生田緑地ばら苑は小田急向ヶ丘遊園が閉鎖された時、園内のばら苑を
存続させようという声から、川崎市が引き取り、ボランティアによって管
理運営されています。1958年にまで遡る歴史ある広々と美しいばら苑
です。5月31日の公開最終日はさすがにかなり花の盛りを過ぎていまし
たが、それでも色とりどりの種類豊富なバラが咲き乱れる風景は、えも
言われない美しさででした。
今年はたくさんの花を咲かせた大きな一本の木に剪定した薔薇が
殊の外見事に思われました。でも、毎年同じだけれど、なぜか私が
そう感じただけかもしれません。
八重咲きのや、
一重のや、
ちょっと見薔薇とは見えないこんな可愛いのもありました。
各国のプリンセスや女優さんの名前がついたのや、名前の
立て札を見るのも楽しいですね。
大輪の黄色い薔薇の中に、蜂が潜んでいました。蜂にとっては至福
の瞬間かも。金子みすゞの詩を思い出します。
はちはお花のなかに、
お花はお庭の中に、
お庭は土べいのなかに、
土べいは町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界の中に、
世界は神さまのなかに。
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃなはちのなかに。
「はちと神さま」金子みすゞ童謡集「わたしと小鳥とすずと」より