を特定するものである。
アメリカでは犯罪の現場捜査への導入が積極的に進められている一方でプライバシーを巡る議論も起きている。

西海岸のチュラビスタ警察署は犯罪捜査の在り方を変えるかもしれない新たな技術を試している。
麻薬所持で逮捕された女性の身元確認のため警察官が現場に駆けつける。
名前を聞いたり身分証の提示を求める必要はない。
写真を撮るだけ。
端末の顔認識ソフトが容疑者の顔写真と犯罪歴を探し出す。
「名前や誕生日、住所とは違って刺青や傷痕はごまかせません。」
警察官がより多くのデータにアクセスすることができる一方でその扱い方や保管方法が問われている。
「とても役に立っています。
 自分のことを明かさない人でも写真で身元確認ができると知ると本名を名のる傾向があります。」
警察では指紋や顔、手のひらの掌紋などの生体認証によって身元の特定を行うことが多くなっている。
指紋認証の技術自体も大幅に進化。
モバイルスキャナーで採取された指紋は遠く離れたウェストバージニア州にある厳重警備のFBI施設に送られる。
NGI=次世代識別システム
10億ドルを投じて作られたこのシステムには
1億3700万人分の指紋情報に加えて顔などの生体認証情報も登録される。
現場からの指紋や写真のデータはこのシステムが分析する。
FBIは1900年代初めから指紋を収集してきたが照合には数か月かかることもあった。
このシステムならばそれをわずか数分で処理できる。
FBIは最近まで収集した掌紋や顔写真の検索は簡単ではなかった。
(FBI ウィルツ捜査官)
「FBIは集めた顔写真や掌紋をほとんど利用できていませんでした。
 十分な検索手段がなかったのです。
 作業軽減のためにNGIが導入されました。」
今では現場の警察官がNGIに写真を送るだけで顔が類似する人物のリストを入手できる。
NGIにはひとによってパターンが異なる虹彩(瞳孔の周りのしわ)のデータも登録されている。
こうしたNGIの能力は未解決事件の捜査に生かされると言う。
(FBI ウィルツ捜査官)
「未解決事件に大きな力を発揮するでしょう。
 次々と成果が上がるのが待ち遠しいです。」
(人権擁護団体 リンチ弁護士)
「NGIについての最大の懸念は誰の情報でも保存されてしまうことです。」
リンチ弁護士は収集しているデータの開示を求めFBIを訴えている。
(人権擁護団体 リンチ弁護士)
「NGIには犯罪者の記録だけを加えるとFBIは説明しました。
 しかし犯罪者だけの記録に限るという法律はありません。」
顔認識システムでは間違った人物を特定したり候補15人の中に容疑者が含まれないケースが15%の割合で発生する。
(人権擁護団体 リンチ弁護士)
「顔が似ているというだけで容疑者候補にされてしまった人は無実を証明する必要が出てきます。
 これは民主主義の考えに反するのです。」

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