向日葵のゆさりともせぬ重たさよ 北原白秋
大輪の向日葵が今あちこちで咲いています。子供の頃の夏休み、川遊び
の後昼寝して、心地良い気だるさの中で目覚めた目に映った庭の向日葵
を思い出します。幸せな時代でした。
カボチャの黄色い花も咲いています。ホクホクした黄色い甘い実を連想
させる鮮やかな黄色です。
これは黄花コスモスにも似た、嫌われ者のオオハンゴウソウにも似た、で
とても可愛い黄色いキク科の花です。群れて咲き、華やかです。秋の花か
も知れませんが、暑さにもまけず元気いっぱいです。
オミナエシは秋の七草の一つで、秋の季語でもありますが、もう満開です。
旧暦だと8月はもう秋ですものね。華やかな花ではありませんが、万葉の
昔から歌に出てきます。「かきつばた」を折り込んだ「から衣きつつなれ
にし妻しあればはるばる来ぬる旅をしぞおもふ」という有名な歌があり
ますが、「をみなへし」も折り込んだ歌もあります。
小倉山峰たちならし鳴く鹿の経にけむ秋を知る人ぞなき 紀貫之
「小倉山を歩き回って鳴く鹿が過ごしたであろう秋の数を知る人もない」
という意味だそうです。