あなたなら、死刑といえますか? (衣服に血液付着、、、、??)
8月5日、京都シネマにて鑑賞。6日までの上映ということで、慌てて観に行きました。
死刑が確定してから、45年近い歳月が経った今も、死刑囚として袴田巌はいまだ東京拘置所に収監されています。私も絶対冤罪に間違いないはずだと思いますね。
さて本作は実際起こった袴田事件を元に、この裁判で裁判官を務めた熊本典道の視点から描いたものです。 ストーリー(キネマ旬報さんより拝借) 和41年6月30日未明、清水市の橋口味噌工場が放火される。その焼け跡から、一家4人が刺殺された焼死体が出てくる。立松刑事(石橋凌)は、元プロボクサーで味噌工場従業員の袴田巌(新井浩文)に犯人の目星をつける。理由は、工場の従業員のほとんどが親戚や友達なのに袴田だけよそ者であること、殺された専務は柔道2段だったのでそれと渡り合える格闘技経験者であること、袴田は妻に逃げられ借金があると噂されていたことである。警察は袴田を逮捕するが、証拠不十分で釈放する。しかし袴田は、再び逮捕される。当初、袴田は犯行を否認するが、勾留期限3日前に自白し、起訴される。袴田と同じ昭和11年生まれの裁判官・熊本典道(萩原聖人)は、主任判事としてこの事件を担当する。袴田は第1回公判で起訴事実を全面否認し、一貫して無実を主張する。熊本は警察の取り調べに疑問を持ち、供述調書を調べる。すると、袴田と肉体関係を持った橋口の妻に頼まれて犯行に及んだという自白が、幼い子供と老母と一緒に暮らす金欲しさからと、犯行動機が日替わりで変わっていた。立松刑事ら関係者が幾人も証言するが、決め手を欠いた裁判は長期化する。事件から1年以上経った昭和42年9月13日、法廷に新証拠が提出される。工場を再度捜査して見つけた、血染めの犯行着衣だった。裁判は袴田有罪に傾くが、熊本は新証拠にも意図的なものを感じ、有罪判決に反対する。しかし3人の裁判官のうち反対は熊本だけで、袴田は有罪となる。慣例により、主任判事である熊本が死刑判決を言い渡す判決文を書くことになる。裁判後、熊本は裁判官を辞職する。大学で刑事訴訟法の講義をしながら、警察による証拠を実証し、袴田を無罪にするのに有効な実験の報告を弁護士に送る。しかし熊本の苦しみは消えなかった。昭和55年11月19日、最高裁で上告が棄却され、12月12日、袴田の死刑が確定する。 高橋伴明監督とは2度目のタッグを組んだ萩原聖人。高橋監督は最終的に彼をキャスティング。決め手は台詞の確かさ。この役は法律用語とか難しい台詞も多いから、その技術がすごく大事だと思ってた。 新井浩文がひたすら耐える役を演じられていることが新鮮だったという。 袴田役の新井にはあえて言葉をかけず、放置プレーだったらしく、口さえきかなかったようだ。また取り調べの刑事役の俳優にも手加減せずにと指示を出した。そうなると益々袴田役の新井は本当にストレスが溜まるんじゃない? 留置場でのあの狂気じみた新井の演技も何となく真に迫っていた。 解説(allcinemaより拝借) 光の雨」「禅 ZEN」の高橋伴明監督が、死刑判決が確定している実在の事件を題材に、裁判員制度が導入された現在、人を裁くことの重みと難しさを改めて見つめた社会派ドラマ。1966年の“袴田事件”で一審の死刑判決に関わり、その後2007年に“無罪と確信していた”と告白した元裁判官・熊本典道を主人公に、警察の捜査への疑問と典道が背負い込んだ苦悩を描き出す。主演は「いけちゃんとぼく」の萩原聖人、共演に「松ヶ根乱射事件」の新井浩文。 しかしあまりにも犯人の決め手が曖昧いうべきなのか?いや何かこじ付け、無理に犯人に仕立てる。警察の取り調べが非常に理不尽というしかない。無理やり自白強要もあったらしいし、、、、、。
死刑確定から、彼の精神状態は異常を来たしはじめているそうで、一時は家族の面会にも応じなかったといいます。今も拘禁反応の影響で不可解な発言が多く、特に事件や再審準備などの裁判の話題については全くコミュニケーションが取れなくなっているそうです。このため2009年3月より、袴田の姉が保佐人となっているとのこと。まさに私たちが想像もつかないくらいの極限状態でしょう。しかも45年もの間です。精神状態がおかしくなっても当たり前です。
熊本典道役には萩原聖人
袴田巌役には新井浩文
高橋監督→ 彼に関しては、そこに存在する空気感みたいなのが好きだったんだよ。一緒に仕事をするのは初めてだったけど、前からちょっとやりたかったのね。この映画は前半戦で「こいつ、犯人じゃないの?」とお客さんに思ってもらわなくちゃいけない。そう考えたときに、彼は犯人ぽいじゃないですか。そういう意味でもいいかなと思ったんですよ。
実際一緒に仕事をして感じたこと。
期待通り変なやつだったそうで、何も考えていないようで、実は考えている。
冬でも裸足でサンダルを履いてヒョコヒョコ歩いていたらしい。知らない人が見たら、ちょっと気持ち悪い奴ですよと監督。
高橋監督のキャスティングはなるほど納得ってところですね。
大杉蓮演じる検察官・吉川も思い切りいたぶっていた。
このシーンは袴田と熊本の2人が一つになるということらしい。
単なる社会派作品ではなく、袴田事件を通して2人の運命を描いているような感じがする。
高橋伴明監督
メディア | 映画 |
上映時間 | 117分 |
製作国 | 日本 |
公開情報 | 劇場公開(スローラーナー) |
初公開年月 | 2010/05/29 |
ジャンル | ドラマ |
映倫 | G |
「やり合え」みたいな。袴田死刑囚の話ともつながる。それこそ、「箱」というか「檻の中」の意味にも通じるし。そして、「闘え」という意味にも。
http://www.box-hakamadacase.com/
最後にタイトルのBOXの意味、、、、。
「BOX」には「○」と「×」の記号が含まれてるから、この事件がマルかバツなのかという意味でもある。
ただ本作の場合、そんなこと以前に事件を風化させない、そして袴田さんの再審請求に少しでも追い風になることが重要なのだろうし、そういう意味で作られたのだろうと受け取りました。
おお、これは私気になってたんでDVD出たら観ますよ!
たぶんもうすぐ出るかな。
記事みたあと読ませてもらいますね♪
ちょっと過剰な演出が気になるところも
ありますが(笑)私は結構好きな作品です。
実際の袴田さん、現在75歳でいまだに
拘置所の中です。精神状態が良くないそうで、
そりゃ45年もこんな状態なら、おかしく
なりますよね。酷い話です。