キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

2015-08-20 10:21:01 | 季節の花々
            

            灼熱の夏には、それに負けない赤い色が似合います。その名も鶏頭の赤。

            

            南国の花、ハイビスカスの赤。

            

            百日紅の赤。

            

            ダリアの赤。

            

            インパチェンスの鮮やかな赤。

            でも赤と言っても、色々あります。特に日本の古代からの赤系統の色の

            名前はとてもたくさんあります。ほんの少しの濃淡で名前が変わります。

            紅色、朱色、緋色、丹色、茜色、これに牡丹色などピンク系統の色を加

            えるともっと増えます。英語でもred以外、scarlet,crimson,vermilionなど。

            scarletはスカーレット・オハラやスカーレット・スウェンソンのように女性

            の名前に使われるようですが、英米の2つの有名な小説の名前にも使

            われています。シャーロック・ホームズの『緋色の研究』とナサニエル・

            ホーソーンの『緋文字』。どちらも読んで楽しい気分になる小説とは言

            えません。特に『緋文字Scarlet Letter』は17世紀ニューイングランドの

            ピューリタニズムの暗部を描いたやりきれないような、でも多分、実際

            あったであろうようなお話です。ヒロインのヘスター・プリンは不義・密通

            を犯したものという印の緋色のA(Adultry)を胸につけて一生を送ります。

            「セーラムの魔女狩り」という実際に起こったおぞましい事件が連想され

            ます。理想郷をつくろうとして新大陸に渡った清教徒たちだったのに、そ

            重さによる破綻と相克が産んだ悲劇だったのでしょうか。松岡正剛さん

            の千夜千冊『緋文字』が参考になります。緋は罪の色?
            
            
緋文字 (新潮文庫)
鈴木 重吉
新潮社
              

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