日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

走れ!キリンのはぐみ

2020-10-05 07:15:10 | 報道/ニュース

9月14日 NHK「おはよう日本」


アミメキリンのはぐみ。
広島市の動物園で4月に生まれたが
足に障害があって自力で立つことができなかった。
そこで動物園の担当者や義足などを手掛けている技師装具士が
はぐみに合わせた装具作りに挑んだ。

はぐみは今年4月9日広島市の安佐動物公園で生まれた。
はぐみは両方の後ろ足に障害があって自力で立つことができず
このままでは
高さ2メートルほどのところにある母親のお乳をのむこともできない。
(飼育担当 堂面さん)
「初めて見たときは
 この子はもうこの先
 生きていくことはできないかもしれないっていう気持ちでしたね。」
はぐみの後ろ足は足先の腱が伸び切って
本来は曲がらない方向に曲がっている。
正常な状態にするためギプスで固定することにした。
すると3日目に立つことができ母親のお乳も飲めるようになった。
しかしギプスで固定したままでは関節や筋肉を動かせない。
自然に近い状態で歩けるようにするためには別の方法が必要だった。
そこで動物園が頼ったのが
広島国際大学の講師で技師装具士の山田さんだった。
山田さんは人の義足や装具のプロだが
きりんは初めて。
何度も動物園に足を運び
キリンの歩く姿や本来の足の角度を観察した。
(技師装具士 山田さん)
「キリンってはっきり言って体重も何キロくらいあるのか分からないし
 手探りな状態ですよね。」
山田さんははぐみの足の形に合わせて装具を作った。
装具なら足が正常な向きになるようサポートしながら
必要な関節や筋肉を動かすことができる。
自分の足でしっかり立ったはぐみ。
しかし痛がったためこの装具はすぐに外すことになった。
それから形を変えたり
重さに耐えられるよう強度を増したりと
試行錯誤をすること1か月余。
装具のおかげではぐみは歩き回れるようになっていた。
(飼育担当)
「今まで以上によく動くようになりましたし
 動くようになったおかげがすごくよく食べるようにもなっていて
 足を使い始めたことで
 今度ははぐみの足がすごく発達して太くなってきた。」
次の課題は
どんどん大きくなるはぐみの成長に対応できる装具を作ることである。
8月中旬
完成した4作目を届けた。
はぐみに新しい装具をつけて様子を見ることにした。
そして9月10日。
広い運動場にはぐみの姿が。
母親のめぐみと一緒である。
すっかり新しい装具に慣れたはぐみ。
時おり走る姿も見られた。
もっと長い時間運動することではぐみの足が成長していけば
将来 装具をはずすことができるかもしれない。
(飼育担当 堂面さん)
「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 できることなら走り回ったりしているのを
 お客さんの前でもたくさん見せて
 勇気というか元気を与えてくれる子になってくれたら
 うれしいと思います。」
(技師装具士 山田さん)
「このままうまく成長して装具が外れてくれるのが
 一番だと思います。」
一歩ずつ歩みを進めてきたはぐみ。
沢山の人に支えられ
成長を続けている。




コメント    この記事についてブログを書く
« 復興支えるキャラクター | トップ | 動物福祉で変わる動物園 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事