京都市の南東部にある東福寺は、壮大な臨済宗の寺院です。なにしろ
東大寺と興福寺から一字ずつ取って名前を付けたというのですから。
この国宝の三門をはじめ、
すべてが壮大です。
それぞれの建物間に、橋廊が渡されています。寺内に三ツ橋渓谷なる
渓谷があるんです!その上にかかる偃月橋は日本百名橋の一つ。そこ
から緑の向こうに見える通天橋を望む景色は、えも言われません。緑
の今もすてきですが、もみじの頃はどんなに美しいことでしょう。
渡り廊下を歩いて廻っていくと、鎌倉時代の建物ながら、神殿造りの
ような感じで、何やら平安時代の十二単を着た女房になったような気
がします。もっともそのころの女性は、おおっぴらにあちこちふらふ
らできなかったと思いますが。ここから見えるのは方丈南庭と唐門。
方丈西庭。皐月の刈込と砂地が大きな市松模様になっています。
方丈北庭。苔と石を幾何学的な市松模様に配しています。ここと言い、
西庭と言い、失礼な言い方ながら、なんとおしゃれなんでしょう!
方丈東庭。柱石の余りを利用して、北斗七星を表しているのだそうです。
季節が良いこともあって、自然と建物の一体感を堪能しました。
緑に映える、緑が映えるとはこういう景色を言うのでしょうね。