銅版画制作の日々

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かぞくのくに(2011)

2012-09-16 | 映画:ミニシアター

 25年が経過して、兄があの国から帰ってきた…

好き度:=70点

京都シネマにて鑑賞。この日が最終日でした。

う~ん内容は重たいですね。監督さんの実体験だということを知り、、、何だか身につまされるものを感じますね。並行して思うのは拉致された人たちのこと。

北朝鮮という国っていまさら言うのもなんだけど、闇に包まれたような不気味な雰囲気。ワケが分からないし一体この国で暮らしている人達の日々もかいもく見当がつかない。まあそれがこの国の実態なのかもしれません。

昔は夢と希望の国とまで言われ、在日の人たちはそんな夢を求めて帰国事業に乗っかったのでしょう。それが実際とは随分かけ離れた現実だったということらしいです。

わずか16歳でこの帰国事業に参加したソンホはどんな思いで戻ったのでしょうね。何と25年ぶりに生まれた日本に再度入国した彼の心の中は複雑だったでしょう。そりゃ彼の行動を監視する付添の男が一緒というのもいるのですから。まさにがんじがらめ状態。

久しぶりに両親や妹との再会。感動がある半面、常にびくびくしなければならないというのもね。

ソンホ役にはARATAこと井浦新が影のある役を見事に演じていた。何処かしらジョセフ君ぽい風貌のような気もする。寡黙でその上ナイ―ブな青年役がとても似合っている。


妹リエには安藤サクラ。愛のむきだしのあの役とはまったく違い。兄を想うひたむきな妹を上手く演じていた。

 
ソンホに付き添い北からやってきたヤン同志 この人に見憶えありませんか?
実は私もまったく気づきませんでした。

何と「息もできない」の監督・脚本・主人公を演じたヤン・イクチュンなんです!これびっくりです。そう言えば何となくそうかな?って感じ。ヘアスタイル違うから余計分からない。

地味な作品にしては良く観たらかなり豪華キャストでした。ソンホの母には宮崎美子だし、、、。脇を固める友人にはあの大森立嗣。元恋人 スニには京野ことみと凄いです。

最後まで哀しい話で、、、、。何とも切なかったですね。

あらすじ(ウィキぺディアより)

在日コリアンのソンホは総連の重役を務める父の勧めに従い、当時「理想郷」と称えられていた北朝鮮の「帰国事業」に参加し半島に渡り、現地で結婚し子供も生まれたが、離れ離れとなった家族の再会は果たされていなかった。

それから25年、ソンホの一時帰国が実現する。ソンホは脳に悪性の腫瘍を患い、その治療の為、3ヶ月の期間限定で日本滞在が許されたのだ。久々の再会に妹のリエや母ら、家族は歓喜し、ソンホを暖かく迎え入れる。だがソンホには常に同志ヤンが付き従い、その行動を制限・監視していた。

検査の結果、ソンホの治療は3ヶ月では足らず半年以上の入院が必要だと告げられ。手術を断られてしまう。なんとかソンホの腫瘍を治療させようとリエがソンホの幼馴染で医者に嫁いだスニに相談していた矢先、朝鮮本国より突然の帰国命令が下る。


憤りを持つリエはヤン同志にあたるも、、、、。

結局は上からの命令には絶対服従。それが北の方針。


病魔はソンホを蝕んでいくのに、、、、。手を出すことも出来ない辛さ。母の思いはヤン同志に託すしかなかったのか。

解説(allcinemaより)

2本のドキュメンタリー「ディア・ピョンヤン」「愛しきソナ」で自らの家族の物語を見つめてきた在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、自らの実体験をベースに今度は自身初のフィクションとして撮り上げた感動の家族ドラマ。1970年代に帰国事業で北朝鮮へと渡った長男が25年ぶりに帰国し、日本に暮らす家族と束の間の団らんを実現する中で、2つの国の間で翻弄される人々の悲しみと複雑な思いを丁寧な筆致で描き出す。主演は「愛のむきだし」の安藤サクラと「空気人形」の井浦新。共演に「息もできない」のヤン・イクチュン。

メディア 映画
上映時間 100分
製作国 日本
公開情報 劇場公開(スターサンズ)
初公開年月 2012/08/04
ジャンル ドラマ
映倫

G

 

オフィシャル・サイト
http://kazokunokuni.com/
 
 
 
 
 
 
 
 
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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
sannkenekoさん (mezzotint)
2013-01-30 23:53:15
今晩は☆彡

監督さんの実体験ベースだけにかなりリアルに描かれていましたね。静かな作品な上にこんな辛い話ですから
何だかとてもやりきれないものをとても感じましたね。
返信する
こんばんは。 (sannkeneko)
2013-01-25 18:46:01
mezzotintさん、

帰国事業のことは拉致被害者の問題に絡めてか何かで、
テレビで見たのが最初だと思います。
伴侶や子どもが日本人で・・・というのは聞いたことがありましたが、
未成年の子が・・・とは思いませんでした。
>そりゃ彼の行動を監視する付添の男が一緒というのもいるのですから。まさにがんじがらめ状態。
残してきた妻子は人質も同じですしね。

最後にスニを呼び出すソンホの寂しげな表情と、
母の手紙がやり切れませんでした。
返信する
帰国事業 (mezzotint)
2012-09-30 12:38:58
BCさん

こんにちは♪
監督の実体験があったせいかなかなかリアルさ
が感じられました。
帰国事業はテレビの番組で放映されていたことが
あり知ってはいたのですが、主人公のように若くして
渡った人があったとまでは知りませんでした。
映画から勉強になること結構多いですよね。
返信する
帰国事業、井浦新。 (BC)
2012-09-28 05:39:32
mezzotintさん、おはようございます。

ヤン・イクチュン以外は日本人キャストだったので
“日本から見たあの国”というのが前提な気はしたけど、
私はこの作品を観るまでは帰国事業の事は全く知らなかったので勉強にはなりました。
実際は監督の3人の兄が帰国事業であの国に渡ったそうですね。

井浦新は最近は連続ドラマにも出演しているけど、彼の静かな存在感は映画で活きるような気もしますね。
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