日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

ロシア コロナ禍で注目の国内観光 “伝統と文化の魅力を”

2021-02-28 08:17:33 | 報道/ニュース

2021年2月6日 NHK「おはよう日本」


これまでロシアの人たちは
毎年述べ4千万人が
ヨーロッパやトルコ、エジプトなど外国で休暇を過ごしてきた。
ところがいま新型コロナウィルスの感染拡大で外国への旅行が制限されている。
そこで注目されているのが国内観光である。

(ロシア官公庁 PRビデオ)
“冬”それは旅に出る最高の季節
ロシア政府は2020年秋
国内を観光をロシア人の数を今後10年で3倍に引き上げようと
新たなプロジェクトを開始。
旅費の一部を補助するなど国内観光振興に力を入れている。
ロシアでは各地で新型コロナウィルスの感染拡大が収まらず
連日新たに1万5,000人以上が感染確認されるなど厳しい状況が続いている。
ロシア政府としては感染対策と経済活動の両立を図りたい考えである。
背景にはプーチン大統領の思惑もあるとみられる。
国民に自国の魅力を再発見してもらうことで
愛国心を高め
自らの求心力につなげる狙いである。
(ロシア プーチン大統領)
「国内の観光発展は大事なことだ。
 政府としてもインフラ整備など必要な支援を行なっていくべきだ。」
この恩恵を受けているのが旅行業界。
モスクワにある旅行会社には国内旅行を計画している人たちの姿が多く見られた。
(客)
「ロシアにも魅力のある国内旅行ツアーがあります。」
「ボルゴグラードに行って第二次世界大戦の記念碑を見たいです。」
この会社の経営は海外旅行激減に一時危機に陥ったが
国内旅行で持ち直しつつあるという。
(旅行会社代表)
「2020年は試練の年
 可能性を試す年だった。
 いま国内旅行のプログラムを開発中です。」
旅行先にも変化が出ている。
これまで定番だったモスクワやサンクトペテルブルグ以外の新しい観光地が人気を集めている。
モスクワ郊外のコロムナ。
16世紀に作られた城壁や教会が数多く残る歴史ある町である。
人口20万ほどのこの町にロシア人観光客が次々と訪れている。
(旅行者)
「以前は海外旅行に行っていたが
 今回はコロムナに来ました。」
「祖国のことを知るのも大事ですよね。」
一際多くのロシア人ツアー客が訪れていたのは
ロシア伝統のパン作りを紹介する工房である。
ここで作られるパンは
ロシア伝統の「カラチ」と呼ばれる
小麦と塩を使った白パンである。
(客)
「おいしくてびっくり!」
かつてロシアでは小麦と塩は貴重で
肉よりも高級な食べ物として人気があったことなど
このパンの歴史についても紹介している。
(パン職人)
「いまはどこにでもある塩ですが
 かつて世界に通用する通貨でした。
 価値は金と同等で
 塩で何でも買えました。」
(客)
「この白パンのことは知っていましたが
 初めて詳しい説明が聞けました。」
「これこそが昔の生活
 祖国ですよ。」
さらにツアー客が回ったのは町にある博物館。
19世紀の商人の衣装を着た女性が出迎える。
「これが伝統のお菓子“パスチラ”です。」
りんごを使った焼き菓子パスチラに温かい紅茶。
パスチラは当時の皇帝が視察に訪れた時にも献上された
地元が誇るお菓子だと説明された。
(客)
「とても甘いわ。」
(カフェ経営者)
「パスチラは私たちの歴史です。
 単なるお菓子ではありません。」
地元観光業界は
伝統のお菓子や歴史をPRすることで
さらに観光客を呼び込みたい考えである。
(カフェ経営者)
「この状況は自分たちや国のことを知る貴重なきっかけになる種をまいてくれました。
 これがとても重要なことなのです。」
新型ウィルスの感染拡大に見舞われるロシア。
しかしそんな逆境を自国を見直すきっかけに生かそうとしている。



コメント    この記事についてブログを書く
« 業界に新風 “フルーツ香る芋... | トップ | 麒麟は来るのか、五輪は来るのか »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事