大阪市の南、堺市にある百舌鳥古墳群の仁徳天皇陵(とされている)を
訪れました。一帯は広い公園になっていて、白いサギがまさに飛び立と
うとする美しい光景に出会いました。
この百舌鳥古墳群には、日本最大の御陵仁徳天皇陵を始め、前方後円墳が
21基、円墳などを合わせると46、7基も古墳があります。宅地造成が進む前は
100基以上のあったそうです。古墳時代はこの辺りが都だったのですね。
仁徳天皇陵は最長部が840メートルもあって、上空からでないと全貌を見るこ
とはできません。クフ王のピラミッド、秦の始皇帝の墓陵とならぶ世界三大墳
墓の一つだそうです。
満々と水を湛えた堀に囲まれ、静謐な雰囲気です。でも創建当時は今のよう
に木々が生い茂っていたわけではなく、高く積み上げられた墳墓の上に極彩
色の埴輪が無数に並べられていたのだそうです。今とは違い海がそこまで迫っ
ていたので、船で近づくとその光輝く有様が見え、日本の王権の威容をしらし
める役目を果たしていたということです。
この土地は百舌鳥耳原と呼ばれていますが、仁徳天皇がここへお越しになっ
た時、鹿が急に飛び出し、倒れ死んで、その耳から百舌鳥が飛び出したとい
う謂れが伝わっています。上の像はそれをイメージして作られたのだそうです。
古代日本の一端に触れた一日でした。