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感染拡大で再び脚光 ロシア 別荘「ダ―チャ」

2020-07-21 07:47:04 | 報道/ニュース

6月24日 NHKBS1「国際報道2020」


新型コロナウィルスの感染者が世界で3番目に多いロシアで
格好の避難場所として注目されているところがある。
郊外にある別荘「ダ―チャ」である。
ロシア語で「与えられたもの」が語源と言われる「ダ―チャ」。
ソビエト時代 
当局が都市部の住民に家庭菜園用の土地を無償で支給した。
特にソビエト崩壊前後の90年代
厳しい経済状況のなか商店から食料が消えた時には
自給自足の場としてダ―チャが生活を支えた。
その後 経済が成長するにつれて豊かになると
人々はダ―チャを手放したが
新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけに再び脚光を浴びている。

街の喧騒から離れ
緑に囲まれた一軒家。
現在ロシア各地で売りに出されている「ダ―チャ」である。
感染の拡大が止まらない都市部を逃れ自然の中で暮らしたいと
購入や賃貸を希望する人が急増している。
野菜や果物の栽培など
都会で味わうことができないゆったりとした時間を楽しむことができる。
(不動産会社 アナリスト)
「多くの人が他人との接触を避けたがっています。
 ことしダ―チャの需要が高まり
 より注目されるようになっています。」
その人気は
ダ―チャが生活の一部となっていたソビエト時代を知らない若い世代にも広がっている。
モスクワから400キロ離れたトベリ州にあるダ―チャ。
モスクワの大学生 ニキーチナさん。
感染が深刻になり始めた今年3月
友人のダ―チャで居候を始めた。
ここでは大学のリモート授業を受けることも可能である。
高速のネット回線も整備されていることから
モスクワと変わらない快適な生活ができるという。
(ニキーチナさん)
「今は遠隔で仕事も勉強もできます。
 ダ―チャはストレス予防にもなり
 最適な環境です。」
自宅のあるモスクワから50キロ離れた中古のダ―チャを購入したシェル―ヒナさん(34)。
(シェル―ヒナさん)
「夫と話し
 いま買うべきだと即決しました。
 子どもと一日中 外で過ごせるのはすばらしいと思ったからです。」
モスクワでは感染の拡大で近所の公園が使用禁止になり
子どもたちは家に閉じこもっていたが
ここへ来ると外で自由に遊べるようになった。
将来はここに家を建てて移り住むことを考えている。
(シェル―ヒナさん)
「大都会モスクワではストレスを感じることが多いですが
 ダ―チャに来て自由に歩けるようになると
 細かい問題も気にならなくなりました。
 子どもたちは走り回り
 散歩もできて幸せな生活です。」
withコロナの時代。
その魅力があらためて見直されるロシアのダ―チャ。
感染を避けて自然と触れ合うことが
人々の新たな日常として定着しつつある。



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