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「イスラム国」レバノンにも攻勢

2014-11-02 18:30:00 | 海外ネットワーク

10月26日 NHK海外ネットワーク


イスラム過激派組織の中でも最大の脅威となっているイスラム国。
いわば中東の主戦場地域でいま新たぬ語気を見せている。
これまで勢力を拡大してきた地域はシリアとイラクだった。
それがシリアの隣のレバノンにまで攻め込む動きを見せている。
その直接の狙いはレバノンにあるイスラム教シーア派の武装組織ヒズボラの拠点を攻撃することにあるとみられる。
イスラム国はシリアの内戦でヒズボラと敵対しているからである。
これに対しレバノン側ではヒズボラだけでなくレバノン政府軍もイスラム国の侵入を食い止めようとしている。
しかし現地ではイスラム国を支持する国民も増えていてその勢いを止めるのは容易でない情勢である。

イスラム国は去年の終わりごろからレバノンに攻勢をかけ始めた。
年明けには首都ベイルートで爆弾テロが起き80人近くが死傷した。
イスラム国が敵対するシーア派武装組織ヒズボラを狙った犯行とみられる。
1月 イスラム国は“レバノンに歩戦線を拡大する”と宣言。
そして8月 シリアから国境を越えてレバノンに侵入した。
レバノン軍兵士24人が死亡するなど激しい戦闘となった。
3か月近くたった今もレバノンとシリアの国境付近では一進一退の攻防が続いている。
レバノン首相府の前に掲げられた数々の顔写真。
国境付近での戦闘でイスラム国に拘束され
殺すと予告されているレバノン軍の兵士たちである。
兵士の家族らは開放に向けた交渉を進めるよう今月からテントに泊まり込んで政府に訴えている。
息子がイスラム国に拘束されその映像がインターネット上に公開された男性。
(兵士の父親)
「息子を開放してほしい。
 ただそれだけ。」
(殺害された兵士の父親)
「これは犯罪だ。
 こんなことをするのは人の心を失った連中だ。」
しかしさまざま宗教や宗派が混在するレバノンは反イスラム国で一枚岩ではない。
一部の地域ではむしろイスラム国に共感を示す動きが見られる。
そうした町のひとつ 中部のアイン・アル・ハロワ。
街のいたる所に組織の旗が掲げられている。
4か月前より旗の数は明らかに増えている。
なぜ残忍さが際立つイスラム国を支持する人が増えているのか。
イスラム国と同じ宗派スンニ派の指導者は
シーア派と対立するイスラム国への期待に加えて 
この夏以降の米軍主導のシリアやイラクへの空爆への反発を指摘した。
(スンニ派の宗教指導者)
「空爆を受けているのはシリアやイラクの一般市民だ。
 このような空爆を非難します。
 アメリカに憎しみを感じる。」
イスラム国がレバノンに攻め込むのにはさらに大きな狙いがある。
それは地中海に接するレバノンに拠点を築き
海からの輸送ルートを確保しようという思惑である。
それが現実になると武器をさらに大量に入手することも可能になる。
(レバノン軍の元司令官)
「イスラム国は港や海への出入り口を持っていない。
 港があれば海から軍事的な支援が得られるため
 イスラム国にとってはねらい目だ。」
イラン、シリアさらにはレバノンを通じて地中海尾も目指し始めたイスラム国。
その脅威は新たな段階に達する恐れがある。   


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