たとえ恋愛経験豊富でも・・・・・。
いつも恋するときは、初恋と同じ?なるほどね。どんなに多くの恋を経験しても、そのことが活かされるものではないのだ!要するに相手が変われば、その恋愛のかたちも違うから・・・・。もうこれで恋はお終いなんて、失恋や別れを経験しても、また恋はやって来る。そしてまた出会い、恋に落ちる。結局同じことを繰り返すのだ。恐れず目の前の恋に突き進みましょう!決して恐れずに・・・・。
1月27日、東宝シネマズ二条にて鑑賞。今回は年の差30歳の男女の熱烈でしかも静寂な愛の物語。女子学生のコンスエラ・カスティーリョ役にナイスボディで魅惑的なペネロペ・クルス。そしてその恋の相手大学教授デヴィッド・ケペシュ役には「ガンジー」でマハトラ・ガンジー役を演じ、アカデミー賞主演男優賞などに輝いたあのベン・キングズレー、実際にその年の差31歳です。
デヴィッドは大学教授、ちょっとした有名人。コンスエラは教え子だった。
「アメリカ快楽主義の起源」というきわどいタイトルの本を出し若い頃のただ一度の結婚を人生最大の失敗と公言、自由な恋愛を謳歌している。
本当にこのような魅力的な女性に出会ったら、おじさんも若者も一発で彼女の虜になるのは目に見えている。ただおじさんのようにこれだけ年の差があると、ちょっと躊躇しちゃうのは分かる。ディヴッドはこの美しいコンスエラに初めて触れたとき、芸術品のように大切に扱った。
猫の目のように怪しく輝く黒い瞳、艶やかな黒髪、そして何よりも彼が崇拝したのは、完璧な乳房!
親友でピュリツアー賞受賞の詩人であるジョージ・オハーン(デニス・ホッパー)はこういう。「自分の運の良さに感謝するんだな。美しい女性との一夜限りの関係を楽しんだんだ」。デヴィッドはそう彼にからかわれる。
ところが、コンスエラとの関係は一夜では終わらなかった!
「女性経験は多いほう?」と彼女は質問。そんな彼女に、「君はどうなんだ?」と逆に質問する。彼女は「5人」と答える。その答えを得たのが、間違いの始まりとなる。
いったいどんな男たちと?デヴィッドの中に、恐ろしいほど激しい嫉妬が生まれた!!
過去の男たちへ怒りといつしか現れるだろう未来の男への憎悪だ。
30歳も年下の彼女のほうが、ずっと大人だった。彼女は、嫉妬や独占欲を愛だと勘違いするほど子供ではなかった。彼女はこう思っていた。ディヴッドが誰とも魂で触れ合うような深い関係を築かず、恋から恋へと飛び移ってきたことも分かっていた。
刹那的な感情にすぎないのなら、その愛に価値はない。コンスエラはそんな考えだったのだ!(本当の愛をディヴィッドに求めていた?)
多分年の差がデヴィッドには大きなハードルだったのだろう。そしてコンスエラとの付き合いも未来に繋がるものとは考えていなかったはず。
それは老いへの恐怖!
デヴィッドは単にスリリングな恋を楽しんでいるだけ。そして、それは日常からの逃避行に過ぎない。
そんなデヴィッドに彼女はこう尋ねる。「あなたは私と一緒にいる未来を想像したことがあるの?」答えられないディヴッドに腹を立てるコンスエラだが・・・・。
しかし彼の腕に抱かれれば許してしまう。これほどまでに熱烈に肉体を愛されるのも、慈しむように美しい写真を撮られるのも、初めての経験だった。
そんな彼が20年間も肉体関係を続けているキャロライン(パトリシア・クラークソン)の存在など、想像すらしなかった。
キャロラインはデヴィッドに女の影を・・・・。
出会いと同じく、別れも突然やって来た。きっかけはコンスエラの修士号を祝う、両親主催のパーティー。行くと約束したのに、直前になって怖気づいたディヴッドは、電話で「車が故障した」と嘘をつき、引き返してしまう。深く傷ついたコンスエラは、彼の留守電に別れのメッセージを残す。「あなたは私にとってすべてだった。心から愛していたのよ」
未来に希望しかない彼女には、デヴィッドの恐れを理解することができなかった。
ふたりは別れ、デヴィッドは慣れ親しんだ日常に戻っていった。親友ジョージとのお喋り、TV出演、キャロラインとの情事・・・・。
ある日、疎遠になっている息子ケニー(ピーター・サースガード)が突然訪ねてきた。「愛人ができた」と相談。しかしデヴィッドにはどうすることもできない。親友ジョージがニューヨーク大学での詩の朗読会で倒れ、急死したのはそのときだった。
コンスエラと大きな支えだったジョージの死の悲しみからようやく立ち直ったと思えた2年後の大晦日、1本の電話がかかってきた!何とコンスエラだった。
「会いたい」とやって来たコンスエラは思いもかけない頼み事をする。
彼女の肉体は病に冒されていたのだ・・・・。
コンスエラはきっと彼の気持ちに気づいたのではないかと思う。老いという恐怖に、彼女自身の病への恐怖が重なったとき、初めて・・・・・。
デヴィッドは衝撃のあまり、泣き出す。そして彼女への愛に気付くのだ。愛は老いへの恐怖も吹き飛ばした。そんな気がした。恋に年齢はないということも・・・・。皆さん、恋をしましょう!
キャスト
ジョージ(デニス・ホッパー)
キャロライン(パトリシア・クラークソン)
ケニー(ピーター・サースガード)
エイミー・オハーン、ジョージの妻
デボラ・ハリー
イザベル・コイシェ監督(右)
原作:フィリップ・ロス 『ダイング・アニマル』(集英社刊)
解説
ピュリッツァー賞作家フィリップ・ロスの『ダイング・アニマル』を「死ぬまでにしたい10のこと」「あなたになら言える秘密のこと」のイザベル・コイシェ監督が映画化した大人の愛の物語。若い頃から自由で気ままな恋愛を信条としてきた初老の大学教授が、30も年下の教え子相手に思いがけず愛に溺れて葛藤するさまと、そんなふたりの切ないすれ違いの愛の行方を実力派俳優陣による官能的かつ繊細な演技で描き出してゆく(allcinemaより)
オフィシャル・サイト
http://elegy-movie.jp/
歳の差恋愛、30以上なんてわたしはムリだけど
恋愛のみとりあげた作品になっていないところが良かったです~
とくにデニスホッパー親友の存在
コンスエラ演じたペネロペは他に考えられないくらいハマってましたね
これからもどうぞよろしくお願いいたしますね~!
「エレジー」をはじめとして、mezzotintさんが最近ご覧になっていらっしゃる作品は全てこちらでは2.3ヵ月後に上映予定のものばかりなんです。
遅れてでもスクリーンで見れる事を幸せだと思わなくちゃいけませんね~。
僕は結構前に見ていましたが、この作品を見て思ったことは、男はいつまでも男でいたく、女はいつまでも女でいたいということですね!
デヴィッドの子供じみた行動にいらっと来るかもしれませんが、ペネロペ・クルスの思わず拝んでしまうような体に驚いてしまいましたね(笑)
僕も映画のブログを作っています。
時間の空いたときなどにお訪ねください♪