★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

映画『ダヴィンチ・コード』&『GOAL!』

2006年07月06日 | 映画鑑賞記
かれこれ、2週間以上前のお話ですが、見てきた映画の感想を少々(*^^*)

まずは、『ダヴィンチ・コード』。
私は、もう1年以上前に、原作小説を読み、その後も、何回か繰り返し読んだので、ストーリーは完全に知っているから良かったものの・・・この映画って、公開時から、ニュースや特番などで、いきなりネタバレしまくっていたじゃないですかA^^;;
最後の結末とか、初めて知ってこそのサプライズなのに、こう、世間で当たり前のように、ネタバレが騒がれていたら・・・原作を読まずに映画を見る人が可哀想・・・と思ったのは、私だけではないはずです・苦笑。
とはいえ、内容的には、ニュースになるのは、解るのですが・・ねA^^;;

もともと、小説が大ベストセラーになったので、映画化も、大々的に取り扱われていましたし。
カンヌ映画祭のオープニング上映作品にもなる・・・ということで、前評判も凄かったですね。
でも、実際に公開されてみると、カンヌ映画祭では、拍手が起こらなかった・・・とか、キリスト教団体からはクレームが起こったり。また、この映画、国によっては、R18指定・・・つまり、18禁だったりするとのこと。

私は、キリスト教徒ではないので、ピンとは来なかったのですが、確かに、この作品は、物議を醸し出しても仕方ないかな~という感はありますが、小説自体は、とても興味深く面白い作品でした。

映画の内容はと言いますと。
主人公は、アメリカ人の大学教授、ラングドン。
彼は、パリに講演旅行をした際、ルーブル美術館の館長ソニエール氏と食事の約束をします。
この二人、互いに面識はなかったものの、共に象徴学を専門に学ぶ者として、共通の興味・話題があり、ラングドンは、ソニエール館長に会えるのを楽しみにしていたのです。
ところが、約束はドタキャン。待ちぼうけを食らわされたラングドンは、ソニエール氏が何者かによって殺害され、そのために、自分との約束に来られなかったのだ・・・ということ警察から知らされるのでした。

しかも、ソニエール氏の死体が、異様な「形」で発見されたと知り、衝撃を受けます。死体は全裸。しかも、ダヴィンチのウィトリウィウス的人体図に見立ててあったのです。死体に対する冒涜でしかない、この見立て殺人に驚くラングドンですが、なんと、この行為は、犯人ではなく、死者・・・つまり、ソニエール本人がいまわの際に、最後の力を振り絞って自ら行ったということ。
彼は、自分の体を使って、一体、何を言い残したかったのか・・・。

象徴学の専門であるラングドンに、この謎を解いて欲しいとフランス警察から依頼されるのですが、実は、警察はラングドンを容疑者として見ていたのです。
自分が警察から疑われていると知ったラングドンは、ソニエールの孫娘・ソフィの力を借りて、警察の包囲網から逃れます。

そして、ソニエールが残した暗号は、一体どんな重要な真実を語っているのか、ソフィと共に警察の手から逃亡しながらも、調べていきます。ダヴィンチが残した、数々の名画、そして、キリスト教の聖杯伝説。謎は、芸術の作品の中にたくさん隠されていたのでした。

その暗号とも取れる芸術作品の謎を紐解き、いくつもの危ない橋を渡り、二人が最後の最後に辿り着いた真実は、キリスト教の歴史を覆すような衝撃の事実で、その一番の渦中には、ソフィ自身が居たことが解るのでした・・・。


昔から、聖杯伝説に関しては、いろいろな説が言われていましたが、今回、この作品では、聖杯=キリストの子孫という描かれ方がしてあります。
キリストに子孫が居るということと、その子孫の家族を、脈々と守り続けるあるキリスト教宗派。ダヴィンチ自身も、その宗派の総長を務め、その事実を未来に告げるために、数々の名画にメッセージを残した・・・という解釈が付けられていました。

私は、キリスト教徒ではないので、この解釈について是非を述べることは出来ませんし、知識もありませんが、いわゆる、「フィクション」=映画としてだけの観点で見るのでしたら、面白いサスペンス映画だったと思います。

