今日は36度を超える猛暑日になるそうです。もう立秋が過ぎたのにね。
さすが朝顔、暑くても朝から元気に咲いています。夏の花のようですが
秋の季語です、朝顔は。こう暑いといらいらしますが、あの有名な句、
朝顔に釣瓶とられてもらひ水 加賀千代女
というぐらいの心に風流な余裕を持ちたいものです。
濃い紫の野牡丹もきれいです。野と付くだけに野生の力強さがあります。
かわいい小花の瑠璃茉莉、元々熱帯の花だそうで、暑い中でも元気です。
露草も
桔梗も今盛んに咲いていますが、秋の季語です。昔とは季節の感覚が
だいぶ違うようです。
みそはぎも咲いています。漢字では千屈菜とか禊萩、溝萩とか書きます。
小さな控えめな花ですが、なぜか懐かしい花です。あの金子みすゞの
心に残る詩のせいでしょうか。
ながれの岸のみそはぎは、
だれも知らない花でした。
ながれの水ははるばると、
とおくの海へゆきました。
大きな、大きな、大海で、
小さな、小さな、一しずく、
だれも、知らないみそはぎを、
いつもおもっておりました。
それは、さみしいみそはぎの、
花からこぼれたつゆでした。
金子みすゞ「みそはぎ」