♪お気に入りミュージシャン63
■ヴァニラ・ファッジ(Vanilla Fudge)
☆ヴィンス・マーテル(g,vo)
☆マーク・スタイン(keyb,vo)
☆ティム・ボガート(b,vo)
☆カーマイン・アピス(drs,vo)
■「ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン」動画
■「ショットガン」動画
「ヴァニラ・ファッジ」、今ではピンとこない人の方が多いかもしれません。
ぼくが「ヴァニラ・ファッジ」の名を知ったのは、ジェフ・ベックが組んだトリオ、「ベック・ボガート&アピス」を通じてでした。このトリオのベースのティム・ボガートとドラムスのカーマイン・アピスが1966年から70年まで組んでいたバンドが「ヴァニラ・ファッジ」です。
その当時の、「ニュー・ロック」とか「アート・ロック」と言われた一派の中にカテゴライズされるようですが、なるほど、今聴いても独創的な音作りが成されていると思います。
1960年代後半のロック・シーンを見渡した時、同じオルガン主体のサウンドを持つバンドとして「イギリスのディープ・パープルに対するのがアメリカのヴァニラ・ファッジ」と位置づけることもできるかもしれません。
サウンドの中心は、マーク・スタインの弾く個性的なオルガンと、カーマイン・アピスの重厚でパワフルなドラムにあると言えるでしょう。そのほか、リード・ギター以上に弾きまくるティム・ボガートのベースも存在感があります。また、4人ともリード・ヴォーカルを取れるのが強みで、それを生かしたゴスペルっぽいコーラス・ワークもバンドのサウンドに大きな効果を与えていると思います。
ヴァニラ・ファッジには、サイケデリック色やクラシック色、そしてハード・ロックにも通じるヘヴィーなサウンドが混然と溶け合っています。
初期の頃はカヴァー曲がとても多いのですが、原曲を見てみると、ビートルズやドノヴァンなどの英国勢のもの、スプリームスやジュニア・ウォーカーなどのソウル・ナンバーなどが目立ちます。これらを、サイケ色をイメージさせるオルガン主体のサウンドでリメイクしているのが特徴でしょう。変わったところでは、ベートーヴェンの「エリーゼのために」にトライしています。
彼らのレパートリーを見てみると、5分以上のわりあい長尺の曲が目立ちます。これは、1曲3分前後のヒット曲を積極的に流す当時のラジオ局の方針に逆らうものですが、演奏時間にとらわれずに自分たちの表現したいように演奏するその姿勢は、のちのプログレッシヴ・ロックにも通ずるものがある、と言えるでしょう。
「ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン」
ヴァニラ・ファッジの曲の中で有名なのは、何といっても「ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン」でしょう。1967年7月に全米67位まで上がります。いったんチャート外に去りましたが、再発された翌68年には8月に全米6位まで上がる大ヒットを記録しました。元はスプリームスが66年に放ったNo.1ヒットです。ヴァニラ・ファッジはテンポを落とし、重く粘るヘヴィ・ロックに仕立て直しています。
ぼくの好きなのは「ショットガン」です。この曲も非常にヘヴィでカッコいいハード・ロックです。これはのちのベック・ボガート&アピスのライヴにも取り上げられていますね。
カーマイン・アピスとティム・ボガートのリズム・セクションはジェフ・ベックに大いに気に入られます。しかし、このふたりにロッド・スチュアートを加えてバンドを組むことになった矢先にジェフは交通事故で重傷を負い、バンドの話が流れてしまったのはよく知られたエピソードですね。この4人で組んだバンドの音を聴いてみたい、と思うのはぼくだけではないでしょう。でも、個性の強い4人ですから、バンドとしては長続きしなかっただろう、と思いますけれどね。
ヴァニラ・ファッジは解散と再結成を繰り返していますが、現在では何度目かの再結成を果たし、ティム・ボガートとカーマイン・アピスを中心に活動を続けているようです。
人気blogランキングへ←クリックよろしくお願いします<(_ _)>
去年夕張のとある場所で、この「キープ・ミー・ハンギング・オン」(EP)を見つけた時は感動しました。
何かこうしてみると、私って結構節操ないのかも。。知れません。。
ジェイさん、節操ないと言うより、好みの幅が広いと言った方がいいんじゃないですか~(^^)
と思ったら、曲はメチャメチャよく知っています。
出だしなんて歌えちゃうくらい♪
元はスプリームスだったんですか!
でも、私が覚えているのはオジサン声だったので、このグループですね。
でも、こんなに頑張って歌っているとは知りませんでした・・・
どうも、おじんですがオバンです^^;
ボクがラジカセで洋楽の聴き始めたのが69年くらいな感じなので、時期としては聴いていても良い感じですが・・・非常に偏りがあるらしく記憶のございませんでした><
しかしながら、パワフルな演奏で年代を感じる事も無く聴けたのは新鮮でした^^。ありがとうございます☆
「キープ・ミー・ハンギング・オン」はNobさんの青春時代(おそらく)にヒットしましたもんね。メチャクチャよく知ってても当然と言えましょう(^^)
スプリームス版はもうちょっとテンポが速くてライトな感じです。
ヴァニラ・ファッジ版、すごくアツく歌ってるでしょう?「アツく」を通り越してアツクルシイくらいです。このアツさが良いのですよ~。真夏に熱いラーメン食べるのもまた良し、というのと同じ感覚かもね~
コーネリアスというのが少々不明ですが。。。
そうですね、69年あたりというとアート・ロック全盛の頃ですから、もしかしたらひろさんもヴァニラ・ファッジを聴いていたかもしれないですね。
演奏も歌もパワフルでしょう? 全員がホットに演奏してますよね。今時の音楽は軟弱なのが多い(偏見)ですから、これだけ気合の入った演奏を聴くのは新鮮でスカッとするかも~(^^)
いつも、楽しく読んでおります。
僕は、高校の頃、ベック、ボガード&アピスから、ヴァニラ・ファッジへ戻って聴いたくちですね。懐かしくなりました。
しかし、驚きは、いまだに活動しているという話。
初めて知りました。
なんか、浦島太郎みたいに感じます。
ぼくもBB&Aでボガート、アピスに興味をもったクチです。遡ってカクタスやヴァニラ・ファッジを聴きました~。
最近は再結成どころか再々結成も珍しくないですよね。「えー、あのバンドが!」みたいなバンドも再結成してたりして。
YouTubeを覗いてみると、最近のライヴの動画がいくつかupされてますよ。
またいつでも気軽にお立ち寄りくださいね~
あんまり自慢にはならんが…
「キープ・ミー・ハンギング・オン」にはちょっと苦い思い出が…。このヴァニラ・ファッジ版のをコピーしようとしていたのですが、キーボードがプレッシャーを感じたのか練習に来なくなってしまい、ロックバンドの伝統にのっとり(???)ベーシスト(私)がキーボードを兼任するという事態となって結局無理だ、なぜか私が悪いということになってしまったのです(泣)
その後すぐに「キム・ワイルド」版をMTVで見て、そちらに乗り換えました。
いつのまにか「シュープリームス」は「スプリームス」というようになったんですね。
いかにも時代を感じさせるジャケットですね。
>ロックバンドの伝統
キーボード兼ベースとしては、ジョン・ポール・ジョーンズやポール・マッカートニーなんかがいますよね。
でも実際は左手か足でベースを弾かなければならないでしょうから、やっぱり兼任するのははたいへんでしょうね。
>「スプリームス」
最近の表記は「スプリームス」としているところが多いので、ちょっとマネしてみましたよ(^^)