梅一輪一輪ほどの暖かさ 服部嵐雪
紅梅は真っ盛りですが、朝はまだまだ冷たい風が身に沁みます。
でもね、日差しの中にもう春が。春を探すように枯葉をクンクンする
なっちゃん。
フキノトウを見つけましたよ。
普段いつも散歩の途中で見あげる丘の上の家々。明るい青空の下で
陽気なイタリアっぽい感じさえします。
いつも見かけるお地蔵さまも、赤いちゃんちゃんこと帽子を春に
向けて新調してもらったようですね。
春の精のような白いストックを花瓶にさしました。奈良市の東にあ
る佐保山の女神さま、佐保姫は秋の龍田姫にたいして春の女神です。
「霞の衣を織り、柳の糸を染め花を咲かせる」女神さま。美しいイ
メージです。その佐保姫さまのお出まし、もうすぐでしょうか。
佐保姫の路傍の花に寄り添ひぬ 岡本紗矢句集「向日葵の午後」より