☆映画ブロガーのレビューを読んでいると、この作品、かなり評価が低い。
でも、私には、非常に面白かった。
「実写版『ドラゴンボール』のあるべき姿」として鑑賞したからだ。
シャマラン監督作品とか、ファンタジーの系列に沿った作品とかの観念でなく、このような観点で見ると、まさに面白さ倍増ですよ!^^v
この文化ゴッタ煮の世界観の、かなり緻密な描写は素晴らしかった。
特にアジア文化が顕著であったが、そこに準主役として白人の男女を配し、また、クライマックスを雪の国に設定したこともあり、物語を単一に見せない幅が出ている。
・・・地・水・火・気の四つの元素を司る四つの国で構成されている架空の世界で、主役の少年は、この四つの力を同時に体得できる「アバター」と言う存在である。
少年は、舞踏のように優雅に身体を移動させ、気を操る。
少年のステップは、見ていて非常に心地良い動きだ。
・・・科学技術を発見した<火の国>が世界制覇を目論んでいる・・・、と言う時代設定。
普通なら、この四つの国の問題を一つづつ解決していく展開が予想されるが、私は、それでは世界観が狭まるなあと思っていたら、四つのエレメントにジャンル分けされた小国が林立している世界だと知って、安心した。
また、その幾つかの国を巡る展開でもあり、物語に深みが出ていた。
そもそも、「アバター」としての修行を挫折して逃亡・・・、その途中で氷漬けになってしまい、目覚めたら百年後で、世界は<火の国>の侵略に怯えているといった経過なのだが、
辛い戒律から逃亡した割には、「アバター」であるアンは物分りがよく、世界の苦難を目の前にして、逡巡なく、すぐに立ち上がる。
解せなくもないのだが、展開にストレスがたまらないので、テンポが感じられ、心地良く見れる。
なかなか入り組んだ展開で、他のファンタジー作品よりも物語自体が複雑に感じられるのは、ひとえに、アンの「物分りの良さ」である^^;
そこに尺を費やさないで済んだということっス^^;
また、アンには、都合良くもドラゴンみたいな存在の相棒がおり、それに乗り、広い世界を自由に飛び回れるので、移動時間の短さが展開として納得できる。
この空飛ぶ相棒だが、普通のドラゴンイメージとは異なり、なんか「かいじゅうたちのいるところ」みたいな、横にでかいモンスター造形で、私は新鮮さを感じた。
また、多くの国の多くの都市や村・町が背景の地形込みで描かれるが、それぞれイヌイット風だったり、チベット的だったり、中華的であったり、ミャンマーやカンボジア風だったりしている。
ああ、鳥居も立っていたぞ^^;
そういう、お国柄みたいなものを既成のイメージでちゃんと分けているとこも手堅くて良かった。
ただ、その既成のイメージを、ちゃんとずらしているのも良い。
<火の国>の軍艦なんて、デザイン的に斬新だよね^^
また、火の国の国民も一丸でなく、国王に冷遇されている王子の屈折や、別働本隊の将軍との軋轢などもあり面白いと思った。
そんな、敵にも事情あり、ってなトコは、『ガンダム』の富野監督作品を思い出させた。
この作品・・・、アニメ的な作品として見ると、とても評価高く見ることが出来るぞ!
『スラムドッグ$ミリオネア』の主役を演じた青年が、不遇の王子を演じているのだが、インド系のシャマラン監督は、物語の各所にインド人を多く配役している。
インド人の顔の濃さは、妙にカリスマを感じさせるので、それもまた良い効果を生んだと思う。
北の水の国の女王などは、褐色の肌に青い目の白髪である。
それもまた、シンプルなバトルの映画に、違った深みを持たせる効果があろう。
鯉が精霊であることなども同義だ^^
(2010/07/18)
でも、私には、非常に面白かった。
「実写版『ドラゴンボール』のあるべき姿」として鑑賞したからだ。
シャマラン監督作品とか、ファンタジーの系列に沿った作品とかの観念でなく、このような観点で見ると、まさに面白さ倍増ですよ!^^v
この文化ゴッタ煮の世界観の、かなり緻密な描写は素晴らしかった。
特にアジア文化が顕著であったが、そこに準主役として白人の男女を配し、また、クライマックスを雪の国に設定したこともあり、物語を単一に見せない幅が出ている。
・・・地・水・火・気の四つの元素を司る四つの国で構成されている架空の世界で、主役の少年は、この四つの力を同時に体得できる「アバター」と言う存在である。
少年は、舞踏のように優雅に身体を移動させ、気を操る。
少年のステップは、見ていて非常に心地良い動きだ。
・・・科学技術を発見した<火の国>が世界制覇を目論んでいる・・・、と言う時代設定。
普通なら、この四つの国の問題を一つづつ解決していく展開が予想されるが、私は、それでは世界観が狭まるなあと思っていたら、四つのエレメントにジャンル分けされた小国が林立している世界だと知って、安心した。
また、その幾つかの国を巡る展開でもあり、物語に深みが出ていた。
そもそも、「アバター」としての修行を挫折して逃亡・・・、その途中で氷漬けになってしまい、目覚めたら百年後で、世界は<火の国>の侵略に怯えているといった経過なのだが、
辛い戒律から逃亡した割には、「アバター」であるアンは物分りがよく、世界の苦難を目の前にして、逡巡なく、すぐに立ち上がる。
解せなくもないのだが、展開にストレスがたまらないので、テンポが感じられ、心地良く見れる。
なかなか入り組んだ展開で、他のファンタジー作品よりも物語自体が複雑に感じられるのは、ひとえに、アンの「物分りの良さ」である^^;
そこに尺を費やさないで済んだということっス^^;
また、アンには、都合良くもドラゴンみたいな存在の相棒がおり、それに乗り、広い世界を自由に飛び回れるので、移動時間の短さが展開として納得できる。
この空飛ぶ相棒だが、普通のドラゴンイメージとは異なり、なんか「かいじゅうたちのいるところ」みたいな、横にでかいモンスター造形で、私は新鮮さを感じた。
また、多くの国の多くの都市や村・町が背景の地形込みで描かれるが、それぞれイヌイット風だったり、チベット的だったり、中華的であったり、ミャンマーやカンボジア風だったりしている。
ああ、鳥居も立っていたぞ^^;
そういう、お国柄みたいなものを既成のイメージでちゃんと分けているとこも手堅くて良かった。
ただ、その既成のイメージを、ちゃんとずらしているのも良い。
<火の国>の軍艦なんて、デザイン的に斬新だよね^^
また、火の国の国民も一丸でなく、国王に冷遇されている王子の屈折や、別働本隊の将軍との軋轢などもあり面白いと思った。
そんな、敵にも事情あり、ってなトコは、『ガンダム』の富野監督作品を思い出させた。
この作品・・・、アニメ的な作品として見ると、とても評価高く見ることが出来るぞ!
『スラムドッグ$ミリオネア』の主役を演じた青年が、不遇の王子を演じているのだが、インド系のシャマラン監督は、物語の各所にインド人を多く配役している。
インド人の顔の濃さは、妙にカリスマを感じさせるので、それもまた良い効果を生んだと思う。
北の水の国の女王などは、褐色の肌に青い目の白髪である。
それもまた、シンプルなバトルの映画に、違った深みを持たせる効果があろう。
鯉が精霊であることなども同義だ^^
(2010/07/18)