ただ、ひとつ残念だったのは、原作の一番の魅力である点が欠けていたこと。
宗教学・象徴学・西洋美術史の観点から見た暗号というものが、映画においては、しっかりと描かれ切れていなかったということでしょうか。
小説『ダヴィンチ・コード』の最大の魅力というのは、サスペンスチックなタッチや、衝撃のエンディングというのではなく、数多く登場する芸術作品にまつわるエピソードだと思うんですよね。これこそが、タイトルに「ダヴィンチ」と冠したこの作品の「らしさ」ではないでしょうか?
それが、映画の中では、ほとんど割愛されていたので、歴史ミステリーというよりは、単なるサスペンス映画になっていた感が否めませんでした。
そのため、映画か小説か・・・と聞かれると、やはり、小説の方が面白かったような気がします。

とはいえ、実際のルーブル美術館でのロケや、各俳優人の迫真の演技は、一見に値します! 気になる方は、是非是非チェックです★

・・・余談ですが、ジャン・レノの役のイメージと、あと、役としての存在が・・・ビミョ~だと思ったのは・・・私だけではないような気がA^^;;

そして。
また別の日のお話ですが『GOAL!』を見ました。
知る人ぞ知る、FIFA公認のサッカー映画。
実は、この映画を見に行ったのは、ワールドカップで、日本がオーストラリアに負けた2日後。
せっかく、ワールドカップが開催されているというのに、いきなり負けから始まっちゃった日本チームに、少々盛り上がりを欠いてしまっていたので、このいう映画を見て、ワールドカップ気分を盛り上げたい!!という想いからでした。

実際、私と同感の人も多かったのか、意外と劇場は混み混み。
しかも、皆さんの会話も、私が思っていたことと同じような会話でA^^;;
皆さん、ワールドカップ気分を盛り上げようと見に入らしてた方が多かったようです。

とはいえ。
この映画、正直、期待以上の面白さでした! 良い意味でビックリさせられました。

ストーリーは、本当にサクセスストーリーの王道といった感じの定番ストーリーなのですが、この「定番」感が、意外と、安心して見れるというか、面白いものなんですよね~っっ。

主人公は、幼いとき、家族と共にメキシコからアメリカに不法入国した貧しい青年、サンディアゴ。
彼は、父の造園業を手伝いながらも、地元のアマチュア・サッカーチームでサッカーをプレイすることが大好きな、心根の優しい青年なんです。
プロのサッカー選手になること、もっと上を目指すことは、もちろん夢ではあったものの、貧しい生活に追われ、その夢は、諦めていたのでした。

そんな時、彼の試合を見た、イギリスの元有名選手が、彼の才能に気付きます。
一度、イギリスに来て、プロへの入団テストを受けてみると良い・・・と、名刺を渡されるのです。
もちろん、サンディアゴにとっては、夢が叶う最大のチャンス。
早速、イギリスへ旅発とうとするのですが、現実主義者の父親に大反対され、密かに貯金していた渡航費用もすべて取られてしまいます。

夢を諦めた彼でしたが、祖母の機転により、結局イギリスに旅立ちます。
そして、プロチームの入団テストを受け、プロ選手となるのですが、厳しい社会や人間関係に翻弄されることとなります。

けれども、持ち前の素直さや、優しさで、数々の問題を乗り越え、プロとして、大きな躍進を見せようとするのでした・・・。

本当に、定番のサクセスストーリーですが、安心して見ていられるので、こういうタイプの映画は大好きです。
最初は性格の悪かった他の登場人物が、主人公に影響され、最後は良い人になっていくという展開も、お約束ではありますが、見ていて気持ちいいですよね(^^)

単にサッカーで成功するという話だけではなく、父親との確執や、最後に父親が、サンディアゴを理解してあげるということ、また、サンディアゴのために最善を尽くしてくれる祖母の存在など、家族の絆というものも描かれていて、心温まりました。
しっかりと繋がっている家族の絆に、貧富は関係ないんです!

因みに、この作品は、全部で三部作。
今回見たのは、第一部ということで、主人公がプロになり、その第一歩を刻むまでの物語です。
第二部ではプロに入ってからのストーリーと言うこと。

続きも気になるところです。
という訳で、今日は、少し前に見た映画のお話でした。